iPhoneアプリ『MusicID』のフォローしている曲範囲がなにげに広い

先日、このようなエントリーを書きました。
nakamorikzs.net

さて、このエントリーで、「MusicID」というiPhoneアプリの名前を出しましたが、今日はそれをちょっと掘り下げてみようと思います。


これはiPhoneアプリで、機能をわかりやすく言うと、流した楽曲を聴かせると、それの曲名やアーティスト名を検索して返してくれるアプリです(故に、iPhoneもしくはマイクのついているiPod Touchでしか使えないようです)。

MusicID - Gravity Mobile

下は、実際に聴かせたもののデータを返してきた画面(ウェンディ・カルロス『A Clockwork Orange: Wendy Carlos's Complete Original Score』)

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A Clockwork Orange: Wendy Carlos's Complete Original Score : East Side Digital

ちなみに「MusicID」というもの自体は昔、CDDBを提供する会社、Gracenoteが同名のWebサービスで音楽ファイルを送るとその名前を検索してくれるサービスがあったみたいですが(今は検索にはひっかかるけど見られない)、それと関係しているのでしょうか(ちなみにGracenoteの技術は、iTunesにおけるタグ付けなどに利用されている)。

とはいえ、このテのiPhoneアプリはどうも認識が甘い、もしくは洋楽、よくてもJ-POPのメジャー曲認識だけで、それ以外のCD、たとえばアニソンやゲーム音楽あたりにおいては全く役に立ちそうにないなあという偏見がありました。が、実際に使って見ると大違いで、かなり認識する。まあもちろんそうじゃないのもあるのですが、この機会にいろいろ調べてみました。


洋楽・クラシック

まず洋楽。クラフトワークの『ヨーロッパ超特急』を聴かせると、あっさり認識。ちなみにクラフトワークがiTunesにあることを、初めて知りました。
では、ウェンディ・カルロスの『A Clockwork Orange: Wendy Carlos's Complete Original Score』より『Timesteps』を聴かせると、これも認識。iTunesにはない曲もしっかり認識してくれるようです。ならではと、映画サントラ盤の『時計じかけのオレンジ』をもってきて、クラシック部分の交響曲第九番「合唱」第四楽章を聴かせても認識(ただし表示ジャケットはクラシックのもの)。ついでに『雨に唄えば』を聴かせると、『Singin' In The Rain』を表示(これも原曲のジャケ)。試した中では認識は100%でした。

J-POP

では、iTunes楽曲が洋楽に比べるとそんな多くないJ-POPはどうか。ザ・ブルーハーツの『リンダ・リンダ』、『TRAIN-TRAIN』を聴かせたらそれも認識。ちなみにこれに前もって『深夜の馬鹿力』で流れていた曲(SEBASTIAN Xの『世界の果てまで連れてって』という曲)を聴かせたのですが、それも認識しました。あと、iTunesに入っていなかったUNICORNの曲も聴かせましたが、それもOK。YMOの『ファイヤークラッカー』も勿論。そして、ラジオで流れていた曲を聴かせましたが、それも認識。
なんか洋楽、J-POPともに、通りそうにないのを探す方が大変かもしれない予感がしたので(そもそもそんなマイナーなところに手持ちがない。せいぜいナゴム系くらいだけど、たぶん認識するような)、ここで中断。

ゲーム系

そしていよいよ自分的に本命。ゲーム音楽はどうか。まずメジャーどころから、FF7の『片翼の天使』を聴かせると、あっさり認識。じゃあちょっと進めてドクターマリオの『CHILL』はどうかというと、これも認識。ここまででも予想以上。というわけで、「これは絶対無理だろ」と思う領域までざっといくつか試してみました。

・『更に闘う者達』(FF7)……○
・『戦闘シーン』(初代FF)……○
・『バトル1』(ロマンシング サ・ガ)……○
・『リンクの冒険 タイトル』……○
・『塊オンザロック 塊魂メインテーマ』……○(ただしジャケ写真がヘン)
・『遙かな空へ』(スカイガンナー)……○(ジャケはKAZCOさんのCD)
・『グランディアのテーマ』……○(セガサターンヒストリーのジャケ)
・『サトミタダシ薬局店のうた』(女神異聞録ペルソナ)……○
・『風のノクターン』(ルナ シルバースターストーリー)……○
・『Baladuim's Drive』(風のクロノア)……○
・『Good-bye my earth』(ダライアスバースト)……○
・『Desert Strm』(F/A1面)……○(これが一番驚いた)
・『Rotterdam Nation 』(リッジレーサー)……△(聴かせたのは初代だが、2の「Rotterdam Nation 94と表示」)
・『CAPTAIN Neo』(ダライアス)……×
・『突撃秋嵩君』(蒼穹紅蓮隊)……×
・『RETURN -帰還-』(レイディアントシルバーガン)……×(ただ、数日前に試した時一度認識したような……)
・『バトル#3』(エストポリス伝記)……誤検知(何故か蒼穹のファフナーBGMが)

