改めてマクドナルドメニュー表撤去問題について考える

ここのところ、ネットのニュースで定番の企業ネタとなっているもののひとつが、マクドナルドの業績と思われます。特にこの傾向が大きくなり始めたのは、昨年秋のメニュー表撤去騒ぎの頃ですね。

議論:「マクドナルドの店舗からメニュー表が撤去…」どう思う? – BLOGOS(ブロゴス)

このメニュー表撤去の目的としては、公式からは「注文内容を事前に決めてもらうことで客の待ち時間を短縮する狙い」と言われました。ただ、客からはかえって注文がしにくくなるとか、指さし注文が出来なくなるなど、かえって利便性を損なうという声が多くあがります。

マクドナルドさん、メニュー表を無くさないでください – lessorの日記

マクドナルドがデスクメニューを廃止することへの反響 – Togetter

故に、目的は客のほうではなく、回転率を上げる、もしくはメニューを見せないことで客単価の高い高価格帯のセットを優先して頼ませるようにするのが目的では、という声が多く挙がりました。

マクドナルドがメニュー表を撤廃したのはなぜか考えてみた – 最終防衛ライン2

それ以後も、実際にメニュー表がないところに遭遇した人の不便さ体験などもあり、ネット上では批判が集まります。それまでも高価格路線に対する反発はありましたが、私の見た感じでは一気に爆発したのはこれがきっかけだったように思えます。

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それ以後のマクドナルドにおけるニュース

ついでですので、その後から今まで盛り上がったマクドナルド関連のニュースも。60秒キャンペーンとかあったなあ(基本夜しか行かないので、60秒やってたとこは遭遇しなかった)。

■メニュー撤去にマクドナルド原田社長が反論 | 企業 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト ※2017/3/12 リンク切れ確認。

マクドナルドが「フリーマンデー」第2弾 ガムやシャンプーなどグッズをプレゼント – ねとらぼ

マクドナルドが客をバイトにスカウトするキャンペーン実施中! 「フリーターや無職っぽい人に声をかける」 – ガジェット通信

マクドナルド、ハンバーガー100円から20円値上げ  :日本経済新聞

ちなみにこの勢いに乗ったらしき、水の提供まで廃止するというデマも流れてました。

マクドナルドが水廃止とかソースロンダリング甚だしい件 – 最終防衛ライン2

 マクドナルドの業績低下

そして約半年が経った今、マクドナルドの業績を見てみると、前年比における売上減が続いているようです。ちなみにそれまでは小幅な推移だったのですが、ちょうどメニュー表を撤去した翌月の12月から急激な下落が始まっている点について、メニュー表の撤去が関係あるのか気になるところです。

ですが、最近の報道ですと、一部店舗では存在するものの、メニュー表を戻す予定はないようです。

マクドナルド一人負けの理由〜敵は外ではなく内だというのが相場(大西宏) – BLOGOS(ブロゴス)

「客が戻らない」 マック原田の反省(ルポ迫真)  :日本経済新聞

マック「消えたメニュー表」の復活説 ネット上の噂が本当か、店を歩いてみた : J-CASTニュース

メニュー表を無くすと本当にセットを頼むようになるのか

以上まるでTimestepsのような感じでを書いて来ましたが、本題はここから。

メニュー表廃止から半年経った今、改めて気になることがあります。ユーザーにここまで言われてメニュー表にこだわるメリットがまるでわからないからです。公式の言う通り回転率についてはメニュー表を存在させたままさらに上げる方法なんていくらでもありますし(少なくともカウンター上の壁に表示させないってのはおかしいし)、さらに「100円メニューではなく、セットなどの高価格帯を注文させるため」としても、これが効果として非常に疑問だからです。というか、全くの逆効果ではないかと思えるのです。

表示されているセットメニューVS記憶に残っている100円マック

例えば、自分がマクドナルドに行くとします。そしてメニュー表がないとします。その時に、表示しているセットメニューを注文するかというと、よほどそのセットメニューに食べたいもの(例えば自分の好きなテキサスバーガーみたいなの)があり、それを狙って食べに来たのではなければ、おそらく100円のバーガー2つととドリンクあたりを注文することを選びます。何故かって?だって、一番メニューとして頭の中に値段と共に入っているのが、100円メニューだから。

はじめて行った店なら、メニュー表を見なくては何があるか分かりませんが、マクドナルドなら何度も行っています。おそらく現在の客もそのようなリピーターのほうが多いでしょう。となると、100円マックの存在なんて当然知っている人が大半なわけです。となると、メニュー表が存在しない場合、大々的に張り出してあるセットメニューの他に、頭の中に残ってメニューもあるわけですが、そうなると一番記憶に残っているのは、やはり低価格の100円マックなどの単品でしょう(そもそもセットメニューの単品って、メニュー表なくなる前から書いてある所小さくて値段分からなかったし)。で、セットメニューと100円数個が数少ない検討メニューとなり、その結果、100円を頼む人のほうが多いのではないかと。

もし、セット500円以下時代のように、価格差がそこまでない時代であったのでしたら、メニュー表をなくして選択肢をセットメニューだけに絞らせるというのも成功した可能性はないとは言えません。3品頼んでも300円やそこらで、セットと200円前後しか違わなかったので。

■参考:マクドナルドデータベース – メニュー・価格一覧

しかし現在の価格帯はレギュラーセットでも600円台、高いと700円台になるものでは、余りにもその価格差が大きすぎ、つい面倒でセットをたのむのではなく、記憶にある100円メニューから2~3点選ぶ、というほうをとってしまう人が多くても、何ら不思議ではないと思えるのです。つか、ポテト我慢するとけっこう低くなっちゃうので、マックポテトが死ぬほど好き、という人じゃなけえばやっぱり100円複数を選ぶかと。

つまるところ、メニュー表をなくしたことで、逆に選択肢の幅を(頭の中に商品名と値段が残っている)100円マックに偏らせてしまったのではないかというのが最近思うところです。まあもちろんデータが公表されるはずもないので真相はわかりませんが、店に行ったときの感覚として、周りの人の多くが高価格セットメニューより100円メニューをバラで注文しているような気がするのは気のせいでしょうか……?

ともあれ業績は下降しているわけで、メニュー表の成果が少なくとも他の要因をはねのけるプラスにはなってないのは確実でしょう。

マクドナルドに 「行く習慣」をなくしたユーザーは増えるか

これからマクドナルドはどうなるのでしょうか。実はこれから今までにないマイナス要因が襲ってくる可能性もあり得ます。それは「行く習慣」をなくしたユーザーが増えてくるということ。

前にも書いたように、ファーストフードは基本リピーターが多いですが、一度行かなくなると、そのまま「行く習慣」がなくなってしまう恐れがあります。典型的なところでは、外食で済ませていた人が、家で食べたりスーパーで買って食べる別の習慣が始まってしまうと、もとの習慣には戻らないという感じで。それがマクドナルドにもあてはまってくる可能性がないとは言えません。あと、一番大きいのはダイエット目的に入っちゃった人。行かなくなるだけでカロリー相当削れますからね。もし、メニュー表がその契機になってしまったとしたら、やはりマイナスのほうが大きかったように思えます。

半年後、1年後はどうなっているのか

マクドナルドは、現在のバーガー系ファーストフードにおいて実に7割、飲食業全体でもトップの巨大な店舗です。しかし、シェアというのは一気に落ちるものというのは、店舗に限らず様々な例が示してします。ラーメンチェーンとかバタバタ潰れますしね。

ここ半年の業績のように下がり続けるのか、また逆に上昇するきっかけを掴むのか、更に注目に値するところです。

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