空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

夜麻みゆき復活!ということで、夜麻作品を振り返ってみる

こんなニュースが。

夜麻みゆき、4年の沈黙を破って月刊Gファンタジーで執筆再開

このニュース自体にも驚きですが、その直前にゲームミュージックなブログの方でドラクエ4コマ作家の行方についてのものを書いていたので(『ドラクエ4コマの思い出』)さらに驚き。ともあれ、もうやめちゃったのかもと思っていた矢先の復活でしたので嬉しい限り。気分的にはバキ復活時の烈海王の叫びくらい。

そんなわけで、以前は当時の『Gファンタジー』について語りましたが、(参考:『1990年代の『Gファンタジー』回想』)今日は夜麻みゆきさんの作品を振り返ってみることにしましょう。


まず、プロデビューは『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』の6巻(Wikipediaより)ですが、それ以前から投稿者としてドラクエ4コマに参加していました。読者投稿である『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場 4コマクラブ傑作集』の1巻にも、夜麻さんの作品が載っています*1。オリジナルの絵で最初なのはこれ。

 

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エニックス『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場番外編 4コマクラブ傑作集』1巻77ページ

なんか、最初から雰囲気が変わっていませんね。ちなみに「石田和明賞」でした。この号、後にドラクエ4コマ中期をささえる中井一輝氏、牧野博幸氏、タイジャンホクトさん、きいろさんも読者投稿として参加しており、なかなかレベルが高いです。


そして、『幻想大陸』が読み切りから月刊ギャク王での連載、そして『レヴァリアース』をガンガンファンタジー(のちのGファンタジー)で連載開始します。後の『刻の大地』も含めて「オッツ・キイム三部作」と呼ばれる作品を発表します。これはどれも同じ世界観の下で物語が進行しており、雰囲気は先ほどのペロペロキャンディ風勇者が出てきそうなものですが、かなり本格的なファンタジーとして世界が出来ております。
特に、『レヴァリアース』は以前漫画ナツ100で挙げたくらい好きな作品です。

この作品、前述のように世界観や雰囲気、そしてキャラクターも好きなのですが、なんといっても、特筆はラスト。詳しくは言及しませんが最終回のシオンの言い回しや演出は、今見てもかなりすごいものだと思います*2


しかし、残念ながら『刻の大地』に『レヴァリアース』のキャラ、イリアが出てきた辺りで休載になりがちになってしまいます。不幸なことに、ここらへんでエニックスお家騒動が起きたこともあり、雑誌毎混迷の中、連載が中断したまま。そして2005年03月、『刻の大地』の連載終了のお知らせが雑誌に載り、多くのファンを愕然とさせました。そして引退したのかとまで言われていました。まあ、このパターンから復帰せずに引退する作家は多いので、無理もないでしょう。私もそうかもと思っていました。

しかし今回『トリフィルファンタジア』という作品が連載されることになり、嬉しい限りです。これがオッツ・キイムと関係あるのか等はまだわかりませんが、注目してゆきたいと思います。


最後に、Amazonにあった画像がイリアだったので、なんとなく貼っておきます。
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*1:ただし一番最初の作品は、新山たかし氏が代わりに描いていた(当時はラフを参考にプロの漫画家が絵を起こすというのが一部にあった)。

*2:ちなみに、当時からラストにああなったキャラは、また登場する可能性を考えていました。今ネットが出てきて見てみると、同じようなストーリー展開を予想している人もいましたし。ネタバレに触れざるを得なくなるので詳しくは書きませんけど