はたしてお台場はカジノは流行るのか、それ以前に実現可能なのか、

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選挙が終わりましたが、その最中に自民党が公約にカジノ解禁を追加したのがニュースになっていました。これはわりと前から言われていたことで、その候補地としては幾つか挙げられています。北海道、千葉、神奈川、大阪、長崎など。

■参考:主なカジノの候補地 北は北海道から南は沖縄まで8カ所 | 幕張新都心 MICE・IRを考える|MICE・IRで日本経済発展

その中でも以前から東京のお台場地区にカジノを建設するという、いわゆる「お台場カジノ」の構想が語られることが多いです。これはフジテレビを主として東京の関連企業が参入するために強く推していることがよく言われるからかもしれません。

ただ、考えてみると、本当によく言われる目論みというか皮算用通りにカジノを建設し、建設した費用に見合うだけの集客が望めるのかという疑問が思い浮かびます。それに輪をかけてお台場の場合、東京都民であのへんの地理も一応知っている人間としては、はたしてあんなところに建設出来るの? という疑問が湧いてくるのです、

今日はそれについて書いてゆこうと思います。

お台場は(大規模カジノにするにしては)土地がない

まずお台場。計画ですが、 接するとしたら台場駅の南側、ウエストプロムナードの一角とされています。台場駅のすぐ近くにはフジテレビ本社があり、フジテレビがお台場カジノを推す大きな理由ともなっているようです。

確かにこう見ると、他の建物の大きさと比べて広く見えますし、スペースがあいているようにも見えます。しかし、それはあくまで東京23区内で、ということ。

ちょっと地図を右にずらして国際展示場正門にある建物、すなわち東京ビックサイトと比較しても、それがギリギリ入るか入らないくらいかの大きさです。

実際、このスペースにカジノを建てるとしても、海外にあるカジノ「特区」どころか、建物一つかふたつが出来るかどうか、といったくらいなのではないでしょうか。

■参考:ヴェネチアンマカオカジノ [マカオ] All About

では、他に場所を求めれば、ということになりますが、それでも重大な問題があります。それはほとんどの場所がオリンピックで何かを使う土地だということ。その建設のための資材置き場などもあるでしょうし、余っている土地というのがどのくらいあるのか不明です。少なくともでっかいカジノを建てるスペースがあるとは思えません。

まあオリンピック後の土地の活用案も出て来ているようなので、それのひとつになるという可能性がなきにしもあらずですが(選手村跡地は海隔てて離れていて無理)、逆に言えば2020年までは動けないことになります。

■参考:都、五輪後の選手村跡地に超高層タワー建設構想 : スポーツ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

それなら高層ビル、となりますが、あの埋め立て地の地質でそんな高いビルが建てられるのかとなると、かなり疑問です。ちなみに正直選手村跡地にタワーも大丈夫か?と思ってます。東日本大震災の直後みたいに、エレベーターが事実上使えなくなることもないとは言えないし。

まあ素人考えよりプロの計画のほうがしっかりしている可能性はありますが、それでもオリンピックまでに、というのは相当無理があると考えます。

海外の既存カジノに勝てるか

上で書いたように、場所の制約を受けるとなると規模的に制限を受けます。しかしそれで既に先行し、そして成功している海外の既存カジノ地域、たとえばラスベガスやアジアならばマカオに勝てるのでしょうか。

どうも「カジノ」という言葉は、「経済を活性化させてくれる魔法のキーワード」のように思われている節がある気がするのです。それはかつての「新幹線駅」みたいに。しかし新幹線の政治駅が過疎駅になってしまった例がいくつもあるように、カジノもそうならないとは言えません。なにしろ資本主義競争の最先端みたいな場所になるわけで。

実際、海外のカジノでも成功しているマカオやシンガポールと比較し、アトランティックシティや韓国江原道チョンソングンのカジノなんかは、失敗と言っていい状況にあるらしいです(まあむしろそういうところで成り立たなくなった事業を日本で取り戻すために外資が解禁をしているなんて噂も聞きますが)。

■参考:カジノの経済効果を不安にさせるアトランティックシティの現状 | カジノル

■参考:ブッチNEWS – 【カジノ合法化考】カジノで大失敗モデルが韓国にあった!

