身内が死んだら注意すべき葬儀周辺での悪意について

このようなエントリーがありました。

すくいぬ 親が死んだらやるべき5つのことを教える

身内が亡くなったときの連絡、葬式、相続など金融関係のことについて大まかにまとまっています。ほか細かいこと含めてやることがとても多いので、目安として覚えておくとよいでしょう。


さて、自分も去年の4月に母が亡くなり、亡くなった悲しみを感じる暇もないくらい忙しく、いろいろなことをやらないといけませんでした。喪主が父であり、兄弟や協力してくれる親戚や知人ももいるという状況なので分担は出来ましたが、それでもあわただしいくらいでした。さらに1年前というとまだ大震災の余震が残る頃で、実際何度も揺れましたから、蝋燭や線香が倒れる→火事にならないように警戒するのも気を遣いましたし(葬儀中は揺れませんでしたが)。あとちょうど都知事選で、区役所に届けを出しに行くのと同時に不在者投票をしに行ったりもしたなあ。

まあいろいろとすることがあり、命日後一週間くらいは慌ただしかったのですが、それは最初のリンク先のほうに多くの人が経験し、そして葬儀の手順としてあちこちに書いてあることでしょう。
しかし、あまり書いてないことですが、かなり気を遣わなければいけないことがあります。それは死者ではなく、生者の悪意。はっきり言えば、主にお金に関することですね。ドラマだとよく遺産問題なんぞが出て来て、最悪現実でも骨肉の争いにまでなるようなものが見受けられますが、うちのようにたいしてそんなものがなくても、残念ながら気を遣わねばならない悪意、もしくは悪意ではないにせよ、こちらにとっては迷惑になる存在が接近してしまったりします。


というわけで、今日はそれらのことについて。親族など自分が動く側の葬式の時全てに言えることなので、頭の中に入れておくとよいと思われます。尚宗派などによって状況は変わると思いますので、その辺は臨機応変に。


まず悪徳じゃない葬儀社をしっかり選ぶ

まず亡くなると一番にお世話になるのは医者(たとえ自宅であっても死亡鑑定書が必要ですので)、次には葬儀社になります。
さて、この葬儀社をどこにするかですが、実際身内の葬儀を経験したことのある人でも自分で選んだことのない人がわりといるのではないでしょうか。というのも葬儀社はその亡くなった病院に詰めているケースがあるので、流れでそのままそこにお願いしたという人も多いと思われるからです。
うちの母は家で亡くなり、それから町の葬儀社を呼んだのですが、自宅でそのまま検死なしに死亡証明書を発行してもらえるこのケースは珍しいようですね(前もって病気がわかっていた状態での自宅療養で、かかりつけのお医者さんがいたからこのようなことが可能でした)。

前もって言っておくとうちの場合は葬儀社からお寺、石材店までかなり良心的なところであり、その後意外な縁(遠くの親戚絡みの知り合いとか出身校が同じとか)などもあり、運がかなりよかったと思われます。この後役所への申請やそれにともなく書類の提出(免許や保険証の返納、各種手当の申請)など、いろいろ面倒くさいことがあるのですが、葬儀社の人はそれらやることを一覧にした紙を渡してくれたのも助かりましたね。一応やることの参考などは下に(あくまで参考で。宗派、地域などによって異なるので)。

 ■参考:マナー「お葬式・葬儀の流れと手順」準備・通夜・法事法要・初七日・お布施
 ■参考:死亡届の書き方と必要書類、死亡の手続きと合わせて埋葬の準備も整えましょう


しかしいろいろなケースを調べてみると、、中にはボッタクリとしか思えない価格を請求されるケースも存在するそうです。悲しいことに葬儀社だけではなく寺からとかでさえもお布施という名目で。こういうのもあり、最近イオンあたりが価格を前もって表示する葬儀サービスを始めたりしたのでしょうね。

 ■参考:葬儀屋に騙されるな 癒着業者は極めてまずい!! - お葬式の豆知識


まあ、運に頼りきるのも何ですので、出来ることなら信頼出来るところを事前に決めておいて「前から(遺言で)ここにお願いすると決めておきました」と言えればいいのかなと。一番いいのは、近所で実際に葬儀をした人に聞いて、そこがよかったかどうかで判断するのがいいのかなと。まあ聞ける人がいなくてもそのへん今の時代便利なもので、ググれば葬儀社の評判も出て来たりします。まああくまでネットの書き込みなので完全に真に受けることはなく、参考程度に。

 ■参考:葬儀社の選び方|いい葬儀


香典泥棒に気をつけろ

そして、葬儀という神聖な場でも、残念ながら悪意が入り込むことがあります。それは、香典泥棒。よくあるパターンとしては親戚のふりをして受付を代わり、そのまま香典もってトンズラというパターンですね。葬式の規模が大きく、全員の顔が把握できないほど被害にある可能性があります。これは結婚式でも聞く話ですね。人が入り乱れるところで「交代しますよ」と受付にやってきた人が詐欺で、知らないうちに持ってかれたというケースがあるそうです(今は多くの場所で式場の人が警戒してますが)。

そのためには、受付については盗難を気をつけるだけではなく、安易に交代しないことも大切かと。交代の時間を決めておくなど。ここでも気の利く葬儀屋はちゃんと受付辺りに変な人物が紛れ込むことの警戒をしたりと、気を遣ってくれます(うちの場合は受付に座る人を確認して、それ以外の人は拒否する体制にした)。

ちなみに集め終わってからも、盗難の恐れがあります。葬式なんて隙だらけの会場ですし、さらに火葬場への移動も伴いますからね。で、結局親族のうち、男性の誰かが持っているという方法をとりました。ちなみに香典もそうですが、葬式に来て頂いた方の記帳カードがなくなるのもまた怖かったり(香典返しなど返礼が出来なくなるからね)。


