空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

今でも技術的には作れそうなドラえもんの道具

さて、この前書こうと思っていて調べていたけど、途中で『ドラえもん栗まんじゅう無限増殖考』を書いたので中断していたものを取り上げたいと思います。


さて、Wikipediaの「ドラえもんの道具一覧」をざっと見ながら私はある条件にあうものを探していました。その条件とは「現在(2007年)の科学力で、実現できそうなもの」です。
有名なところでは「壁掛けテレビ」ですね。ただこれは社会的にも必要とされ、且つ技術的にも作成が可能だったという希有な例だったと思います。たいていの場合は「どこでもドアが崩壊させる世界」で書いたような社会的側面でだめなもの、もしくは技術がそこまで達していないものが大半です。そこで今回は、社会的側面は考慮せずに、あくまで技術力で出来そうなもの、というのを条件にしてみました。
ただし、どう見ても現在の道具としか思えないような「ホース」とか「スコップ」みたいなものは外しましたので。あ、あと「箱入りかがみ」(もしもボックスで鏡のない世界に行ったときにみんなに対して反応を確かめるために使ったただの箱に入った鏡)も対象外にしますね。

イージー特撮カメラ・割り込みビデオなどの画像編集系

前者は『超大特撮映画「宇宙大魔神」』(20巻)で、みんなで戦隊映画を作るときのものですね。ジャイアンを正義の味方と思わせて、悪役にして撮影したってやつです。後者は『わりこみビデオでテレビ出演』(藤子不二雄ランド29巻)に出てくるそうです。(あまり記憶にない)まあ両方とも「映した画像をべつのものに編集する」というものですが、実は、現在ならこれくらいの画像編集なら動画編集ソフトを使ってパソコンで出来てしまうのですよね。(まあ合成する素材はいりますし、編集の手間はかかりますが)
で、それをカメラと一体にしてしまえばいいだけですから、本気で作れば出来そうな気はします。まあ結局これらの道具は道具そのものより作るための編集が大変そうですけど。

ぐうたらお正月セット内、全チャンネルかべかけテレビとスーパーインスタントおぞうに&おせちボックス

前者は壁掛けテレビが出来ている分、簡単でしょう。ただし、本編でもそうだったように、見る側をめまぐるしくさせてしまうので、いらないですけどね。後者はまあ今の保存技術なら可能かと。(温度の保持がちょっと難しいかな?)

糸なし糸電話

登場は『のび太と鉄人兵団』など。しかしこれ、ぶっちゃけ携帯電話のような。まあ、機能的には現在の番号しかついていないお年寄り用のシンプルホンより限定されそうな気はしますが。

通話よこ取り電話

『まんが家ジャイ子先生』(29巻)。ジャイアンがジャイ子の漫画が受賞したと思わせたくて、電話をジャックして編集部のフリをしたものですね。まあこれ、ただの回線ジャックのような気がしますので(しかも本編では有線だったような)、取り付け方の問題さえクリアできれば全然可能ではないかと思います。

メンコプリンター・バッジ

スネ夫が自慢しているものをのび太がほしがる例のパターンで出てくるものですが、「ある一つのものに特化したプリンター」と考えれば、空気以外に印刷できると豪語する大日本印刷あたりなら全然可能でしょう。まあ採算はとれないでしょうけどね。


……と、ここまで書いてきましたが、実は意外なもので実現できる「かも」というものがひとつありました。それが……

イキアタリバッタリサイキンメーカー

ご存じの方も多いと思いますが、これは一部で有名な「ドラヤ菌」を作り出した道具です。補足するとドラヤ菌とは、どら焼きそのものなのですが、巨大化し続けて全てを押しつぶしてしまうものです。そのネーミングセンスに惚れた人は数知れず。しかもそのピンチを救ったのが「どら焼きを空気にする菌」というあまりにもピンポイントなものであるのも魅力です。
しかしあの道具の構成要件って、実はかなり安易なのですよ。だって「行き当たりばったり」で「細菌を作り出せばいい」のですから。
今でも細菌を何でもいいから、たとえどんな危険なものでもいいから作り出すというのならばほとんどの研究所ができるのではないかと。ただ、まあ本当にそれをやると、「バイオハザード」のアンブレラ研究所になってしまうような可能性は大ですが。そんなわけでもし可能でもだれもそんな怖いものは作らないでしょう。実際ドラえもんでも世界を飲み込みかねない菌を作ってしまったわけですし。

しかしあのときのび太がみんなに飲ませたジュース、よく自分で飲んだりみんなに飲ませたりできたなあと思うわけですよ。あれ、もしバイオハザードのタイラントウイルスみたいなものだったら、数日後にみんなゾンビ化して「かゆ……うまい……」……という妙な妄想は置いておくとして、こんな機械は作り出してはいけないでしょう。


さて、いろいろ書いてきましたが、ほかにもまだまだこういったのってありそうですね。今読むなら、こういう見方も面白いかと。

……あ、あとひとつ思い出しました。それは……

地球はかいばくだん

……これの分析はやめときます。