現在酔拳の王 だんげの方さんにおきまして『漫画ナツ100』が開催されております。
さて、せっかくですので私も参加させていただこうと思います。
ちなみに今回のルールとして
・少年週刊ジャンプ 少年週刊サンデー 少年週刊マガジンで連載していない漫画
(過去・現在にわたって連載していた漫画は駄目です。 雑誌を移ったものに関しては発行巻数で判断です。)
・連載中、連載終了どちらでもOK
・最低ラインは30個です。(100個選べない人用)
・前回の100位以内に入ったものはノーカウント(選んでもらってもかまわないですがカウントはしません)
・あなたの好きなキャラクター 10人 (これはどの雑誌でもOKです)
ということですので、なるべく自分が人におすすめできるもので、且つマイナー方面のものを挙げてゆきたいと思います。
しかし、昨年ベスト100に入っていたので除外したものがわりとあるんですよね。少年3誌以外でも
『寄生獣』『MASTERキートン』『三国志』『ギャラリーフェイク』『カイジ』『伝染るんです。』『羊のうた』『藤子不二雄異色短編集』『こどものおもちゃ』『ハチミツとクローバー』を書いてから除外してしまったり。最後は本棚の奥まで引っ張り出してきましたよ。
で、今回はある程度の傾向毎でまとめてみました。順番と面白さは関係ないです。特に個人的におすすめしたいものは、名前の後に★がついてます。
それではいきましょうか。(ちなみにエントリーをいくつかに分けてあります)
岡崎二郎作品
1 アフター0/岡崎二郎 (Neo含む) ★
2 大平面の小さな罪/岡崎二郎 ★
3 国立博物館物語/岡崎二郎
4 宇宙家族ノベヤマ/岡崎二郎
5 緑の黙示録/岡崎二郎 ★
6 Neko2/岡崎二郎
7 時の添乗員/岡崎二郎
8 ファミリーペットSUNちゃん/岡崎二郎
このブログ的にこれを除くことは出来ないでしょう。とにかくSF好き(すこし・ふしぎでもOK)なら『アフター0』は絶対に一度は読んでください。『大平面の小さな罪』は、氏には珍しい連作で、その発想とラストの一発逆転に驚かされます。『緑の黙示録』だけは、暗めの作風ですが、「自然界の怒り」という点がかなり深いです。
とりあえず、現在連載中の『宇宙家族ノベヤマ』がどう決着がつくのか楽しみにしています。
岡崎作品ついては過去のエントリーで幾度となく書いているので、このへんをご参照ください。(2007-04-08)(2007-04-10)(2007-04-24)
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SF世界のもの(近未来など)
9 わたしは真悟/楳図かずお ★
10 14歳/楳図かずお ★
11 Y氏の隣人/吉田ひろゆき
12 成恵の世界/丸川トモヒロ
13 愛人/田中ユタカ ★
『わたしは真悟』『14歳』は楳図かずお作品の中でも絶対読んでおくべきと言える作品です。ましてや『漂流教室』を読んだ方なら尚更。『わたしは真悟』は、ネットの概念がまだ薄い80年代に全世界がコンピュータによって繋がるというとこからのSFは驚愕。ラストシーンは考えるのではなく、感じましょう。
Y氏の隣人は絵柄が独特ですが、内容は結構藤子F系の中での現代物SFに近いものがあります。成恵は読んでいて楽しい日常SF系。
『愛人』は主に死が近い二人の物語と、壮大な世界観が両立している名作。二人の残された時間を生き抜くひたむきさに心が打たれます。これも特推です。これは1巻から5巻まで一気に読むのが吉かと。
4コマ系
14 教艦ASTRO/蕃納葱 ★
15 GA 芸術科アートデザインクラス/きゆづきさとこ ★
16 棺担ぎのクロ/きゆづきさとこ
17 HR ほーむ・るーむ/長月みそか
18 ひだまりスケッチ/蒼樹うめ
19 ○本の住人/kashmir
20 ぱにぽに/氷川へきる
21 ういういdays/犬上すくね
22 てけてけマイハート/竹本泉
22 らき☆すた/美水かがみ
24 ぷりぷり県/吉田戦車
最近買っている「まんがタイムきららキャラット」からが多いです。疲れているときに気楽に読むには最適です。特に『教艦ASTRO』がお気に入り。『HR』も学園モノですがなんかそれぞれの恋愛模様がいい感じです。学園王道。
しかし『ひだまりスケッチ』にせよ、『GA』にせよ美術学校系マンガってのがちょっとしたブームになっているような(ここにはないけど「スケッチブック」もそうだし、『ハチミツとクローバー』も美大ものですよね)。
