空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

マンガ

少年サンデーに生じた超異色作『ウノケンの爆発ウギャー』

漫画雑誌にはその雑誌のカラーがあります。週刊少年ジャンプなら「友情・努力・勝利」、少年サンデーならラブコメやオシャレ、少年チャンピオンなら武闘派みたいなものです。まあ最近ではその法則から外れるものが多いものの、基本何となく雑誌のカラーに合…

『もやしもん』のC・ボツリナムとだし昆布が似ている件

仕事しながらおやつに亀田の柿の種を食っていたら、裏にあるものを発見。 だいぶ昔からありますが、これは亀田の柿の種のパッケージ裏に描かれている「けなげ組」シリーズ。文字通りけなげなもののつぶやきを絵にしてあります。 で、これと似たようなものを…

『もやしもん』の主人公のように実際にあんな菌が目で見えたらどうなるかをSF的に考えてみる

最近『もやしもん』人気ですね。アニメ化もされてますし。[asin:B06XPC1KLW:detail]このマンガの人気が出ている点は、農大で起こるさまざまな研究、そして事件の面白さの他に、菌が肉眼で見える主人公、沢木の見える形での菌のかわいさにもあると思います。…

楳図かずお作品と藤子・F・不二雄作品はかなり近いところにあるんじゃないだろうか

たけくまメモさんによると、楳図かずお先生の名作『漂流教室』の181ページも未収録図版が増えている完全版が発売になるとのこと。■「漂流教室」完全版だ![asin:4091814980:image:small]さて、ここで近くの本棚にあった文庫版『わたしは真悟』が目に入り…

人の創りしものに心はあるのかという問題へのひとつの回答〜『国立博物館物語』

たまごまごごはんさんにおきまして、アフター0関連のエントリーが。■ロボットの人間らしさってなんだろう?「アフター0〜マイフェアアンドロイド〜」岡崎二郎ものが出てきたとあっては黙っていられませんので、今回はそのエントリーに即して書かせていただ…

『瀬戸の花嫁』に通ずる?怪作ギャグマンガ『余の名はズシオ』

4月から10月までテレビアニメとして放映された『瀬戸の花嫁』は評判がよく、26話の放映終了後も話題になっています。 さて、この『瀬戸の花嫁』の原作はガンガンWINGで連載されていて、初めて見た時、このマンガ、どっかで見たことあるような……とは思…

コミック雑誌における「10秒マンガ」の存在

本当は2011年後のテレビについて書こうと思ったのですが、まとまらないので今日先に思いついたことを。さて、マンガ雑誌のアンケートなどでは「この雑誌で読んでいる漫画は何」ということをよく聞いてきます。しかし、それってよく考えてみればかなり曖…

マンガのアニメ化は、必ずしも原作に幸福をもたらすわけではないという話

さて、「綺麗に終わり方を迎えられたマンガ10」においては、アニメ化した作品が多かったと思います。実は、これには理由があって、「アニメ化されたのに無事に原作を終えられた」という点を評価したためです。 これではなんだかアニメ化が悪いみたいに聞こ…

綺麗に終わり方を迎えられたマンガ10

ちょっと前に、「『漫画賞』に思うこと」のエントリーで、作品として途中ではなく、完結した漫画からの評価というものをしたらどうかという主旨のことを書きました。しかしながら、現在のマンガ連載では自分の意志で作品の長さを決められるものというのは少…

最近の『クレヨンしんちゃん』に鬱展開が続く理由を考えてみる

なんか最近、『クレヨンしんちゃん』の鬱展開が話題になっています。■クレヨンしんちゃん(漫画)が鬱展開な件について■今月号のクレヨンしんちゃんも辛い展開だ…漫画原作の『クレヨンしんちゃん』はアニメと違ってアクや皮肉感が強いのはご存じの方も多いと…

コンビニコミックはオヤジ漫画&長寿連載作の再評価のきっかけとなるか

さて、この前書いた『ネットがあまりフォローしていないマンガジャンル〜漫画ゴラク系』から、言及エントリーをいただきました。■オヤジ漫画がネットで話題になりにくい理由を考えてみるここでネットでこれらオヤジ漫画(便利なのでこの言葉をお借りします)…

マンガ喫茶や新古書店の最大の功績はバックアップが提供されたことだと思う話

まずこれを。■13,440冊のカオス (情報元:ふぇいばりっとでいずさん)これはすごい。しかし思い返してみると、自分も今まで買ってきた分を合わせると、これだけとは言いませんが、1万冊くらいは超えるような気がするのですよね。現在もだいたい1000…

ネットがあまりフォローしていないマンガジャンル〜漫画ゴラク系

今日、ちょっと近所にある複数の本屋に立ち寄ってみて、『まんがタイムきらら』を買いつつ単行本も見てみたのですが、棚の半分以上は集英社、小学館、講談社の3大出版社の単行本で、残りを角川やその他メーカーが上の3つとは異なり棚毎に出版社が分けられ…

萌え系4コマの需要とまんがタイムきらら

最近、ちょっとまんがタイムきらら系を読みあさっています。近所の本屋には最新刊しかないので、Amazonとかで注文したり。 おすすめは『ひだまりスケッチ』『GA〜芸術科アートデザインクラス』『教艦ASTRO』『HR』『かみさまのいうとおり!』『三者三葉』等…

隔週雑誌化のすすめ

最近『まんがタイムきらら』系の雑誌をよく買っているのですが(350円と比較的安いし)、ちょっと気になることが。それは『ドージンワーク』など一部の作品が『まんがタイムきらら』と兄弟誌の『まんがタイムきららキャラット』でまたいで連載している場…

