2012年、2ちゃんねると2ちゃんねるまとめサイトの間で何が起こっていたのか(後編)

前回からの続きになります。前編を読まれていない方は、そちらから目を通していただくと幸いです。
nakamorikzs.net

商業利用の2ちゃんまとめブログ登録制(2012年7月)

2012年7月より2chトップページに「まとめサイト運営者さんへ」というものがニコニコ大百科内にひろゆき氏によって作られ、リンクが2chトップから張られます。
商業利用の場合は、必ずニコニコ大百科にてまとめサイトの単語記事を作成した後、この記事へ単語記事のリンクを張り、詳細(メールアドレス、都道府県までの住所、名前、性別など)をメールで送信することがお願いされました(無償の場合は任意)。ただ、一連の流れから、事実上の強制とも受け止めた人も多かったようです。

2ch内の書き込みを再掲載するいわゆるまとめサイトの運営をされている方へ。
2ch関連まとめサイトの一覧とは (ニチャンネルカンレンマトメサイトノイチランとは) [単語記事] - ニコニコ大百科


Amazonが、ゲーム、CD、DVDといったものの紹介料を一律2%に(2012年7月発表、8月末より施行)

さて、ここでまとめブログ以外の話ですが、まとめブログに大きな影響があると思われるものを。
これ迄、まとめサイトのアフィリエイトとしては、Amazonアソシエイトが大きな割合を占めていたと思われます。しかし、7月末、Amazonにおいて発表がなされました。それはCD、DVD、TVゲームの報酬額を固定2%に変更するというもの。

今まで、そこそこの売り上げがある人の場合、紹介料が5%以上行くこともありえたと思えますし、それで結構な収入を得ていたまとめブログアフィリエイターもいたと思われます。しかし今回より無条件でこれらが2%に固定となったため、半分以下、人によっては1/3以下となってしまい、大きなダメージとなったことは容易に想像がつきます。まあこれらのグッズ利率下げに関してはAmazonの戦略もあるでしょうが、キャンセルやキープを駆使したあくどい方法もあったらしいのでその対策という面もあるかもしれません。ちなみにAmazonでは代わりにファッション系のものの紹介料が高まりましたが、おそらく既存の2chまとめブログの読者層とは購買層では前述のソフト系に比べてぐんと減るでしょう。

けんもう速報 Amazonアソシエイトが改訂、アニメ/ゲームなどは一律2%にいったい何が始まるのか?

ちなみに最近アフィリエイト付きの2chまとめブログを見てみると、ねんどろいどなどフィギュア系がやけに増えている印象がありますが。おそらくは単価がそこそこで、且つ売れ行きの望めるものとして設置されている可能性がありますね。


Googleの対策(時期不明)

2chまとめサイトはそのアクセス数の多さ故に、Googleなど検索結果で上位に来ることが数多くありました。しかしここ数ヶ月、急激に順位を下げることが増えて来た、との報告があります。未確認ではありますが、そう考えられる理由はあります。それらは、おそらくは以下のものによるものでしょう。

Google「パンダアップデート」を日本で開始、転載ばかりのサイトは検索結果の順位が低下 - bizmash!:@nifty

2ちゃんまとめブログ全滅か? 広告多すぎサイトにグーグルがペナルティ など10+2記事(海外&国内SEO情報) | Web担当者Forum
Googleが新年早々アルゴリズム更新、広告過多なページにペナルティ明言で何が変わる?(滝日伴則) - BLOGOS(ブロゴス)

Googleはたびたび検索結果を最適化するためアルゴリズムの変更を行うので、これらのまとめサイトがこれからどうなるかは注目です。

追記:このGoogleのパンダアップデートの内容についての情報を頂きました。まとめブログのみならず、2chのスレをそのまま残すログサイトなどについても対策がとられているようです。詳しくは以下に。

Googleのアルゴリズム変更によるunkarへの影響 - へぼいいいわけ


まとめブログの出会い系偽装広告騒動と、FC2ブログへの警告?(2012年11月)

さて、ここまで来てもう今年はないだろう、と思っていたら、まだありました。

つい先日の11月9日、嫌儲板でいまだ続いていた対策スレ「はちま起稿と真っ黒悪質ステマ企業たち」において、再びひろゆき氏が降臨、「まとめっぽく見せてる広告ページって 流行ってるんですかね?」と質問し、やりとりを交わします。

【終焉】 : lifedoorblog

簡単に経緯を説明すると、一部のまとめサイトにおいて2chまとめ風の偽装出会い広告を張っていたことにひろゆき氏が気づき質問、そしてこのことおよび前述のまとめブログ騒動において、いまだにFC2ブログであるやらおんへの対処がなされていない指摘を受けます。偽装広告についてどういうものか、どんな問題があるのかという点においては以下のエントリーが詳しいです。

2ちゃんねるまとめサイトにカモフラージュした広告にご注意 - Hagex-day.info

そしてひろゆき氏から「fc2側で聞き入れる気が無いようなので、今度、fc2でまとめサイトを開設するのを禁止にします。」という発言がなされます。
そのやりとりのあと、名指しされたサイトや広告代理店からは謝罪文やその広告による収入の公開がありました。

