空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

古本屋でのバイト時に教えてもらった便利な本・雑誌の縛り方

私は学生時代、神保町のとある古本屋で期間限定のバイトをしていました。年に三回くらい、その古本屋さんが急がしい時に行くという感じです。ここでのバイトは古本屋やそのジャンルのちょっとした知識がつくというのもあってけっこう楽しいものでした。あと帰りにゲーセンに寄ってシューティングをしたり、倒産する前のマルゲ屋に寄ったり、書泉ブックマートでいろいろなマンガを買って帰ったのもいい思い出。

さて、そこでは力仕事が主だったのですが、その時に教えてもらい、今でも使っている非常に便利なライフハックを書いてみます(当時ライフハックなんて言葉どころか、インターネットでさえもほとんどありませんでしたが)。ちょうど引っ越しシーズンで本やら雑誌をまとめる人も多いでしょうから、ちょうどよいでしょう。

手軽に雑誌を縛る方法

マンガ雑誌など、買った雑誌を捨てたり資源ゴミに出したりする時、多くの人はビニール紐とか麻紐で縛って出していると思われます。さて、その縛り方にはいろいろなものがあります。わりと多く見かけるのが、縦と横、十字に縛るやり方ですね。これは縦のみとか横のみだと、ずれて崩れてしまうことがあるからでしょう。しかし縦に結んで紐を切って、また横に結ぶというのは面倒です。そこでこんな方法はいかがでしょうか。

1、準備

まず、縛りたい雑誌を積みます。まあ当然ですね。そしてそれを、適当な台(机など)の端に置き、縦半分をその台からずらします。台がない場合は、ほかに縛る予定の雑誌を台の高さに積んで、それを台にするという手もあります。今回はその方法でやります。ちなみに週刊アスキーが台代わり、上のマンガ類が縛る雑誌です*1。で、これも当然縛る紐、そしてハサミを用意。

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2、縦に巻き付ける

さて、まずはその紐を写真のように持ち(ちなみに私は右利き)、雑誌の上に置きます。そしてそのまま逆の手で長い方の紐をを下に通しつつ、手前から底面を通して奥に回すようにしてぐるりぐるりと縦に巻き付けてゆきます。写真撮影の都合上手は写っていませんが、短い方は最初のように左手で握ったままのほうが、しっかり縛れます。台から半分ずらしているため、下の方にも楽に紐が通せますよね。まあ、二周くらいすればよいでしょうか(三周でもよい)。ちなみに短い紐を持っている腕を本の上に置きつつ縛ると、固定できて縛るときに力が入るので良い感じです。

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3、90度ずらす

そしたら、縦方向で縛っているけど結んでいない状態になりますよね。そこで一度ぎゅっときつく縛ったら、そのまま雑誌の束を反時計回りに90度回転させます。もちろん短い紐は持ったままです。すると、長い紐と短い紐がクロスする形になると思います(左手で短い紐を持った人は、時計回りに雑誌を回す)。

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4、横に巻き付ける

そのまま、さっき縦方向でしたのと同じように、短い紐を持ちながら手前から底面を通して奥に回すようにして、2〜3周させます。横に縛っているけど、雑誌を縛っているので縛り方はさっきと同じ。もちろんこのときの台から半分ずらして下さい。
で、最後にギュッと縛って、そこで一度括ります。蝶結びの第1段階の結び方ですね。そしてもう一度ギュッと縛って、最後に蝶結び。まあ結び方はなんでもいいのですが、万が一緩かった時に固結びだとめんどいので、蝶結びで。最後に長い方のひもをカットして終了。

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ちなみに完成図。そしてひっくり返して下から見るとこんな感じ。

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ちなみにこれの原理的には、スーパーで弁当なりお総菜を買うと輪ゴムがクロスになっていますよね。あれと似たようなものです。

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さて、この方法のメリットですが、以下のようなものがあります。

  • 紐を2回縛る手間が省ける。
  • ずれにくい。
  • 縛っている途中にいちいち雑誌の束を浮かせて下に紐を通す手間が省ける。
  • ハサミを2回入れず、1回切るだけでよい。
  • 紐が一本なので、再利用しようと思えば出来る。

縛った雑誌の束から取り出して、簡単に結び直すことが出来る

しかし、実はこの方法もうひとつ隠れたメリットがあるのですよ。これが真骨頂。

さて、この雑誌なり本なりを縛るもの、そのまま資源ゴミなどに出してサヨナラならともかく、ものによってはそれを倉庫にしまうなど、保管用にすることもあるでしょう。つまり最初のように古本屋なんてまさにそれですね。しかし、一度縛ったものをまたほどいて、目的のものを取って縛り直すというのは面倒です。しかしこの方法だと、それが楽に出来てしまうのです。

1、紐を解いて軽く緩める

まず、本の束を地面に置いて(今度は台の上で半分ではなく、しっかり地面の上です)、さっき蝶結びにしたところをほどいて、その紐を横にのけます。ただしこの時、雑誌に結びつけてある部分の紐は、無理にずらさないように。

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2、それぞれの紐を形を崩さないままずらす

上のようにすると、今まで短い紐を引っかけてあったわっかの部分がフリーになるので、それも浮かせ、斜め方向にずらします(写真だと左上ですね)。そうすると、縦と横の紐だけになりますよね。それを最低限だけゆるめ、それぞれ横と前(後ろ)にずらします。そうなると雑誌がオープンになりますね。

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3、本を抜き出してから、残りを元のように積む

さて、そこから抜き出したい本を見つけ出して抜きだし、そしてもとのように戻します。ただし、この時一番下の本、つまり紐が接している本だけは極力持ち上げないでください。

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4、紐を元の位置に戻す

そして、さっきの縦紐と横紐を戻します。すると本が抜けた分緩んだ状態になっていますね。そこで一回、短い方の紐を持って軽く締めます(この時はきつく締めてはダメ)。その後、斜めのわっか紐もさっきの位置に戻します。

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5、ぎゅっと締めて結び直す

それから、さっきほどいた短い紐のうち、縦方向にずらしたものをわっかに通して、そのまま横に。そして短い紐と結びます。
ここまでくればもうおわかりですね。つまり、元の状態に楽に戻せるというわけです。

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そして最後にぎゅっと結び直せば、雑誌を抜いた分の緩みが完全にとれて、結び直せるというわけ。

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この方法だと、資料を大量に縛っていて、たまに取り出す必要があるところでは非常に便利。何せいちいち結び直す必要がないので(ただ、何度もやっているとだんだんずれてくるので、修正する必要がありますが)。あえて欠点を言えば、途中で書いたように一番下を取り除くと、抑えている下のひもがはずれてしまうので、括り直す必要が出てくるということくらいかな(まあ慣れればそれをずらさずに本を取り出せるようになるけど)。


というわけで、資料や同人誌などを縛って、たまに取り出す人には重宝する技です。そこまでではなくても、単純に雑誌を縛って捨てる時も楽な技なので、よかったら試してみてください。

追記

個人的見解。
nakamorikzs.net

*1:ただ、この『ヤングキングアワーズ』はヘルシング最終回の載っているヤツなので捨てないよ〜。単に縛るものがなかったのでこれでやってる。