ふと町を歩いていたら突然荷物を持った女の人に「すみません、いまキャンペーン中なんですが……」と声をかけられました。まあさっさと立ち去ってしまったので、これ以上のことは聞いていないので、どんなセールスだったのかまでは把握しませんでしたが。
で、ここで思ったのですが「キャンペーン」って言葉、なんかお得と思うよりも、うさんくさい言葉として捉えるようになってしまったのは私だけでしょうか?
行動が特定の言葉のイメージを下げてしまう現象
考えてみれば、普通の企業が「キャンペーン実施中」とか言われても、べつにこっちとしては普段と変わって思えるようなところは少なくなりましたね。それどころか、前述のように使われたらお得と思うどころか、うさんくさく感じるという。
これはおそらく、『言葉が(特定の状況で)イメージダウンしてしまった』からだと思います。
ここでいう使い古されたというのは、流行語みたいなものがが飽きられたというのとはちょっと違い、言葉としては使われているけど、前にあったような魅力的なプラスイメージを失ってしまった、という感じです。
言葉っていうのは、それぞれがプラスなりマイナスなりのイメージを持っていると思うのですよ。例えば「アタリ」「面白い」「合格」みたいなものがプラスイメージ、「騙す」「落とす」「ゴミ」みたいな言葉がマイナスイメージって感じですね。(まあどっちにも属さないノーマルなものも大量にありますが)
しかし、それは個人によって異なります「春が来た」なんて言葉も、一見プラスイメージでしょうが、花粉症の人にとってはマイナスでしょうし。
で、人によって違うのですから、そう感じる人が多くなれば例えプラスに属していたいたものもマイナスになる事があると思うのですよ。(逆もまた然り)
今はうさんくささの代表みたいにになってしまった「何万人の中からあなたが選ばれました」とか「儲かりますよ」なんていう言葉も、それこそ初めて使われたころはそんな悪い印象を持たれていなかったと思います。まあだから使われたわけで。
しかし、あまりにも悪徳商法で使われてしまったため、マイナスのものとして捉えられるようになってしまったと思います。ちなみに個人的には、「マイナスイオン」と「血液サラサラ」は、数年前からこのマイナスを背負っています。
様々な面で起こっている言葉のイメージダウン
しかし言葉のイメージダウンは悪徳商法に限ったことではありません。
同じように昔は魅力があったけど今は……ってものには「限定版」「期間限定」「閉店セール」も同じように昔に比べればかなり劣化していると思います。そりゃ限定版といいつつ通常版が存在せずに限定版が売り続けられたり、期間限定といいつつ何回もやったり、閉店セールを掲げながら数年間閉まらない店が多いですから。
ま、これらは悪徳とまでは言いませんが、安さとかお得感を与えるイメージはだいぶ減ってしまったのではないでしょうか。
だらだら書いてきて何が言いたいのかというと、悪徳商法はそういったプラス言葉が摩耗する前に、どんどん使ってくるので注意ってことと、そろそろCMとかでも「キャンペーン」って使うのはやめたほうがいいんじゃないかと。
ちなみに私は、「ヤマザキ春のパン祭り」とか「花王ヘアケア祭り」のほうが語感的に好きです。