『源氏物語』は日本最古のギャルゲー的要素を含んだ物語

以前ボツネタにしたもので『源氏物語の六条御息所はヤンデレの元祖』というものがありました。まあこれは誰でも思いつくものらしく、ググってもわりと出てくるのですよね。しかしもっと広げて考えてみると、『源氏物語』自体そういった現代ギャルゲー的要素が満載なのではないかと思ったのです。ハーレム状態だし。

そんなわけで「源氏物語 ギャルゲー」でぐぐると、以下の方が見つかったりしているので、これもわりと多くの人が思っていることだとは思いますが、せっかくですしギャルゲー的視点から独自分析をしてみたいと思います。

ちなみに以下はどう見てもネタですので(よってアバウトです)、源氏物語の原典が好きな人は怒らないか見ないかの2択で。

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主人公、光源氏

この人については『源氏物語』をよく知らない人でもイメージが浮かびやすいのではないかと思います。美男、出生の秘密、好色、周りを取り巻く女性と、まるでドラマの主人公、というか実際に主人公ですが。それは同時にギャルゲーの主人公タイプにもなります(特に周りをとりまく女性の多さのあたりが)。

ちなみに『更級日記』などでは当時の源氏物語の人気がうかがえますが、もし「ホモが嫌いな女子はいません!」的な発想がこの時代にもあったとしたら、その手の想像をしていた貴族の娘もいたかもしれません。光源氏×藤原惟光とか。

葵の上

それじゃあ次は女性、すなわちヒロインの分析。
キーワードは「年上幼なじみ」「許嫁」「ツンデレ」(二人の間には夕顔が誕生しているので、不仲といいつつもそうではなかったから)。ストーリーはそのままツンデレ幼なじみ。生霊に殺される運命を変えられるか?

紫の上

キーワードは「メインヒロイン」「年下(というよりロリ)」、あと「紫の上」そのまんま。つまり幼い子を自分が好きになるように育てるということが、後世でまさにこれを例にとって伝えられますね。これを現代なら犯罪と見るか、あだち充の『じんべえ』みたいなアットホームで見るかはご自由に。

六条御息所

キーワードは「年上のお姉さん」「はじめての人」そして「ヤンデレ」。ただ矛先が主人公ではなくて、ヒロインに(無意識のうちに生霊がしたこととはいえ)危害を加えるあたりが。でも悪い人ではないです。この時代からヤンデレはもとをただせば主人公のせいだよなあってことで。でもちゃんとフォローしているあたりは、光源氏は伊藤誠よりはよほど立派。

末摘花

キーワードは「不美人」「性格良し(誠実)」「貧乏」。あえてルートを作るとしたら、「シンデレラストーリー」になりそうですな。しかしいつも思うのですが、この時代の美的基準の最高って「お多福」なわけですよね。となると、現代の美的基準では案外他の登場人物より美人なんじゃないか、と思うこともあります(鼻が赤いのはどうにかするとして)。

明石の方

キーワードは「真面目」「メインヒロインの親友」。委員長タイプかな?

夕顔

キーワードは「病弱」「悲劇のヒロイン」死亡エンドがさけられそうもないところがなんとも。

藤壺中宮

キーワードは「危険な恋」「母性」あたり。ついでに「寝取り」(これはエロゲーか)。

朧月夜

キーワードは「不幸フラグ」(主人公が)。「寝取り」とはちょっと違うかな?

空蝉

キーワードは「不思議な存在」あたりか?(もうこのへんでネタが切れかけているのがおわかりでしょうか) オプションで(ひどい)、軒端荻。

源典侍

キーワードは「痴女」(おいおい。でも実際そんな感じ)つーかバッドエンドルートだよなあ……

女三宮

キーワードは「寝取られ」(またエロゲーかよ)。ちなみに続編のキーパーソンでもあったりする。

あと非攻略ヒロインなんてのもいるかな。朝顔 ・玉鬘あたり。

まとめ

はあ、けっこう疲れた……でも、これ以外でも入れようと思えば(原典にはないにせよ)入れられるものもあるのですよね。おまけに続編の宇治十帖もあるし(まあ続編が一作目より……なところも当時からってことで)。

今回はあえてギャルゲーとしてとりあげましたけど、基本構造は良くあるドラマタイプでもあるのですよね。となると、こういった一人対女性多数の恋愛物語というのは、平安時代にすでに大成して、現代でもそれのフォーマットを踏襲しているということかもしれません。
だけど、当時の社会風俗はあるにしても、これだけフラグを巻き散らかしてもちゃんと収束しているところがすごいですな。さすがは日本最高峰と言われる古典だけあります。

ちなみに「『源氏物語』ってどんな話か知りたいけどめんどくせー」という人には、大和和紀さんのマンガ『あさきゆめみし』をおすすめします(『はだしのゲン』などと一緒に図書館に置いてある数少ないマンガ)。マンガの中でもわりと古く古典に入りますが、元素材が悪くないので初心者が難しい原文を読むよりは全体のストーリーが頭に入りやすいと思うので、ここを導入口にすればよいのではないかと。