『コミックヨシモト』が中年層向け漫画誌だった理由を考えてみる

月末、本屋の隣にあるATMに並びながらぼーっと漫画雑誌を見ていると、自分が手に取ったことがあまりない雑誌も数多く並んでいました。そして、1月前にはここに『コミックヨシモト』があったなあとか思い出しつつしみじみと。 しかし、何故『コミックヨシモ…

『漫画賞』に思うこと

漫画賞といえば、新人の登竜門である賞が有名ですね。例えばジャンプの手塚賞、赤塚賞など。だけどもう1種類、新人を対象にしたものではない漫画の賞というものがいくつか存在します。それは「講談社漫画賞」や「小学館漫画賞」といった、いわゆるプロの雑…

漫画家のアシスタントがいらなくなる時代は来るのか

さて、この前のエントリーで「声優がいらなくなる時代というのは来るのか」という話題を取り上げました。で、その時書けませんでしたが、もうひとつ、「漫画家のアシスタント」も同じように提起されていました■これからいらなくなる仕事は、声優と漫画家のア…

1990年代の『Gファンタジー』回想

少年ガンガンにおける面白い分析がありました。■路線変更後のガンガンの少年マンガについて考える(前編)(情報元:ゴルゴ31さん) ※2014/12/11 リンク切れ確認このサイトの中に、「少年ガンガンの歴史」というコンテンツがあったのですが、これを見てい…

パチンコのマンガ、アニメとのタイアップがすごいことになっているなあ

本当は飲みからの帰りなのでミニ更新……のつもりだったのですが、なんか面白いネタが出てきたのでそれについて書いてみます。■パチスロ 恐怖新聞 ※トップがフラッシュ。いきなり音が出るので注意。昔、伊集院光のラジオでインパクトのある変文ネタ系のコーナ…

『あさりちゃん』と『こち亀』〜2つの長寿マンガの共通点

先日買った『熱血コロコロ伝説』をまだ読んでいるのですが、先日のパーマンの他にも懐かしい漫画が色々載っていました。で、特にそれを思ったのが『あさりちゃん』。『コロコロコミック』の他にも『小学○年生』でも連載していた(小学館児童漫画の特徴ですな…

漫画雑誌における大いなるマンネリとそのジレンマ

気になったエントリーがありました。(情報元:傷痕症候群さん)■今一番「つまらない」4コマ誌は『まんがタウン』である(よつぎりポテトさん)タイトルだけでは単純につまらない漫画雑誌を取りあげているだけのように見えますが、そんなことはなく、実際は…

もしかしたら漫☆画太郎の作風はギャグマンガの本流ではなかろうか

『世にも奇妙な漫☆画太郎』読了。世にも奇妙な漫・画太郎 1 (ヤングジャンプコミックス)作者:漫☆画太郎集英社Amazon相変わらずの漫☆画太郎節。っていうかどういうふうに感想を表現したらいいのかこれほど困る漫画家もそうはないような気がします。 ただ、な…

『料理の出てこない美味しんぼみたいなもの』と言われたらどう思う?

今日のは本当にどうでもいい文章です。一応職業柄、さまざまな比喩表現を考えたりします。でもって町中で突然思いついて、メモをするものもあります。 しかしここ数年、その中では使う機会が全くないものというのもあります。たとえばこんなの。 「なあ、俺…

漫画ナツ100に参加(後編50)

さて続きです。 ゲーム系マンガ 51 あんたっちゃぶる/鈴木みそ 52 おとなのしくみ/鈴木みそ ★ 53 ゲーパロ4コマグランプリ/(オムニバス) ★ 54 進め!!聖学電脳研究部/平野耕太 ★ 55 セガのゲームは世界いちぃぃぃ!/サムシング吉松 鈴木みそ2作…

漫画ナツ100に参加(前編50)

現在酔拳の王 だんげの方さんにおきまして『漫画ナツ100』が開催されております。 さて、せっかくですので私も参加させていただこうと思います。ちなみに今回のルールとして ・少年週刊ジャンプ 少年週刊サンデー 少年週刊マガジンで連載していない漫画 …

岡崎二郎作品最新作『宇宙家族ノベヤマ』

前回の『』のエントリーで『アフター0』からの引用を行いましたが、これの作者の岡崎二郎氏というのは、私が学生時代に同作品を読んでから、一番好きなマンガ家の一人となっています。 ともかく代表作の『アフター0』シリーズは、漫画喫茶でもブックオフで…

『コミックチャージ』創刊らしい

ちょっと所用で池袋まで出たのですが、その時に駅の構内で『コミックチャージ』なるマンガ誌の創刊アピール用のブースが出来ていました。せっかくなので買ってきました。ちなみに写真の時計は、その時の抽選会で当たった時計です。で、読んでみたのですが、…

『ムー』は刑務所内での学習用許可雑誌?

前回の更新からまだ一ヶ月も経っていないのに、「ちゆ12歳」さんが更新されました。 ■「前世はアトランティスの戦士!」 懐かしの前世少女(ちゆ12歳) http://tiyu.to/permalink.cgi?file=news/07_03_07 相変わらず面白い記事です。 しかし『ムー』といえば…

SFを知らない人のためのSFおすすめマンガ

どうもSFと聞くと、ハヤカワの青背とか原書とか重いものを想定して敬遠していてしまうという方は多いのではないでしょうか。 別にそこまではまり込む必要はないのですが、だからといってSF的なものを敬遠するのは勿体ない、ということで、「SFなマンガ…