空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

オリンピック&パラリンピックのボランティア不足懸念は払拭されたか

ちょっとブログの整理をしているので、記事の再利用。
今から2年ほど前の2015年7月に、他のブログで以下のような文章を書いていた。それは、オリンピックのボランティアに関してのもの。

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オリンピックボランティアへの懸念(2015年7月の文章)

新国立競技場、そして今日ロゴ(こっちはまた検証中で要経過注目というところだけど)で、それまでの小さい問題も含めてすでに東京五輪について問題がゴロゴロ出てきている昨今だけど、ほかにもこれから出てきそうだなあと思う問題が数多くある。

そのうちのひとつが「オリンピックボランティア」。

 

一部で制服がダサいとか言われたりするらしいがそうじゃなくて(いや遠因としてはないとは言えないけど)、東京五輪で、無償で引き受ける意欲のある人がどのくらいいるか、ということになる。

今の時点でこれだけ出てきたオリンピックだが、はたして本番までにどれだけボランティアの意欲として尽くす人間が出てきてくれるか、しかも交通費滞在費など自腹を切って。

必要とされるのは体力のある若手やスキル(特に語学面)のある人間だが、今の若者の経済状況において、その期間無償で引き受けられる余裕のある人がいるか。それでもオリンピック、そしてパラリンピックというところが名誉な舞台であれば参加する人も多いが、現在のイメージのままだと、明らかにそれは減少する可能性がある。むしろ責任者が誰も辞めたりで責任とっていないあたり、それがマイナスとして響く可能性も大いにありそうなので。

 

いや、それでもオリンピックやパラリンピックは名誉だからそういうの関係なく参加したいという人はいると思う。だが、シゴをとしている場合などにそれを周辺が許すか、という問題が出てきそう。よく言われているが、会社によっては余暇どころか病欠や産休でさえいろいろ言われているわけで。オリンピック五輪が「娯楽のために休む」と受け取られてしまう可能性は十分あり得る気がする。

 

でも、当然人員は必要である。

そうしたらどこからスタッフを調達するかという問題になるが、考えられる一つは事実上の強制(おそらく都やオリンピックと関係の深い企業団体など)。しかし当然反発が出ることは容易に予想される。

となると、都民や国民の税金を使っても、有償で人員を確保する必要が出てきてしまう。

そうなるとやはり、昨今の行政のように人材派遣会社を通して使うことになるのだろうか。もしかしたらそれまで織り込み済みなのかもしれないけど。関係者も、そして人材派遣の会社も。でもそうなら、絶対に政府と関係が深い人材派遣会社は入れちゃまずいよなあと思う次第。

ま、ここ近年の外国におけるオリンピックで参加人数が上がっている傾向らしいので、これが全くの杞憂になればそれにこしたことはないのだけど。

 

で、今再考すると……

以上、過去の文章。当時国立競技場問題とか、制服ダサい問題とか出て来てた頃。ちなみに小池都知事も都民ファーストもなかった時代。

さて、この懸念は2年後の今払拭されたかと思うと、ほとんど進んでいないようにしか思えなかったりする。
今、2年前よりもさらに人手不足が顕著になっている。その状況で五輪ボランティアに時間を割ける個人&組織ともにどのくらいいるか。それ以前に、意欲のある人がどのくらいいるか、となる。

 

オリンピックやパラリンピック、そのボランティアに対する機運は必要なところでは既に高まっている(のに自分にはそれが見えないだけ)とか、これから盛り上がって、ボランティア人員も目処が立ちそうならそれは全然かまわないのだけど、直前になって人手不足に焦り、ドタバタかき集めることにならないかという心配はある(ただ、一時期流れた「都内の小学生に強制ボランティア」は正しくない情報なので念のため)。

まあ、決定当初は予想もつかないほどの費用的な追加があちこちで起きているような気がするので、こっちでも人件費(それこそ派遣会社への依頼とか)が跳ね上がるようなことにならなきゃいいと思ったりする。

 

さてこの文章、また2年後、すなわちオリンピックとパラリンピックを翌年に控えた時に見たときにどう思うか。前回の文章の結びと同じく、「これが全くの杞憂になればそれにこしたことはないのだけど」。