あとは犬上すくね作品からひとつと竹本作品から。これは私の作者買いですね。しかし薄いさわやか恋愛が多い最近の竹本作品には珍しく、カップルが結婚までします。
『らき☆すた』は今一番盛り上がってますし、テーマのマイナーと反するかなあと悩みましたが、入れました。つか、オタク的要素抜いても学園モノ4コマとしていい感じだと思いますよ。
『ぷりぷり県』は『伝染るんです』が去年のランクインで封じられているためにこれを入れました。
恋愛・ラブコメ
25 恋愛ディストーション/犬上すくね ★
26 ラバーズ7/犬上すくね
27 イエスタデイをうたって/冬目景 ★
28 WORK BOX/犬上すくね
29 人類ネコ科/みず谷なおき
30 コイネコ/真島悦也
31 しましま曜日/竹本泉
犬上作品が多いです。『恋愛ディストーション』はなんだか連載方面では急展開になっているという噂も聞きますが……ちなみに『WORK BOX』の中では「フール男とクールガール」がお気に入り。『イエスタデイをうたって』はなんか最新刊では各キャラの心情変化が現れてきておりこれからに注目(まあ新刊は来年だろうなあ)。『人類ネコ科』はみず谷なおき氏の追悼の意も兼ねて。
『しましま曜日』は竹本作品の恋愛描写の中ではいちばん好き。
(いろんな意味で)怖い作品
32 ヨイコノミライ!/きづきあきら
33 ZERO/冬目景
34 国民クイズ/加藤伸吉・杉元伶一
35 漫画家超残酷物語/唐沢なをき
36 まんが極道/唐沢なをき
『ヨイコノミライ!』は一部で「裏げんしけん」とも言われたオタクサークルの人物描写、人間関係をネガティブ方面から描いた作品。誇張されすぎな面もありますが、オタクも、オタクじゃない人もどこかに不気味な怖さを感じる作品です。『ZERO』は『羊のうた』(これも昨年の100位以内で対象外)より救いのない冬目マンガ。
『国民クイズ』はディストピアもの。超全体主義社会の不気味さがありますが、そこの人間模様の描かれ方は見事。『漫画家超残酷物語』『まんが極道』は、漫画家のみならず、フリーの人間ならばみにつまされるものがあるのでここに。
ちなみに私、お化けとか幽霊とか心霊系はあまり怖くないんですよね。霊感ないんで。(でも廃病院はイヤかも)しかしサイコホラーとか人間が起こすものは結構キます。映画でいえば、『呪怨』は何とも思わないけど『黒い家』はなんか見入ってしまうタイプ。そんなわけで上のも人間が起こす恐怖ばっかりですね。
歴史・政治・社会・ノンフィクション
37 クロサギ/黒丸・夏原武
38 銭/鈴木みそ
39 オールナイトライブ/鈴木みそ ★
40 あっかんべェ一休/坂口尚
41 アドルフに告ぐ/手塚治虫 ★
42 サンクチュアリ/史村翔・池上遼一
43 ジパング/かわぐちかいじ
44 孤独のグルメ/久住昌之・谷口ジロー
45 家栽の人/毛利甚八・魚戸おさむ
46 ミナミの帝王/天王寺大・郷力也
47 取締役平並次郎/新田たつお
48 票田のトラクター/ケニー鍋島・前川つかさ(以降の新など含む)
49 失踪日記/吾妻ひでお
50 気まぐれコンセプト/ホイチョイ・プロダクション
なんかやけにばらつきのある項目ですが、まあいいや(笑)
『クロサギ』は詐欺にだまされないように予習するには読んでおくべきかと。絵画商法の7巻は特に。
『銭』は、けっこういろんな分野でのドキュメントにもなっていて面白いです。同人誌とかアニメ業界までわかるのはなかなか。
『あっかんべェ一休』の坂口尚氏は、手塚治虫の後継者とも言われた人でしたが、若くして逝去。その遺作がこれ。文字通り一休の伝記的作品ですが、なかなか。そして手塚作品からは『アドルフに告ぐ』。ラストの対峙は運命の悪戯を感じます。
『サンクチュアリ』は麻生大臣が読んでそうな政治マンガ。10年前の作品ですが、けっこう面白いです。有名どころを飛ばして『取締役平並次郎』。今ならこういう上司が評価されてしかるべきのような感じがします。
『票田のトラクター』は、政治、というか議員達がどいういう活動をしているかを勉強するのにもってこいかも。というか連載開始が55年体制まっただ中でしたので、もう戦後史の歴史書にもなるかも。
そういう意味では『気まぐれコンセプト』も歴史書ですね。
『失踪日記』は、暗い話題をここまで明るく淡々と書ける実力がすごいです。
さて、これでやっと50ですね。続きは後半にて。