ブログや自分のサイトで時事の出来事を書く場合、報道各社のニュースサイトにリンクを張る人は多いです。これはニュースのソースとして、報道機関が発表するニュース記事が一番早く、しかも手軽というのが大きいでしょう。むしろ刑事事件においては、ほとんどの場合報道機関を通しての発表しかないので、その出来事を知る為には報道機関の発表を通さないとわからないのもありますし(有罪確定前の情報という点も含め、この情報体制自体に問題もあると思いますが、長くなるので今日は割愛)。
これらニュース記事は長期間残り続けるものではありません。いや、むしろ報道会社によっては、すぐ(下手をすれば数日で)消えるのが通常となっているケースが多いです。
その場合、自分のブログやサイトでそのリンクを張っていると、いわゆる「リンク切れ」の状態になります(404を返さずにトップに転送される場合が多い)。
しかしながら引用が消えた状態になるわけですから、記事内容が不明瞭になったり、最悪誤解を招く恐れもあります(SEO的に影響があるとも言われてもいるが、聞く話では直接的な影響はないらしい)
また、はてなブックマークなどで記事にブックマークをつけていても、リンク切れになればそのままでは(Webアーカイブなど使わなければ)タイトルしか読めない状態となります。
もちろんリンクを張る記事は同じ事件を扱っていてもその文章は違うわけで最適なところが望ましいですが、同時にそれぞれの消えやすさを知っておき、その対処を考えておかないと、前述のようにリンク切れによる弊害を生み出すことになります。
そんなわけで、長年ブログを書いてきた経験から、どのサイトの記事が消えやすいか、そしてどのサイトなら残される可能性が高いかというのを書いてみます。
- すぐ消えるNHKほかテレビ局系のニュース記事
- かなり差がある新聞社系ニュースサイト
- ポータルサイト系は引用元サイトに準ずる
- ネット専用ニュースサイトは長期間残るが利用に注意
- IT系サイトのニュースはかなり長く残る
- まとめ、そして続く
すぐ消えるNHKほかテレビ局系のニュース記事
はてなブックマークを見ていると、NHKニュースの記事がニュースの代表格としてブックマークされることが多いです。それは報道方法に堅実なものが多いことや、最近多いログインや有料による「続きを読む」という方式ではないこと、さらにものによっては動画もついてくることが大きいでしょう。
しかし、このNHKニュースの記事は、かなり短期間で消えることが多いです。下手をすれば1,2週間後にはもう記事が消滅していることも多いです(ただし特集系のものについて残り続けることも多い)。
ただこれはNHKニュースに限らず、民放テレビ局(日テレニュース24やテレ朝ニュースなど)のサイトにおいても、同じようにかなり早くニュースが消えます(これも例外がありますが)。
これはテレビ局のサイトではその局の映像を利用した動画ニュースが多く、それの重さが負担になるというのもあるかもしれませんが、文字ベースのものもかなり早く消えます。詳細な理由はわかりませんが、全体的にテレビ局のニュースにリンクを張っても、少し経てば消える可能性は非常に高いと思ったほうがよいでしょう。
かなり差がある新聞社系ニュースサイト
そして一番リンクされるのが多いのが新聞社。しかしこれも会社によって、記事公表の期間に差があります。
はてブやTwitterのリンクでよく見るのをまとめると、
・通信社:時事通信、47NEWS(共同通信及び地方の新聞社の連携)
などがあります。
これらでも日経やロイターは経済向け、AFPは国際記事などと種別があります。
これらでも記事の消える速度は違うのですが、テレビ局各社よりはまだ残るという印象。しかしながら、読売新聞の消える速度は全体的に早く、毎日は「会員のみ購読可能」に切り替わるのが比較的早い印象。
朝日、産経、日経、共同通信、時事通信、ロイターやAFP、スポーツ新聞あたりはそこそこ(2~3年くらい)残っている印象ですが、これも記事によってすぐ消えるものから、数年間残っているものまで様々です。それらの基準は不明。
ただ大半のニュースは同じ出来事を書いていても、それぞれの記事の書き方が大きく違うので、残存時期を気にするよりはその都度最適な記事を記しているものにリンクするようにしています。何よりその記事の信憑性もあるし。
ポータルサイト系は引用元サイトに準ずる
よくリンクに使われるニュースでは、ほかにもポータルサイト系のもの、具体的にはYahoo!ニュースなど。これらは各報道機関や通信社から記事の提供を受けるものですが、こちらのほうがより引用元となるケースも数多く存在します。
しかしながらこれらは、元サイトの記事が削除された場合はだいたい同じく消失します。また記事提供元との契約もあるらしく、元記事が残っていても、こちらのほうが先に消えてしまうケースも存在します。
もし、リンクを張った時にその後もリンク切れを起こす確率を低くしたい場合は、ポータル系よりも元記事のソースの方がよいと思います。
ちなみにこれらのポータルサイト、特にニコニコニュース、それにGoogleニュースでさえもカバーしているサイトにかなり信憑性が怪しい(デマソースやステマの常連となっているような)サイトも混じるので、必ず記事の出典元を確認してください。
以下参考。
ネット専用ニュースサイトは長期間残るが利用に注意
最近ではテレビ局や新聞ではない、ネット専用のニュースサイトというものも存在します。最近はBuzzFeedあたりが有名でしょう。
これらはネットでしか公開されていないこと、そして主な収入源がサイトに表示される広告なこともあり、比較的長期に渡り残っているケースが多いです。
ただ、現状ではこれらのサイトの大半は新聞社系のニュースサイトのような速報性のものではなく、論説系のものが大半です(あと、信憑性が低いサイトもけっこうある)。故にここで並べて語るのはちょっと違うかもと思ったので、このくらいで。
IT系サイトのニュースはかなり長く残る
インターネット上では歴史が古いニュースサイトとして、IT系ニュースサイトというものがあります。これらは名前の通りインターネットやPC、スマホなどIT系の記事が中心ですが、これもなかなか消えません。
とりわけImpress系のWatch HeadlineやINTERNET Watchは歴史が古い上に記事がかなり残り続け、前世紀のものも存在しています。IT系の過去の出来事を書くのに便利なので重宝しています。
まとめ、そして続く
このように、ネット上のニュース記事においても、いろいろなものがあり、その記事の消えやすさも様々です。リンクを張る時は、その考慮も少し必要になるでしょう。とりわけブログでは、過去記事を見る時に、リンク切れの確認の目処がつきやすくなります。
ただ、途中でも書いたように、記事は同じ内容を伝えているものでも全く同じということは少なく、それぞれ内容や書き方、視点、そして信憑性も違うわけで、記事がどれだけ持つかよりもどれだけリンクするのに適しているかのほうがはるかに重要になるのですけどね。
ちなみにこのあたりのメディア一覧につきましては、以下にざっとですがまとめましたので、ご参考になれば。
しかし、ニュース記事がネットからすぐに消えてしまうというのは、経営や権利的な都合上仕方がない面もある一方、問題も残ってしまうのです。それは単に記事が見られなくなるというだけではなく、その記事が消えたことで、ネット上で情報が間違って伝わる可能性がある、というもの。
それについては、長くなったのでまた次回以降に。
追記:書きました。