昨年、5年間くらい使っていた安い自転車に限界が来てしまったので、この機会に思いきって電動アシストつき自転車に買い換えました。話には聞いていましたが、これでかなり活動範囲が広くなり、西武池袋線沿線沿いに住んでいる私でも、西武新宿線や中央線はもとより地下鉄丸ノ内線や有楽町線、東武東上線、はては京王線沿いまでも普通に行けるようになりました。先日も西荻窪でイベントがあったのですが、今までは電車とバスという選択肢だった手段が自転車に変わっています。金もなかったけど時間も体力もあった学生時代には、ゲーセンなどに行くために、平気で池袋や新宿、はては神保町あたりまで行くこともありましたが、その時のことを思い出す勢いです。
しかし、こうして街中を走っていると、感じることがあります。それはこうして都内の道、とりわけ住宅地を走っていると「行き止まりが異様に多くなった」ということ。私は自転車では特定の場所に行く場合でない限りは特にスマホのナビを使わず走らせています。そしてできる限りは車そして人通りのない道を走るようにしたいと、大通りから一本入った道、そして自転車の利点を活かし、車だと通りづらそうな細い道も含めてを走ることが多いです。ただ、こうして走っていると、時折行き止まりに入って折り返さざるを得ないことがあります。しかし記憶にある限り、それは昔よりはるかに多い。
しかし、その「行き止まりの道」の周辺を見ると、その理由は推測できます。
行き止まりに出くわす場所
最近、東京の住宅地では老朽化した一軒家が建替える場面を多く見かけます。昭和30年代の高度成長期に建てられた家ならもう築60年以上となり、耐用年数的にも限界であると同時に、相続などで持ち主が変わったケースも多いでしょう(かくいう私もここ数年それの当事者として相当忙しかったのですが)。
そして大きめの一軒家が建っていた土地が売られ、複数の小さい一軒家が建つケースをかなり見かけます。ご存じの通り東京の地価は近年急上昇しているのもあり、小さめの家を複数件建てたほうが売れる(建てる側の利益が大きい)というのがあるのでしょう。
そしてその場合、

このような感じの土地が……

こんな感じになります。この図では5件ですが(作ってから思ったけどこれなら奥に2研で6軒建てるケースが多いかも)、実際はもっと土地広いか家が狭くなり、家が複数建てられ、且つ道も奥に長くなることが多いです。
建築基準法には「接道義務」というものがあり、原則幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していなければいけないという決まりがあります。これを充たしていないとそもそも家が建てられません(そして現状で充たしていないところは、再建築不可物件となり、かなり人気がなくなるのも有名な話)。そのため、どの家も接道義務を充たす状態にするために、こういうふうな形にする必要があるのでしょう(あくまで私の知っている範囲での概要なので、詳しいことは物件に不動産関係のところで調べるか詳しい人に聞いてください)。
そしてこの形の土地が、昔と比べてかなり増えているのを感じます。それが「行き止まりが多くなっている」と感じる大きな理由です。
行き止まり私道の増加
これらの土地は私有地であることが多いでしょうし、原則ナビでも経路としては紹介されないと思います。しかしながら実際に道を走っていると、「ここ道幅もあるし雰囲気的に通れそう」と思って入ると、実はこういう行き止まりだったというケースがあります。たしかに地面にあるTマーク標識などを見ると避けられることもありますが、こと見えづらい夜は自転車のライト程度の光度ではかなり注意しないといけない状態です(あと古い道路では白線が消えかかっているものも多いです)。さらに前方の明るさが低そうで視界も下がるLOOPなどではかなり辛いのでは。
たしかに私道、つまり本来はなかった道を新たに作ったので、今まであった道が行き止まりになったわけではありませんが、このようなものが増えて複雑化したのには間違いありません。私は普段車には乗りませんので、同じようなことが車でも起きているのかはわかりません。ただ、それらの私道はそこ沿いの家の駐車スペースに入れるような状態になっているので、ナビなしの場合間違ってそういう私道に入ってしまうケースも十分考えられる気がします。
道路が複雑化する東京の住宅地
少し前、「スプロール現象」というものが話題になりました。
こちらは主に都市計画の不足で住宅や道路が複雑化、カオス化してしまう現象ですが、そのミクロな形と言えるのかもしれません。
しかしその話が出た時、「都市計画法施行規則では行き止まり道路は原則NG」という話が出てきたのですが、これは私道では適用されないのかは不明ですがほとんどそうなっていないように見えます。まあ通り抜けの道路分の土地でさえ、今の東京では大きな収益の差となりますし。このあたりは行政や法律に深く絡む部分なので、私としては一般人の感想以上のことは言えませんが、このような場所でもし大規模な災害が発生した場合、消防車や救急車、その他救援車両の到達は混乱しないかというところがかなり気になるところではあります。
自転車や徒歩もナビが必須な時代となるのか
ともあれ、東京の住宅地は、昔自由に走っても進むことがわりと容易かった時代と比べ、複雑化しているようには感じました。いや、これは場所によるもので且つ思い出補正もあり、実際は昔はもっと都市計画がなされていなかったところもあったと言われればそうなのですが。
ただ、どちらにしても今後自転車、では走るのが難しくなってくるのかもしれないと感じます。いや、もしかしたら徒歩の人のほうがかなり大変になる可能性はあります。
そして今回、こんな状況の中配達をしている宅配便やUber Eatsなどの配達員の人はかなり大変になっているのだろうと思い、せめて自宅のマップ設定は正確詳細にしておきたいと思うのでした。
