空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

小学生、もしくは老人のニュースサイト管理人がいる可能性だってあるという話

最近、春のせいかブログ界隈でも新しい生活に期待をふくらませている人、戸惑っている人を多数見かけます。まあフリーの人間にとってははてなキーワードの四月病とはまた違うフリー特有の4月病と戦うだけなのですが。

ただ、ブログのあちこちで「サークル勧誘された」とか「オリエンテーションがある」と言うのを見ると、すこし驚くことがあります。あれ? この人そんなに若かったんだと。そういえば、『みっくみくにしてあげる♪』の制作者が受験生だというのにも驚いたなあ。

これ、私の時代には高校に自由にネットが出来るパソコンがなかったからというのもあるのですよね(95前期まではインターネットもそんな手軽ではなかったのですよ。そもそも電話代かかってたし)。さすがにそういった人たちがブログやサイト運営をしていても驚くことはありませんが、ニュースサイト運営をしていたり、私と同じようにテキストブログをやっていたりすると、少し驚くというか。でも、きっと私の時代にパソコンが今くらい手軽だったら、きっとやっていたでしょうね(人生をよけい踏み外していたかもしれませんが)。そういえば甥が今年から高校生だ(姉は私とかなり年が離れているので)。もしやこのサイト、見つけられないだろうな……。


しかしネットをしていると、相手は「だいたい立場や年齢(場合によっては性別も)は自分と同じだろう」という錯覚を抱きがちですよね。私は昭和50年代前半生まれなのですが、まあみんなそのくらいだと。だけどどうやら実際には、私もジャンルによっては年長側に入れておかしくはないみたいです。

でも、ネット上では全くと言っていいほど、そういったことが気にならないのですよね。そして年齢をアピールする人も、それが売りになる人(ネットアイドル等)以外はそんなにいないし。逆に押し出しても、平凡ならばスルーされるし、特徴的でも「はいはいクマクマ」扱いされて終わりという感じ。かなり大昔は「女性」「小中学生」で釣れたところもあるようですが、さすがに今はないでしょう。少なくともそれなりにネット慣れしている人ならば。(参考:エロゲの原画家になりたぃ小5女子のブログ これも全面的に信じていた人は少数だと思いますし。)しかしこれは、ネット上のいいところだと思います。だって、リアルで接すればどうしても第一印象で身についてしまう「世代」「性別」等、見た目でのフィルターがないということなのですから。ネットで実名性を叫んでいる人がいますが、それはせっかく出来た、こういうリアルにおけるフィルターがない議論の場をも奪ってしまうということなのですよね。

でも、こう考えると、定年を迎えている人が、こういった界隈にいてもちっともおかしくありません。あり得るかもしれませんよ。朝起きて、お婆さんの作った昼飯を食べ、散歩をした後パソコンに向かい、RSSリーダーで情報を集め、更新している定吉さん(74歳)も。逆に友達の家から帰った後、夕食までの時間で宿題と平行して2ch(主にvip)を巡り、夜に2chコピペブログを作成している女の子も絶対いないとは言い切れません。妄想が得意な人は、『自分以外のブロガーはみんな[好みの年齢を入れてください]の[女性or男性]』と考えてネットをすれば、新しい領域が開け……るか?


ネットが発展して10年程度しか経っていない今だから、実年齢のコアが10代〜30代というのはわかります。だけどこのまま10年が経てば、またネットの世界における年齢の意識も混沌としたものになるのではないでしょうか。でも、私が数十年後、年金生活*1となるような歳になっても、ネットの上では知識さえあれば何歳になることもできるわけですよね。それもおもしろいかも。その時代には、前述のような定年後生活でニュースサイトをしている管理人(場合によっては小学生も)が、本当に多数いる社会になっているかもしれませんね。

*1:もうすでに破綻している気はするけど、それはそれ。