クレームでCMが放送中止になるのは昔からよくあったという話

日清のカップヌードルのCMで矢口真里が出ていたことでクレームが出てシリーズ放送休止になったという出来事がありました。

 日清食品は、ビートたけしさんや矢口真里さんらが出演するカップヌードルのテレビCMを、7日夜から中止した。ホームページに「ご不快な思いを感じさせる表現がありましたことを、深くお詫(わ)び申し上げます」…
   日清食品が、視聴者からの抗議をうけて「カップヌードル」の新CMの放送を取りやめたことについて、テレビやネットでは疑問や批判の声が相次いでいる。

これについてはいろいろ議論が交わされますが、記事にもあるように「社会が不寛容になった」など、時代が変わったせいでこういうのを受け入れられなくなったという声もあります。

しかし、別に最近になってこういったCMに厳しくなってきたわけではなく、CMに対するクレームは昔から、それも数多く存在しました。今日はそれについて。

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過去の放送休止CM

過去に何らかの都合で放送が休止になったと言われているCMは多数存在し、動画などでもまとめられたりしています。しかし一概に放送休止といっても内容は様々であり、クレームが入った訳ではないけど中止となったものもあります。中には放送休止になっていないのにもかかわらず、衝撃的が故に強引にそのカテゴリに入れられ都市伝説化しているものも多く存在します。以前書いたJUNGLEのアイキャッチとかもその類。ちゃんと1年間やってましたし。

怖い都市伝説が流れているCMの正体
インターネットでは、『怖いCM』といわれているものがあります。それは覚醒剤防止とかで警告を促すためにわざと怖さのインパクトを与えているもの(公共広告機構のCMに多い)から、何故か知らないけど都市伝説になってしまったものまで。 まあ、そういうのを都市伝説として残しておくのも楽しいのですが、今日は少しそれを分析して、ものによっては夢(?)を破ってみようと思います。ちなみにホラーゲームとかホラー映画など怖さを狙っているものは除外します。ちなみにそうとわかっていてもこの手の怖い系が苦手な人は、動画を見ない方がいいです(こういう表現がまた都市伝説を生み出すんだろうなあ……)。

以下はクレームが来たことで放送休止となったと「言われている」代表的なものについて書きます。

うす焼えびせん おやつカンパニー(2008年)

不倫を連想させる展開はスナック菓子としてふさわしくないというクレーム放送休止となったという話。

記事では抗議は数件だったようですが。

■参考(archive) :不倫想起のCM、抗議受け中止 おやつカンパニー – MSN産経ニュース

音楽からしてもそういう典型的な昼ドラやデュエットソングをネタにしたお笑いという感じ。ただまあこの手の不倫風のもので夫の存在を明示してしまうと、笑えるよりも「何も知らない夫がかわいそう」となりやすいところです。そのあたりの心理は今回の日清の件での抗議と通じるところがあるのかもしれません。

ハウス シャンメン(1975年)

女性が「私作る人」といい、男性が「僕食べる人」という感じでラーメンを作って食べるCMがあるのですが、そこにとある団体が性別役割分業を定着させるということでクレームが入り、放送収支になったという出来事。

これはわりと有名で、社会的な議論にもなった模様。

セコム ココセコムCM(2007年)

セコムのセキュリティサービスCM。電柱上の工事人がハゲタカになるシーンがあり、最後に「野獣はふだん、ヒトの顔をしている」とのコピーが表示されるが、「電気工事人を侮辱している」「動物を悪として描いている」などの抗議が寄せられていたといいます。下のはそれか削除された差し替え版。

セコム、「電気工事人を侮辱」したCMを中止 : J-CASTニュース

エーザイ チョコラBBのCM(1991年)

桃井かおりが「世の中、バカが多くて疲れません?」というCMがありましたが、この「バカ」が気に触わったのかクレームが出て、放送休止になったという話は有名です(どうもビートたけしがネタにしたという話)。


世の中○○が多くて疲れません?? チョコラBB CM 桃井かおり

ただ、どうもクレームを見越して続編のCMも作られていたという話があります。そのCMは同じ格好で台詞だけ「世の中、お利口が多くて疲れません?」というもの。この話自体が都市伝説という可能性もありますが、本当なら皮肉に溢れている感じです(それだと放送休止ではなくて予定通りだったとも言えますが)。

この話があるので入れるかどうか迷いましたが、それをふまえてということで記しておきます。ちなみにクレームをこっそり逆手にとって修正版を出す、という手法は結構見る感じがします。まあ当事者は絶対認めることはないでしょうけど。

プリパラ、BPOの指摘を受けEDの画像を差し替える→しかし肩紐は譲らない – Togetterまとめ

表に出ていないものも多数ある可能性

これらはごく一部で、CMに対してクレームがあり、放送休止になった例は非常に数多くあります。上ではその放送休止が有名になり、議論が起きた例を出していますが、議論自体たいして起きなかったもの、中止をメーカーが公表せずこっそり終わったものを含めればもっと数は多くなるでしょうし、クレームを受けたけど続行したものを含めればさらに膨大な数になると思われます。もちろん前述のように放送休止でもないのに都市伝説化しているものもありますが(でもってYouTubeでいい加減にまとめられていたり)。*1

ただ、これらの情報は企業にとってはプラスになるものではないわけで、表沙汰になるケースのほうが少ないでしょう。それこそ今回のように大々的なニュースになるなどしなければ。

というわけで、もし今回の件を以て昔に比べて今はこういったものへの許容性がなくなったというのであれば、それはNOでしょう。

CMはクレームに弱い

CMというものは文字通りその製品や企業などを宣伝するもので、イメージアップや商品の購入を促すためのものです。故にもしそこでマイナス効果が生まれるようなネガティブ広告になった場合、多くの場合は取り下げるでしょう。メディアはクレームに弱いと言われますが、普通のテレビ番組などに比べてさらに突っ張れない理由です。残念ながらCM、いや広告というものは全体的に強権を持つ人の覚悟がない限り突っ張れない性質を背負ってしまうものです。逆に言えば、それをわかっていて中止させるために難癖的なクレームを入れる人もいてもおかしくはありませんが。

ACのCMが長年刺激的なCMを続けていられるのは、貧困、環境、薬物依存、虐待など直面するが辛くてもメッセージを伝えなくてはいけないものであり、その心構えが発信側にあるでしょう。しかしそれと同時に、特定の企業や製品のアピールではないACという組織であるところも大きいでしょう。

このような抗議に対してどうするかとなれば、そこは否定を打消すくらいの肯定の声をあげるしかないでしょう。肯定というものはわざわざ声に出すものでもないので表に出ず、否定だけが目立ちます。もし肯定を出すことで否定よりもはるかに声が大きかった場合、また状況も変わる可能性があります。まあ問題は、こういった議論から発生しやすい揉め事自体をCM発信側の企業が望まない場合が多いことなのですけど。

自分としては少なくともこの件以外での他の教授のバージョンまでお蔵入りになってしまうとしたら、それはもったいないと思います。少なくともWebで流して欲しいのですけど。

*1:しかし今回YouTubeを調べたら、今回の矢口真里のCMにちょっとしたコメントつけてニュース風にしてアクセス稼いでる動画が多く、検索がそれで埋もれていました。公式のCMがないので尚更。これで動画収入になってしまうのでこういうのが量産されるのだなあとなんだか。

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