2ちゃんねるまとめサイトが一斉謝罪 広告料・代理店名など「カモフラージュ広告」の実態明らかに - ねとらぼ
FC2ブログ全域に「2ちゃんねる転載禁止」発動か ひろゆき氏言及 - ねとらぼ
■参考:詐欺広告を掲載した2chまとめサイト一覧と驚愕の報酬額! - NAVER まとめ


その後、ひろゆき氏によって以下のような書き込みもなされます。

948 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です[] 投稿日:2012/11/11(日) 05:44:56.42 ID:90hbAfBqP ?S★(1116795)
http://img.2ch.net/ico/o_po.gif
まとめサイトに関して、
面白い情報がネットに流通して、
便利だと思っている読者がいることは良いことだと思っています。

しかし、大手だろうと、特定のまとめサイトが必要とは全く考えていません。
儲からないならやらないという立場であれば、
辞めて頂いて、一向に構いません。

読者の利便性を一義に考えている規模の小さいサイトも多数あり、
大手が居なくなることで、そういったサイトへ読者が流れるのであれば、
そのほうが読者にとっても利便性が高いと考えています。

なので、繰り返しになりますが、営利を第一義に考えるのサイト運営者の方は、
不愉快な出来事が続くと思いますので、
早めの撤退をお勧めします。

ひろゆき「金銭目的でアフィブロ運営してる奴は潰す より

ちなみに現在のアフィリエイト付き2chまとめブログで圧倒的に多いのは、FC2ブログとライブドアブログ。これはアクセス数の多い2chまとめとなると、自分のレンタル鯖では費用がかかる可能性があることに対して、レンタルブログは無料もしくは低価格なこと、その中でも両者ともアフィリエイトがOKなことと、アダルトがOKなこと(ただしカテゴリ分け必須)なことがあります。つまりここで仮にFC2が禁止となった場合、自分でWordpressなどでブログを構築するつもりがないと、事実上ライブドアブログとあと少数(Seesaaブログ、dtiブログなど)しか選択肢がないわけですね(アフィリエイト、アダルトを伴わなければいくらでも選択肢はありますが)。
ちなみにこのコメントを受けて、ライブドアブログでは偽装広告を禁止する声明を発表しました。

広告と判別しづらい手法での出会い系サイト誘導を禁止します|livedoor Blog 開発日誌


この問題は現在進行中です。これらで名指しされたサイトやほかのまとめサイト、およびFC2ブログや他のブログサービスに対して、ひろゆき氏が前と同じように2chトップで何か発言をするのか、それによりどのような影響があるのか、ひょっとしたら数日中にも動きがあるかもしれません(まあ全くないかもしれないですが)注目されるところです。


これから2ちゃんねるまとめサイトはどうなるのか。あと私的に思うこと

このように、今迄何年にも渡って特に大きな動きもなく、そしてネットにおいて非常に大きなアクセス数を誇るようになってきた2ちゃんねるまとめサイトに、今年になって大きな波が押しよせています。そして現在も進行中であり、これから先どこまで行くかはいまだに不明です。
しかしながら、今年になってこのような激動が急に起こったというよりは、今迄の問題が累積してついに決壊が壊れた、といったほうが正しいように思えます。その問題とは今まで書いて来たように、捏造だったり、デマの発信だったり、儲けのためのリンク偽装だったり、さらには2chをロンダリングさせての著作権違反だったり。それらが一気に押し寄せて噴出したのかもしれません(まあこうなるまで何故手をつけなかったんだ、というのもありますが)。

しかし、まとめサイト、もしくはまとめサイトだったものに関して、それらの問題が未だに続いているように思えます。

ゲーわく : はちま寄稿さんはうちのニュースを盗むのをやめてください

当サークル作品の無断転載ならびにTwitterでの拡散について



私自身、ネットにおける表現は犯罪など社会的な害悪の度合いが強くならない限り(まあこのさじ加減も人によって違って難しいのですが)表現として許容されるべきだと思いますし、その一つとして、2ちゃんねるを見やすいようにまとめるというのも十分ありだと思います。また、ネットにおいてアフィリエイトなどで儲けることもその作業量などもありますから否定しませんし、努力の成果があったほうがモチベーションも上がることが多いでしょう。しかしながら、それはあくまで不正じゃないもので、という条件がつきます。たとえば情報を操作して真実をねじ曲げる、デマを発信する、人の文章を引用なく盗用する、著作物を激しく盗用するなどといった行為はその範疇を逸脱し、ネットをおとしめる行為につながりかねません。しかし残念ながら2ちゃんねるまとめサイトの一部では、そのような行為がアクセス数=金銭目的のために行われていたことも否定できません。

繰り返しになりますが、まとめサイト自体は表現の幅として便利であり、あってよいものだと思います。ですが、ここいらでこれらの形をとったルールを逸脱したものは、ネットの読み手、ブログなどの書き手、そしてまとめサイトの運営者が自浄を起こさないと、近日中に全部が否定され、消えてしまうことにもつながるのではないか、そう思うのです。


■参考:Geekなぺーじ:「2chまとめのタイトルが酷い」についての感想
■参考:けんもう速報 まとめサイトとは何なのか?そろそろ冷静に考えてみよう