はたして後発の日本は、すぐ近くにすでに有名かつ大規模なマカオというカジノがある状況で、観光客を座れずに利益をあげることができるでしょうか。まあ、建築したらあとは負債を残してもどうでもいいという、いわゆるハコモノ行政的な考えであったとしたらその当人達にはいいのでしょうが。

騒音、治安などから起こりうる住民の反対

そして一番のポイント。それが地域住民の反対。

あのあたりは埋め立て地といっても、すでにマンションがいくつも建っており、分譲も進んでおります。ちなみに計画地の近くには小中一貫校が1つ、保育所が2つ、既に存在していて、さらには「国際研究交流大学村」という施設が存在し、留学生が多数生活しているようです。

今は計画が紙の上だけなのですが、仮に本格的に進んだ場合、そのあたりの住民はどういう反応を示すか、そして反対運動に繋がる可能性はないでしょうか。

これは大いにあると思います。そう思ったのはかつて身近に例があったから。

10年近く前になりますが、池袋ではビックカメラの隣にヤマダデンキが建ち、さらには三越跡にまで総本店を置き、家電量販店戦争と言われるようになりました。2000年頃には現在のビックカメラ横にあるほうのヤマダデンキの場所に、場外車券売り場が建築される計画がありました。しかしながら住民の反対運動が長年続き、池袋東口に出ると、その反対の垂れ幕をあちこちに見ることので来た時期がわりと長く続きました。池袋に行っていた方なら、見たことある人も多いのでは。

その後計画は頓挫し、代わりにヤマダ電器(今の総本店じゃないほう)が進出して今に至ります。

このような馬券、車券売り場が出来る時に、地元で反対運動が起きるというのはとてもよくあることです。どうしても治安で問題が出る可能性があるというのは、ギャンブル施設の前例が示すとおりですからね。池袋でも2000年以前にも昭和40年代、馬券売り場計画が持ち上がったようですが頓挫したみたいですし、新宿でも2000年あたりに場外車券売り場の計画があったそうですが、これも反対によって頓挫しているようです。馬券売り場はあって、新宿南口甲州街道ガード下では独特の光景が見られるのは、もう昔からですけどね。90年代にあのあたりのまんがの森とかゲーセンに通ってた自分はもう見慣れた光景でしたが。

■参考:場外車券売り場

これと同じことがお台場カジノでも起こらないか、ということが今一番思いつくことです。つまり、反対運動が起きて、計画が大いにこじれて遅延するという可能性。これはどこの地域でもありますが、特に住民が多くいるお台場地域では可能性が高いと見ます。仮にスペース不足を解消するために高層ビルにしたとすれば、日照権の問題まで出て来そうですし。

別のソースでは、築地の市場跡地に建築誘致の計画とかありましたが、それこそ昔からの住民が多い土地のど真ん中、輪をかけて無理と推測します。

■参考:だから、築地カジノはないってば。。

それ以前にパチンコや性産業など風俗営業にかかわるものは学校や保育所の近くでは出店規制を行う場合が多いので、カジノだけその例外とするわけにはいかないでしょうから、すでにそれらの施設がある分複雑になるでしょうし。

国民置き去りで進むとあとでしっぺ返しを食らう

とはいっても、なんか最近のニュースだと知事の方針などで一気にお台場の可能性が下がってきているというのを目にします。

カジノ誘致、なぜ本命・お台場が劣勢に?有力3候補地めぐり企業と自治体の動き活発化 | ビジネスジャーナル

「お台場カジノ」は本当に実現するか:PRESIDENT Online – プレジデント

今回はお台場について特に書きましたは、これは他の地域にも言えることです。もし計画を進め建てるとするなら、カジノは今後永続的に有り続ける可能性も高いため、いろいろな要素を考えて慎重に進める必要があるでしょう。それは上で書いたような経済的、収支的な問題のほかに、住民の問題やギャンブル依存症との関係も含め。

少なくとも重要なのは、まずオリンピックに間に合わせるとかことを急いであとにとんでもないしこりを残さないようにすること。事を急ぐと最悪こじれまくって数十年停滞とかもありえるのは歴史の様々な事象が示す通り。それに建設や制度の安全面の問題だってありますし。万一事故や大きなトラブルが起きたら、国際的信用に関わるものになるので。

それ以前に、「カジノは経済を活性化させてくれる魔法の施設」という幻想を捨て、現実を見てから行動するべきかと。終わってみれば1日の乗車率二桁人数の過疎駅とか、ちょっと前までのピエリ守山やガーデンモール印西みたいな廃墟マニアだけ喜ぶ様な状態にならないとも限らないし、最悪治安のダークポイントになる可能性もないわけじゃないので。

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