コレクションを死ぬ前に手放したいという気持ちはよくわかる

少し前に、テレビ東京のテレビ番組『家、ついて行ってイイですか? 』において、時計コレクターの人の話があって、ネットで少し話題になってました。

しかし、何かのコレクションをしている人であれば、「これは自分の死後どうしようか」ということを考えたことがある人はいるのではないでしょうか。

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それなりに所有しているゲームサントラコレクション

自分もいろいろなものを集めてはいます。大半雑多なもので、コレクションと言えるほど整ってはいないのですが、一応コレクションをしていると言えるものとしては「ゲームのサウンドトラック」があります。あまり数えてないですし、最近はデジタルに移行しているのもありますが、判明している分ではJANコードのついている商業流通版だけでも600種類は下ってないでしょう(複数ゲームをまとめたBOXなどを枚数毎にカウントしたり、自主流通版、初回限定版の付録とかも付け加えたら更に跳ね上がると思う)。近頃は置き場が困ったことになっているので、ほかのものを処分せざるを得ないということにもなっています。

ゲームサントラというものは、一部の有名タイトルを除いて発売枚数が少なく、かなり希少ではないかというものもいくつか存在します(ご希望があればそのうち「ゲームミュージックなブログ」のほうででも書きますが)。故に、ここで仮に無くしてしまった場合、発見がかなり難しくなるというものも混じっています。

 

そろそろ「死」を意識する年代

しかしながら、私がもし何か不慮の事故や病気で突然死んだ場合、これらがどうなるのか、というのを最近考えることがあります。

今までの人生では、そのようなことはあまり考えることはなかったですし、現在だけ見ればまだ全然健康なので大丈夫なのですが、ここ近年、同業者でそこまで年齢が離れていなかった人が突然病気になったり急逝するケースがいくつか見られるようになってきました。いや、それ以前では私より若い人が病気や事故で突然死するケースもいくつか見てきました。つまり「突然死ぬ」ということが、あり得ないことではなくなってきたと感じるようになるのです。急性の発作だったり、ガンだったり、事故だったり、その他の理由だったり。

30代も半ばを過ぎると、突然運動を始めたりスポーツジムに通う人が増えたりしますが、スタイルのみならず、同じような思考からそのような運動を始めた人も多いのはないでしょうか。

しかしいずれにせよ、人間の死は避けられないものですから、いつかはやってきます。

 

では死んだ後、これらのコレクションをどうするか

別にそこまで思い入れのない遺品であれば、残った人が好き勝手にしてもらってよいのですが(見られて恥ずかしいものであれば「積み荷を……燃やして……」(fromナウシカ)のようにわかっている人に処分してもらいたいけど)。ただ、コレクションの場合愛着を持って集め、市場的価値はともかく自分では価値を持っていたものなので、どうにかして引き継がれてほしいと思う気持ちは強いです。

一番の理由としては「価値の分からない人に引き取られても、保全(メンテナンス)がされない」ということにあります、価値というのは絶対的なものではなく、相対的なものです。そして必ずしも経済的評価がそのものの価値基準となるわけでは無く、市場価格が低くとも貴重なものというのはたくさんあります(逆に流通量の低さ等の理由で、あまり評価が高くなくても高値になってしまい場合も存在する)。ですので渡る人や店によっては、廃棄もされかねないのです。これはむしろCD等のソフトよりも、ハードのほうではるかに大きな問題ではないかと。少し修理すれば動くものと全く動かないものの区別なんて素人に簡単にできるものでもないので。

私の場合も家族にはそれらの価値を今のところあまり伝えていませんので、おそらくは自分が急死した場合、よくてどこかに二束三文で売却される、悪くて捨てられるという感じになってしまうのではないかと。それは費用的にも分散的にもあまりに惜しいという気持ちはあります。まあただ友人関係には知っている人もいるので、そっちに伝えておく手はありますが。ただ、そういう家族や知人がいる人ばかりではないでしょう。

 

では、どうするかというのを考えてみました。

形見分け

とりあえずゲーム音楽を好む人は周りにもけっこういるので、思い切ってその人達に形見分けをするというもの。そうすれば、喜んでもらえるでしょうし、その人のもとでただの樹脂ディスクの置物ではなく、音楽CDとして活用してもらえることが期待出来ます。理想としては1人に引き取ってもらって保全をしてもらうことですが、それは場所的にもあと贈与税的にも無理が生じそうなところが難点です。

しかしこれにも致命的な問題があり、ではいつ引き渡すのか、ということがあります。死後引き渡す仕組みがあればいいのですが、生前だとそのタイミングがあるとも限らないので。

 

信用出来る中古屋に売却

あとは、ちゃんとしている中古業者に買い取ってもらうというのもあります。ゲームサントラの場合は、町の新古書店ではなく、それの価値がわかっているところ。

少し前まではコレクションを「売る」というのには抵抗があったのですけど、よく考えると、それが商品として扱われることで、その間は放置されるより商品として保存、メンテナンスされるのですよね。しかも専門のところであれば、分かっている人の手に渡る可能性も高いですし。

ですからコレクションに限らず、自分が保守管理できないものは(信用出来るところに)売ってしまったほうが、それがメンテナンスされ続けるというプラスがあると思います(特に機器類は)。

 

美術館などアーカイブシステムへの寄贈

芸術品などの場合、所有者の死後、美術館などに寄付されることがあります。これは家出相続する場合、管理はもとより相続税などの問題がかかることを回避するためというのもあります。同じようなシステムがゲーム関係などあらゆるものにあると、こういうのも受け入れ先の選択肢の一つとなるでしょう。

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gmdisc.com

しかしながら現在、美術品や書籍においても、税制や収納スペースの問題でそれが引き受けられず、塩漬けや処分せざるを得ないという問題が起きています。今日は長くなるので割愛しますが、これについても何らかの取り組み(たとえば私製美術館などアーカイブシステムへの贈与税免除など)が必要でしょう。

 

いずれの場合にせよ、少なくとも「俺が死んだら棺桶に入れてくれ」という大昔ゴッホの絵画を購入して言った人みたいな感じにするよりは(これは実際には死後サザビーズ行きになったようですが)、その品物は生き続けるかと。

 

これから「その時」のために考えておこう

というわけで最初の人がある程度の年齢になったら売りに出す、という気持ちはけっこうよくわかります。そして自分もこれから集めるだけではなく、万が一の時にどうするかというのもちょっとは考えてようとも思います。結局のところどの手段をとるにあたっても、意思を示しておかないと急死したときに散逸する可能性は高いですし。

まあでも、そもそもCDが100年後にもちゃんと聴けるだけの保存性があるかというのはかなり未知数なのですが(保存状態の悪い物は盤面が乖離してきているものもあると聞くので)、最低でもジャケットやライナーノーツだけでも貴重な資料になるかもしれないので。