『男性向け同人の流行年表』について思ったことなど

さてこんなのが。

増田ネタですが、見てて懐かしくなる名前が。それと同時に「ああ、あんな同人もあったなあ」と思ったり。ただ、どうも見ていて「ん?」と引っかかり、素直にそうだよなあと受け取れないところが何カ所かありました。

流行廃りなんてのはあくまで個人の主観によるものが大きいので(だから「オワコン」って言葉も自分の視覚でしか語っていない言葉だと思う)、どこが境界線だなんていうのは線引きが難しいです。ましてやコミケくらい規模が大きくなれば。一応サークル数という目安はありますが、それもジャンルコードとるくらいのものならともかく、少しの差だと判別がつきにくいですしね(まあそれを言ってしまうと、最初の表自体が否定されてしまうのだけど)。ただまああの表が増田(それが一人であれ多数であれ)の個人的感想とふまえておき、それに対してちょいと自分なりに思ったところを書いてみたいと思います。

さすがに80年代は全く、90年代前半もほぼ参加しておらずあくまであとで得た知識で、主にそれ以後についてちょっと回想などを含めつつ思うところを書いてみようと思います。あと、女性向けはさすがに語るほど詳しくないので、男性向けに絞ります。

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男性向けの流行ジャンルなのかなあというもの

まず思ったのがこれ。

たしかにその年で人気だったジャンルというのが書いてありますが、これ、女性向けではたしかに人気あった気がするけど、男性向けでそんなあったっけ? というものが。ギルティギアXX(ゲーム)、ガンダムSEED(アニメ)、ガンダムSEED DESTINY(アニメ)、マクロスF(アニメ)あたり。メカアニメジャンルは強いので、昔から固定で存在していますが、男性向けでブームだったかなと言われるとちょっと疑問かも。

ただ、コミケには男性向けとも女性向けとも言えない、両方を対象にしているジャンルなんてのもわりとあります(自分がよく出してる家庭用ゲーム全般とかもそうだし、評論とかも3日目男性向けのど真ん中だけど、別に男性だけとか限らないので)。

まあ自分、ゲーム方面はともかく、アニメ方面はそこまで詳しくないので、そのへんはアニメ同人に詳しいブログ界隈の人にでも。

流行っていっても度合いが全然違うよね

あと、書いてあるものの人気の度合いというのはすべて違うと思われます。サークル数でいえば最大のものはジャンルコードの取得。男性向けなら「セーラームーン」「東方」あたり。まあ作品単体名で言えば女性向けの方が多いです。ただ作品名までいかなくても、男性向けでは「Leaf&Key」「TYPEMOON」とブランド名になることはあります。ちなみに女性向け(とりわけジャンプ系)のほうが、この辺の変動激しいですね。

■参考:コミックマーケットのジャンルコード – Wikipedia

さて、それだけの規模になるものではなくても、人気あったなあとサークル数などで多くの人に認知されるものはあります。ただ、表においては間違っているとまでは言わずとも、それらがどうもばらついているように思えます。まあ別にそういうのをランク付けする表じゃないからそれは全然いいのですが(別に大きく違うってものはないと思うし)、仮に知らない第三者が見る時には、一応盛り上がりの大きさ、それに雰囲気も同一じゃなくてピンキリだったと念頭に入れておいたほうがいいかと。

なんか流行年ずれてるような……

この表でちと違和感がしてたのは、なんか流行の年代ずれてね?ってことです。その違和感を抱いた部分、特にLeaf、Keyなどのエロゲーやコンシューマギャルゲー、アーケードゲーム、それにラグナロクオンラインなどを見てみると、多くの場合イコール発売(発表)年が当てはめられているようです。ただ、体感だと2000年代のゲーム(ギャルゲー)ブームって、発売後いきなり最盛期、というのではなく、じわじわ広がって何回か後に、というパターンが多かったように思えます。もちろん発売前から前評判の高かったものはありますが(『AIR』『こみっくパーティー』など)、やはりブームは発売後なんですよね。

このへん、ゲームジャンルの流行とアニメジャンルの流行で、傾向の違いがあるように思えます。アニメジャンルは放映時の人気度が高いけど、その後失速しやすいものが多い(とりわけ2期がなさそう、連載が終了したなどの場合は特に)。最近は申し込みと実際のイベント時に約半年のタイムラグが生じるので、人気がそのまま続くか、もしくは当たるか当たらないかジャンルバクチを張って出す人がいるとかいないとか。

まあ個人的には作品好きでもなく、それどころか見てもいないのに(アニメ化前の原作とかあるならいいとしても)本出されてもなあというのがあるのですけどね。ちなみにラノベの場合、アニメのあとは男性向けジャンルというより、アニメ化前から存在していたライトノベルジャンルのほうに戻る(というか昔からの人がずっと続けている)ものになる感じかなと。

それに対してゲームは、一部の超期待的例外(前述のこみパやAIR、あとセンチメンタルグラフティもかな)を除いては発売前や発売直後はそこまでではありませんが、あとからじわじわと伸びてきて気づいたら大ジャンル、というパターンがけっこうあるように思えます。かつてのLeaf&Keyジャンルもそうでしたし、その後の『月姫』『ラグナロクオンライン』『ひぐらしのなく頃に』もそうですね。東方だって紅魔郷(2002年)でいきなり大ジャンルになったのではなく、同人として本格的に大きな流れになったと認識されたのは永夜抄(2004年)以後だと思いますし(ネットではそれに少し先んじてたかな)。最近ではアイドルマスターとかもリリースは アニメ化とか新作で展開が続いているにしても息が長いですね(初代リリースは2005年だけど、たぶん同人としては今の方がもっと盛り上がってるよね)。

まとめ的なこと

こんな感じでだらだらと同人の歴史を思い返しながら述べてみました。ちなみに書いているうちにKeyの新作が伸びたことによる月姫発見と人気爆発とか、リアルこみパ(事件)とかハトコミ(事件)とかいろいろ思い出してきましたが、きりがないので今日は大幅に割愛。つかこれらの出来事ってもう10年も前なんだよなあ……。

あと書いているうちに、なーんとなくなんですけど、表が「大手の出している新刊のジャンル基準」になっているような気がしたのですが、まあそれも絶対的指針じゃなくて、あくまで見解の一つってなら。

ま、私としては旬のものもいいけど廃りに関係なく、作品を愛して作っている人の作品が好きです。セラムンの黒犬獣さんとかとうとう旧エヴァと新エヴァを繋いでしまったモグさんとか、その他小さいけど長い間好きな作品を続けているサークルとか。

参考と追記

ジャンルコード別サークル数一覧(C70〜C76)と夏コミ告知 – Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな新館

ジャンルコード別サークル数一覧(C73〜C79)と冬コミ告知 – Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな新館

今回調べていて、上のように2000年代後半のデータは比較的整っているものが多かったのですが、それ以前は混沌としていて、さらにそれ以前はほとんど見当たらないという感じ(文献からの引用か、関係者の回想録が大半)でした。だけどこれは同人に限らないのですよね。これはネットの普及、発展と、データの量やまとまり度合いが比例している感じなのでしょうけど、改めてインターネットが普及する以前におけるリアルをもとにしたデータについては、ネットが弱い部分であるところを思い知りました。

90年代に作られたホームページとかもWebサービスの終了にともなってどんどん消えていますし、せめて残っているものだけでも保全することが急務なのかもしれません。そうすればそれをもとにまとめるのは後でも出来ますから。

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