Amazonの手の届かない部分に他のネット書店や既存書店が入り込むスキはあると思う話

現在、Web書店では、Amazon一人勝ちとう状態です。たしかにほかのWeb書店も頑張っていますが(セブンイレブンで受け取れるセブンアンドワイBK1など)、それでも圧倒的にAmazonが強いのは客観的に見てもよくわかります。そしてそれは、既存の本屋にも影響がないとは言えないでしょう。では、全ての本屋はAmazonにかなわず、すべての書店(特にネット系)はAmazonに潰されるのか。いえ、そんなことはないと思います。というのはAmazonにも弱い分野はまだまだあるからです。

Amazonは予約が簡単で、且つ出てしばらく経ったものも豊富にあるので非常に便利なのですが、時々、それ故に困った傾向が出てくるときがあります。それは「1巻だけがない」というもの。つまりシリーズもので、2巻3巻はあるのに、1巻だけないというケースが非常に多いのですよね。特にそれがアニメ化などされている場合は顕著です。例えば『涼宮ハルヒの憂鬱』がアニメ化された時、その1巻が長期間入荷されなかったなんてこともありました。現在アニメ化されている作品でも、そうなっているものがあります(もしくはあるけど、Amazonプライムが何故か使えず、いつ届くかわからないってのもあるかな)。それに加え、マンガ紹介の人気サイト(ヤマカムさん等)で紹介された次の日には、なくなっているとか、出荷まで数週間となっていることも多いです。『デトロイト・メタル・シティ 1巻』が顕著でしたね(ちなみにみつどもえ 1巻」もずっとないという不思議な状態)。

だけどこれは当然とも言えます。つまり長編ものがアニメ化などでいきなり人気が出た場合、ほとんどの人は1巻から買ってみようと思うでしょう。となると、その分品切れになる可能性も大きいわけです。とはいえ、この状態、かなりイライラします。何てったって読みたいものがすぐ読めないのですから。それが20年前ならともかく、一度すぐ読めるという便利さを知ってしまうと、もう手放せません。

となると、他の書店はここに入り込むスキがあるのではないでしょうか。つまり、「1巻など若い番号の本の在庫を保証するサイト」があれば、かなりの需要が望めると思うのですよね。だって、気になったらすぐに読みたいのだから、そこに行けばAmazonにはない若い番号があるとなると、そこで注文するでしょう(もちろん配送料とか配送日時とか、Amazon並のメリットがあることが前提ですが)。特に出版社直属のサイトは、その強みがあるでしょう。でもそれで1巻の出荷調整されたら嫌ですけどね……(さすがにないと思いますが)。*1

そしてこれは、既存書店にも言えるのではないでしょうか。本屋さん系のブログなどを見るに、仕入れたもの、特に人気ものの本棚での欠番や1巻、2巻などの品切れには、かなり気を遣っているところも多いようです(それでも問屋や出版元に問い合わせる→品切れで入荷まで時間がかかる→怒、ってパターンも多いみたいですが)。つまり、Amazonがあったとしても、本屋ならではのメリットは実物を見られるといった点以外でも、こういった部分でもあるわけですよね。ちなみに今日書いたのは、Amazonで売り切れていたものを本屋で買ってきたからだったりします。こう考えるときちんとネット書店と既存本屋は棲み分けが出来ているのでしょうね。

■参考:ネット書店と店舗型書店、それぞれのアドバンテージ


ともあれ、出版社の刷り部数の問題とかいろいろあるとは思いますが、このようなサイトがあれば、Amazonと平行して使いたいなと思いますね。つか、Amazonのバックアップ的存在のサイトがもうひとつくらいあれば便利だなと思います。

*1:ちなみにこの本家サイトにだけあるパターンっての、なんとなくゲームに置き換えると、昔からあるような気がするのは気のせいでしょうか?