年末ジャンボ宝くじの売り上げを妨げるものは不況だけではない

このようなニュースが。

■「年末ジャンボ」発売、不況の影響?購入枚数は抑え気味 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) ※リンク切れ

これの理由として、不況の影響が挙げられていますが、実際に宝くじを買っていたのに最近は買わなくなった人の中には、全く別の理由を挙げる人がいると思います。それは「totoBIG」の存在。

一応説明すると、totoBIGは文部科学省の指導監督のもと独立行政法人日本スポーツ振興センターにより運営・発売が行われている「スポーツ振興くじ」(toto)の一種類で、Jリーグの勝敗によって当選が決まりますが、その結果を購入者が予想する通常のtotoのではなく、コンピュータがランダムにはじき出した結果(ホームの勝ち、負け、もしくは引き分けで3種類×14試合)が当たっていれば、当選というものです。しかしこれの大きな特徴が「キャリーオーバー」と呼ばれるもの。これは1等の当選が規定に満たない場合、その金額が次回に持ち越されるのですが、最大6億円が当たることになります。しかもここ最近は殆どキャリーオーバーが発生しており、事実上1等6億円のくじとなっています(ちなみに確率論的に、今後キャリーオーバーが無くなる可能性はほとんどないそうなので、事実上永続的に6億のくじと考えていいのではないかと)。

■参考:スポーツ振興くじ – Wikipedia

ちなみにキャリーオーバーについては理論上今後無くなる可能性はほとんどないそうです。

すなわち、今までは年3回、前後賞コミで3億円が当たるということで人気があったジャンボ宝くじですが、それを年に何回もやっている上、当選金額が高いtotoBIGのほうに客を奪われたと。実際一時期(一昨年くらいまで)は不振と報道されたtotoもこのキャリーオーバーのおかげで過去最高額の売り上げをたたき出しているようです。

こうなると売り上げが下がったのは不況云々ではなく、単純にこのtotoBIGによって、宝くじが薄まってしまったためと思われるのです。

それでも、確率から考えれば宝くじのほうが当選金が半分以下だし、当たる人数も多いのだから高そうだ、と思われるかもしれません。しかし意外や意外、実はtotoBIGのほうが当選確率が高いのです。

totoBIGはホームの勝ち、負け、引き分けの3種類を14試合分なわけで、3の14乗、すなわち1/4,782,969となります。しかし宝くじの場合、1等2億円(前後賞込みで3億)の当選確率が1/10,000,000、2等1億円が1/3,333,333とされています。つまり、単純に求められる確率だと、宝くじのほうが当選金額が低くて確率も低いのですよね(ただ、いろいろな要因によって、多少変動すると思われます)。もちろん100万クラスだとtotoよりも当選確率が高いのですが、中途半端を狙う人はあまりいなそうだし。そもそも、宝くじを買う人がこういった当選確率を気にしていてはやってられないような気がしますが。

そんなわけで、宝くじの売り上げが下がったのはここにも原因があると思われます。しかし、toto含めた宝くじ系の売りあげは、思ったほどは落ち込んでいないのではないでしょうか。あえて言えば、totoBIGの「いつでも買える」という心理が、今まで年三回で「今買わねば」という意識を薄くした綿はあると思いますが(パチンコと公営ギャンブルでも同じことが言えそうですね)。

ただ、ここでとある問題が出てくると思われます。というのは、totoの主体は文部科学省管轄の独立行政法人日本スポーツ振興センターですが、宝くじはジャンボ以外含め各自治体の運営だからです。つまり、各自治体の収益がそっちに吸われているという可能性もあるのですよね。別にそれはそれで活きるところもありますし悪いとはいいませんが、そういうことも起きているということで、自治体への影響がちょっと懸念されます。特にジャンボではない通常の宝くじへの影響がこれからでてくるかもしれません(これもパチンコと公営ギャンブルの関係に似ているような)。

とはいえ、おそらく宝くじのほうも何か改善策を練ってくるとは思われますので、その動向に注目したいなと思います。しっかし、一回ぐらい万レベルの当選したいよなあ……。

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