アルファブロガーアワードはそろそろリセットしてもいいのではないか

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先日、「アルファブロガーアワード2009」の結果が発表されました。

アルファブロガー・アワード2009

今年のアルファブロガーアワードを見ていると、ふとした疑問が湧いてきます。それは「アルファブロガーって何?」というもの。いや、もちろん知ってはいますが、その定義がどういうものなのか、よくわからなくなったということ。

そもそも「アルファブロガー」という言葉には明確な定義は存在せず、一般的には「影響力のあるブロガー」と言われています。ただ、それだと自分が影響力を持っていると思ったらアルファブロガーを名乗れてしまうわけで(まあそれで他の人にどう思われるかはともかくとして)、日本の場合、一般的にはもっと狭義で、上記アルファブロガーアワードを受賞した人という認識を持っている人は少なくはないでしょう。少なくとも誰かに影響力があると認められる賞を受賞しているのですから、そちらのほうが説得力があると言えます。ただ、今年及び去年のアルファブロガーアワードの選出方法を見ていると、それは「ブロガーに対して与えられているものなのか?」という疑問が湧くわけです。これは何も今年や去年受賞した人に影響力がないとか、受賞資格がないというわけではありません。ただ、すでに「影響力のあるブロガー」、すなわち人に対して与えられるものではなく、「影響力のあるブログ(もしくはその個別エントリー)」に与えられるものになっていると思われるので。

2004年|アルファブロガーリスト|Alpha Bloggers

2005年|アルファブロガーリスト|Alpha Bloggers

2004年、2005年のアルファブロガーを見てみると論説系がメイン。ほか、写真や紹介系のものもありますが、メインは自分が作成したものを広める、という形が主流だったのではないかと。もちろんニュースを紹介するようなところもありましたが、ここにおけるブログとは、あくまでブロガーにより作成された論説的文章を公表する場所というイメージが強かったのではないでしょうか。そして、アルファブロガーという名称は、その文章を構築したブロガーに与えられるものだったと。

しかし、2009年に受賞したブログを見ると、論説的なものばかりではありません。ジャンルを見てみると主に何かを紹介するニュース的側面のものが多く、特に「ガジェット」「ゲーム」「2ちゃんねるまとめ、面白ニュース」あたりはその傾向が強いです。そしてここではブロガーは論を展開する人というよりは、むしろ「編集者」の側面が強くなっているように思えるのです。また、これらのブログの中には複数人で運営にあたっている、いわば編集部的なところもあるので、余計にそう感じます。つまり、2004年と今では、すでに「アルファブロガー」の意味合いが変わっているように思えるのです。

ニュース系や2chまとめブログにおいてはそれぞれ素材を探す能力や、面白くするための編集能力が必要とされますし、多くの人が読みに来ているというのは、それだけ影響があると言えるでしょう。とはいえ今年はゲーム系の2つのサイトに田代砲の如く投票合戦が起こって、そこだけ各1万以上の2万以上を集めていましたが、それも「影響力のある」ということで許容して良いかは大いに疑問が残ります(正直それで総投票数が1週間で5万を超えましたと書かれた時には失笑しました)。

ただ、これらを「アルファブロガー」というような、「ブロガー」を冠したものとしてやるべきかどうか、というと疑問が生じるのです。こうなるとブログを書いた人を表彰するというよりは、とにかく人気のあるブログを構築した人やチームならなんでもよくなり、ことによっては企業が運営するようなものでも、それがブログという形式をとっていれば、受賞の資格があるということになります。

定義をそこまで拡大してしまうと、そもそもブログと一般サイトを分けること自体に違和感を生じることになります。だってやっていることは同じなのに、ブログというシステムを使っているか,使っていないかで判断すると、内容で選ばれるべきものを多数見過ごすことになると思うので。例えば面白ニュースのカテゴリなら、KKGと言われる古参ニュースサイトが有名ですし、書評にもサイト形式でやっているところはたくさんあります。現行の基準ではそれらを加えないと、評価としておかしいことになると思うのです。

たしかにこういうのはお祭り的なものなので、そこまで考えなくて気楽にやればいいと思われるかもしれませんが、それにしては「アルファブロガー」というものが、何か一定の説得力を持ってしまった気がするのですよね。そうなると現状では特に問題はありませんが、それを利用して商売に繋げるようになったり、それを目的としてアルファブロガーの冠を狙う人が出てこないとも限りません。

故に、個人的には一度「アルファブロガーアワード」というものについて、一度リセットすべきではないかと考えます。

今までにアルファブロガーを受賞した人のブログを見ていたり、Twitterでのコメントを見ていたりしても、「アルファブロガー」を名乗っている人はあまりいないのですよね。多くの人はその冠がなくても知名度が高い人ばかりですし(まあ受賞時点で知名度が高いとも言えますが。そう考えるとある意味アルファブロガーアワードは直木賞的なのだろうか)。もちろんお祭り的なものをやってもいいとは思いますが、それは余計なものを冠しないで、ブログ、もしくは去年行ったようにエントリーを評価するという形でよいのではないかと。

もしくは、無名ブロガーだけど、かなりおもしろいものを書く人を紹介するというのもありでしょう。アルファブロガーを受賞するような人はもともと知名度が高い人がほとんどなのですから(少なくとも今の投票方法では)、むしろ良い文章を書くけど、ヒット数は6hotな人を表に出すほうが、よほど必要だと思うのですが。これだけブログが増えると、絶対に発掘されてないけど良いものを書く人というのはいると思うので。そういう人がヒット数の少なさにやる気を失う前に目立たせてあげる仕組みこそ重要に思えるのです。

☆追記(2016/5/8)

その数年後、本当にリセット、というか終了しましたが。その存在意義を今問い直してみるのもまた一興かもと思ったので、時間があればそのうち。

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