空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

ハリウッドザコシショウのボキャブラ天国時代(G★MENS)の記憶

 『R-1ぐらんぷり2016』において、ハリウッドザコシショウが王者となりました。

news.mynavi.jp

記事にもある通り1993年デビュー、R-1自体も12回目の出場ということでかなりのベテランになります。

さて、ハリウッドザコシショウの名前、今年のR-1以前でもあらびき団などで、最近ではドラクエものまねなどネットでも聞くようになっていましたね。

故にお笑いを見ている人では、名前の知名度はそれなりに高かったのではないかと思います。

おそらく今回の王者獲得でハリウッドザコシショウのネタやおもしろさについて書く記事は多数出てくると思いますが、自分はハリウッドザコシショウ、いや、「ザコシショウ」という名前で20年近く前にテレビで見た思い出を書きます。

 

 

「G★MENS」というボキャブラ天国に出ていたコンビ

自分がこのハリウッドザコシショウが以前名乗っていたザコシショウという名前を知ったのはもう20年近く前になります。それは「G★MENS」というコンビ名でボキャブラ天国に出ていた頃。

その当時見ていた方ならボキャブラ天国の内容はご存じでしょうが、もう20年経っているので軽く説明。「ボキャブラ天国」は1990年代に放映されていたバラエティ番組。当初の内容は言葉の言い換えをお笑いにする、今でも続く「空耳アワー」を音楽以外にも拡大したようなものでした。そして当初は空耳アワー同様読者投稿の番組でしたが、ある時期から芸人がボキャブラリーをネタにして笑いを取るスタイルとなってゆきます。

そこでは大島渚をはじめとする審査員が得点を出すことで、トップが決まったりレギュラーとなったり、はたまた陥落したりする、その時代のお笑い登竜門的な存在でもありました。

そこで有名になったお笑い芸人は数多く、代表的なのは「爆笑問題」(とはいえいろいろあったあとの再ブレイクみたいな形で、この頃からややベテラン的な立ち位置だった気はしますが)、「ネプチューン」、「海砂利水魚→くりぃむしちゅー」など。他にもピンで有名になったりした人もいたり。

しかし多くの芸人は消えています。ネットで検索かけて仕事をしている人ですら少なく、多くの人は廃業、もしくは消息不明という感じ。

 

出だしで激しく踊るインパクト

そのボキャブラ天国において、1997年~1998年の『黄金ボキャブラ天国』時代に出演していたのが「ザコシショウ」と「静岡茶っぱ」のコンビである「G★MENS」でした。キャッチコピーは「ザ・グレートシズオカ」。その登場シーンはインパクトがあり、最初に大声で二人して騒ぐというヒキを行ってからネタに入るというものでした。

ただ、ネタはどんなネタだったかというのはほとんどわかりませんでした。理由はカットされたから。これはこの番組においてレギュラーとなる10組以内に入る前にチャレンジャーとしてネタを披露するのですけど、そこでウケが悪いと放映もされずカットされたためです。

■参考:キャブラーボックス[ボキャブラサポーター]

よって、当時は「なんか騒いでるコンビ」という印象だけが入ってきた感じでした。

 

金谷ヒデユキのネタで記憶

ちなみに当時の同番組の有名人に他の芸能人やお笑い芸人を弄りまくる金谷ヒデユキがいましたが、そこでネタにされていました。それはSMAPの夜空ノムコウの歌詞で「タメ息は少しだけ白く残ってすぐ消えた」というところが「G★MENSは少しだけ激しく踊ってすぐ消えた」となっていたと。ちなみにこの替え歌ネタ、存命中だった審査員の大島渚がボキャブラの新しい門出の曲として高く評価してた記憶があります。

個人的にはこの踊りのインパクトに加えこの絶妙な替え歌が「ザコシショウ」という名前を頭に定着させた感じです。その後何年も経ち、相方の引退でG★MEN’Sが解散してハリウッドザコシショウがピン芸人となり、その名前を目にした時に「あ、もしかしてあそこで激しく踊っていた人じゃ」 と思い出したのもありますし。

 

ボキャブラ終了から17年を経て思い出す

コンビを解散して改名後、あらびき団やYouTubeでの活動を経て知名度を上げて、今回の王座獲得に繋がります。

でも思えばボキャブラをやっていた時代なんて、インターネットは殆ど存在しなかったのですよね。ですから当時出ていたお笑い芸人について語る場なんてのもほとんどなかったなあ。そんなところに出ていた人がYouTubeでネタを披露しているというのを改めて考えると隔世の感があります。

だけどボキャブラ以後、いやそれ以前からも名前は出たけど、いや名前すら出ていなかったけど、今の時代にまた急に来るかもしれない芸人は出てくるでしょうか。このように芸歴20年以上でいきなり評価されたというのは特殊例みたいなところはありますけど、もうちょっと売れてもいいんじゃないかなあと思う人はいますし、それが自分だけではなくもっと多くの人が持つのならばこのように年月を経て名前が出るようになる人も出てきてもおかしくはないかもしれません。