なんだかボーカル有り曲や最近の曲の方が認識されますね。故に私が多く持っているアーケードには弱い感じかなあ。ちなみにiTunes Storeにある曲でも必ず認識されるわけではないようです。ただ、再生環境に寄って認識率が異なるらしく、ヘッドホンで近づけてやっと、というのもこのへんでは多かったです。ただ、DBにはあるということですね。

アニソン、アニメBGM系

ならではと、アニソンで試してみることに。

・『FLY ME TO THE MOON』(新世紀エヴァンゲリオン)……○(大昔の原曲CDが出て来る事を期待したけど、そんなことはなく)
・『夢の島思念公園』平沢進(妄想代理人)……○(平沢進氏のアルバムの方で)
・『白虎野の娘』平沢進(パプリカ)……○
・『rise』ORIGA(攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX)……○
・『GO!GO! MANIAC』(けいおん)
・『For フルーツバスケット』(『ルーツバスケット)……△(CDは岡崎律子さんのではなく、堀江さんのほうで出てきました)
・『Free Bird』(灰羽連盟)……○
・『Green Bird』(カウボーイビバップ)……○
・『サザエさんのテーマ』……○
・『ちいさな花』天野由梨(『神秘の世界エルハザード』)……×

持っているのが有名どころばかりで少ないのもありますが、最近のは高確率で通ってます。

エロゲ主題歌&アキバ系

さて、最近の曲でボーカル有りは今まで認識してきましたが、これはどのくらい出るか。

・『Face of Fact』KOTOKO(バルドフォース)……○
・『カーニバル』NANA(CARNIVAL』)……○
・『Light colors』Lia(智代アフター)……○
・『CROSSING』Marica(『CROSS CHANNEL)……○
・『洗脳・搾取・虎の巻』MOSAIC.WAV……○(ちなみにニコマスで流れていたのでも、曲の途中を
聴かせれば認識。出だしはCD版と台詞が違うので)
・『さよならを教えて~comment te dire adieu~』……×
・『雨』(『ONE 輝く季節へ』)……×

エロゲー系CDは自主流通しかしていないものも多いので、そっち系統は無理があるみたいで。同人音楽も何曲か試してみたけど、やはり流通していないものはダメでした。

その他

・『アメリカ横断ウルトラクイズ』のサントラから、メインテーマ……○(ちゃんとサントラジャケも表示)
・『たらこ・たらこ・たらこ』(キグルミ)……○
・『古畑任三郎 主題(OPENING)』……○
・『電線にタコが絡まっちゃったらどうするの?』(東京電力CM、『CMようこ』より)……○
・『おーい!はに丸』……×

他数曲聴かせましたけど、みんなのうた系には弱い模様(まあみんなのうたはCDごとに歌い手変わってたりするし)


まとめ

試した曲に偏りがあると思われるのは、筆者の趣味ですのでその辺はスルーで。
総じて、昔のアーケードゲームや変わり種の分野などは出にくいですが、最近のはマイナー分野でもかなり出てきているおり、予想以上の判明率です。ただ、再生環境の問題もあるので、どこでもこれと同じ結果が出るとは限らないとは思います。iPhoneをお持ちの方は購入して、自分で手持ちのものや放送から試してみるのもよろしいかと。有料ですが、115円(現時点)なのでわりと良心的な方ですし。ちなみに聴かせた曲をマイリストに出来る機能などもついています。

MusicID(有料)→MusicID


受動的な視聴の弱点は、その曲名がわかるとは限らないことです。町中で流れているような音楽は
曲はわかっても、その名前が全くわからないということはあります。ラジオやテレビでさえ、その曲紹介のタイミングを逃すとわからないケースがありますね。しかし、そこでこういうアプリがあれば、受動的音楽を教授できる場を広げられる可能性があるのでは、と思ったのですね。

ちなみに、iPhoneアプリには他にも鼻歌で認識してくれる「SoundHound」というアプリもあります(回数制限の無料版と有料版あり)。

SoundHound(無料版)→SoundHound


あと、最近MusicIDと競っている同じようなアプリの「Shazam」というのもあります。こっちは試してないのですが、無料版があるので試すのもよいでしょう。

Shazam(無料版)→Shazam


このように、受動的な音楽リスニングが楽しく出来、それが売り上げにつながるようにすることは、最近のこういった技術を使えば出来るようになると思うのです。ただ、問題はその受動的な環境をどこに置くか、というより置けるかなのですよね。実はこのアプリを持って町中で試そうとしたのですが、その時にいろいろ気付くことがありました。本当はそっちが本命だったのですが、MusicIDの実験で長くなったので、この話はまた今度。