あと、最近では新パターンとして、香典を出さず、香典返しだけ持って買えるというパターンの「香典詐欺」があるそうです。うちの場合顔を知っている人が多く、知らない人もそんな多くはなかったのでよいですが、大きな会場で香典返しの金額が高い場合ありそうな話ですね。そちらも気をつけましょう。まあもっとも最近はそれを防ぐため、香典返しは当日は簡単なもので、後日郵送のパターンも多いみたいですね。うちもそうだったし。

 ■参考:香典で起こるトラブル〜香典泥棒、受付担当〜 :喪家・喪主(香典返しをする側編)


セールスに気をつけろ

そしてやっと葬儀が終わり、少し心を落ち着かせ……としようとしますが、なかなかそうはいきません。何故なら次の日から電話が鳴り続けたのです。その内容は、香典返しのギフトセット、墓等々。これが2〜3件だったらまだいいのですが葬儀終了後の2日では1日に20件くらいかかってきました。さらに営業周りと思われるデパート(おそらく大手はひと揃いしたかもしれない)のセールスマンも何人も来ていて、いい加減辟易としていました。

まあたしかにセールスだし、完全な悪意とは言えないでしょう。相手も商売ですから。しかし、命日を経てやっと葬儀が終わり、少し休みたいところに数分おきにセールスの電話が鳴り、一定の間隔でセールスマンが訪ねてくるストレスはたまったものじゃありません。少なくともガチャ切りしたい衝動にはかられますね。さらにTwitterで当時聞いたところによると、ひどいところでは命日の翌日から葬儀社の勧誘電話が鳴り続けたところもあるとか。


さて、どこから死亡情報が漏れたのかというのが謎ですが、現在でもよくわかりません。ただ、お役所関係で死亡告知が出ていて、そこをチェックされていた可能性(そんなのが存在したらまず業者は毎日見ますわな)というのがひとつと、うちの実家の名字が珍しいため、案内板から類推で逆引きされた可能性もあります。前もって、最近では案内板の数は最低限にしておくと葬儀社の人が言ってましたね(まあ葬儀場の近くにあるから、狙われている場合は意味もたないけど)。
ちなみに葬儀後に聞いた話では葬儀社から漏れるセンもあるらしいですが、うちの場合はそれは非常に薄いと思います(そもそもその時点で香典返しのセットとかも葬儀社に頼んであったのですし)。


ともあれ葬儀後の3日間、出来れば数週間くらいは、家の電話は留守電にして、必要のないものはとらないでよいのではないかと思います(葬儀後に訃報を知った人などは、さすがに留守録にするでしょうし)。本当はセールスを避けるために家を留守にしたいところでしょうが、お骨がまだある場合とかそれはしにくいでしょうしね。あと、仮に決まってない場合でも「もう決まったから」とか「お墓はあるから」と言って回避した方がめんどくさくないかと。


ドサクサに紛れての詐欺に気をつけろ

たとえ葬儀が終わっても、その葬儀の後というのは非常にあわただしくなるものです。何よりまだ死後数日であり、落ち着いていないというのもあるでしょう。しかしここでは前述の香典を持っている、つまり大量の現金を手にしている状態なわけです。悲しいことに、こんなところでそれをだまし取ろうとする人間が出て来る可能性があります。というわけで実際に体験したちょっと特殊なケース。

葬儀が終わった翌日か次の日くらいあまり聴いたことのない運送屋から電話がかかってきて、大量の本か何かが故人宛に着払いで送られてきているがどうするか、というものでした。もちろん家族にそんな心当たりはなく、でもそんなの宛があった?と検討することに。結局「怪しい」と睨んで受け取り拒否ということにしました(まあこれは運送屋がどうも不自然だと気づいて電話をしてくれたのも功を奏しましたね)。もし手違いなら、返送後に向こうから連絡あるはずだということですし。しかし結局、その後連絡は全くありませんでした。

事前回避したので100%の確信ではありませんが、おそらくこれ、「送りつけ商法」だと思われます。つまり勝手に注文していない品物を送りつけてきて、その代金を取るというもの。しかもこのタイミングでは香典(現金)があるわけですので、それを狙われた可能性もあります。

 ■参考:ネガティブ・オプション(送り付け商法)  :警視庁


普段なら引っかかりようのない詐欺ですが、葬儀の後というのはいろいろな残りの雑務(弔問に来てくれた人の整理、香典返しの整理、諸経費の計算、その他後で知った人の対応等々)が重なる上、精神的にも余裕がありません。故にこのようなドサクサでこんな送りつけをされたら払ってしまう人もいるのではないでしょうか。


詐欺の方法としては考えられていますが、人として許せませんね。ということでここで警戒の文章を書くことで、そんなのに引っかかるのが1人でもいなくなればよいと思います。

ともかく葬儀の後は家に香典という現金がある可能性が高く、それを狙っての泥棒、詐欺も出て来るでしょうから、必要な経費を除いては自分の口座に入れておくことをオススメしたいと思います。少しくらいの物入りでも都市部ならコンビニで引き出せますしね。




とりあえずこんなところで。

ともあれ、残念ながら人の死でさえもそこに悪事を働く人間は存在し得るので、周り、できれば忙しい喪主から一歩離れた人たちが警戒する必要があるのではないかと思います。
たとえ葬式だからといって金に意識を働かせることはがめついことではありません。その守ったお金でちゃんと故人のために墓とか花など買ったり、お世話になった人にお礼したほうがいいじゃないですか。