個人ニュースサイトは何故RSSやSBMが伸びても利用され続けるのか

※この記事は2009年7月11日に書かれたものです。

数ヶ月前から更新が止まっていましたが、その間ネタのストックとしておいてあったものに、こんなのがありました。

個人ニュースサイトは既に終わったジャンル

さて、これにはいろいろな反論があったようです。さて、なんだか今更書いてもってところはありますが、せっかくですので、何故個人ニュースサイトの需要があるのかというのを考え直してみました。なんか上のエントリーではRSSやソーシャルブックマークが比較対象として出ているので、全部使っている立場としてそれと併せて考えてゆきたいと考えます。

※ちなみに上のリンクでは「RSS」に個人ニュースサイトからニュースごとに発信するものを含んでいないと思われるので(そうしないと矛盾が生じるので)、そのつもりで書きます。

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人はすべてのニュースを読むことは出来ない

ネット上にはいろいろなニュースが転がっています。社会、政治、経済、科学、スポーツ、文化、国際等々。1日にそのニュースがどれだけあるのかはわかりませんが、とても全部を知り、読むことが出来る人はいないでしょう。おそらく全部を読むだけで24時間以上必要になると思われます。もちろんニュースソースは報道機関からなされたものではなく、個人のブログで書かれたものもソースとなるので、事実上全てを捉えるのは不可能です。

じゃあ読み手はどうするか、というと、その膨大なソースの中から読むものを選別する必要があります。ではそれをどこで選ぶか、というと、それがいわゆる個人ニュースサイトであったり、自分で取得したRSSであったり、ソーシャルブックマークであったりするのではと。

「自分個人」のRSS、「他者個人」のニュースサイト、「大勢」のSBM

さて、その情報選別方法ですが、RSSは個人でその情報元を選んで組む感じです。このニュースの選別基準は個人依存となるでしょう。ここでは、その個人が望んだ情報が入ってきやすいです。しかし、あまり増やしすぎると読めないので、取得先を限定する、もしくは読むところを限定して、未読ストックが溜まっているということはないでしょうか。まあその辺りも含めて、「自分」に依存しているのではないかと。

それに対し、個人ニュースサイトは、そのサイトの管理人、つまり「個人の他者」に採り上げるニュースソースが依存されます。そしてその中には自分が知らないところのソースも入っていることでしょう。特に個人のブログで書かれたものというのはそこを知らないと発見が難しいため、他者からの情報が必要になるのではないでしょうか。

では、ソーシャルブックマークはどうなのか。これは自分も含めた「大勢」のものでしょう。つまり個人がそれぞれの発見したニュースをブクマすることで、それの集積所となるという感じ。それ故に集まるものは他人の大勢が選んだものとなるでしょう。

RSSの短所

さて、こう書くと「自分」に依存しているRSSや、「大勢」の意見を集められるソーシャルブックマークが個人サイトより優れているように思える人もいるかもしれません。しかしそれは間違いで、すべてのものに対して長所、短所があると考えます(まあ情報に対しての価値観にもよるかもしれませんが)。

まず、RSSで取得した情報ですが、その個人に依存したかなり限定的なものになりやすいと考えます。RSSは自分で選んだRSS配信先からの情報をとってくることが出来ます。そしてこれは個人でカスタム出来るので、自分にとって欲しいな情報をとってくることが出来易いかもしれません。しかし、それはともすれば取得元が限定的にもなりかねません。それは自分で選ぶ、ということは、自分興味のないことを切り捨てるということでもあるからです。

今、ネット上に溢れている情報は膨大すぎて、全部読めないというのは最初に語りました。そこで情報を取捨選択する必要があり、それ故のRSSだと思われますが、RSSだけだとそれが偏ってしまうのではないかと思われますのです。さらにその限定的な範囲内でも、取得したRSSでの情報に全部目を通せている人はどのくらいいるのでしょうか。おそらくは見出しでスルーしてしまったもの、未読の数字が溜まっているものも多いのではないかと。これは、新聞社のサイトに行っただけでもわかりますが、ニュースが羅列してあって、全部は読めないので見出しで判断しているということはないでしょうか。つまり、情報全体の中から選別したものではなくて、極めて限定したところからの情報取得となる危険性をはらんでいるのではないかと思われるのです。

SBMの短所

では、ソーシャルブックマークはどうか。たしかに大勢からの情報を集められるので広い範囲からの取得が出来るとも言えます。ただ、これも情報が偏る可能性があるのです。それは大勢に好まれそうな内容に。

ソーシャルブックマークの場合もある一定数のブクマを集めたものが注目されやすいようになりますが、必ずしもブクマの数と他の誰かにとっての読む価値とは比例しません。たとえばあまりに限定的、専門的なジャンルの話題で、1000人中10人くらいにしか注目をされないけど、その10人のほとんどが「これはすごい」とタグをつけたくなるような情報だって埋もれている可能性はあります。大勢には評価されないけど、とある個人にとってはとてつもなく価値のある情報だって多く埋もれています。実際ネットを巡回していると、ブクマは全くついていないのに非常に参考になることを見つけることもありますし。ただ、ソーシャルブックマークを偏重しすぎると、それに陥ってしまう可能性はあるのではないかと。

個人ニュースサイトの短所、そして長所

とはいっても、そういう意味では一番偏っているのって実は個人ニュースサイトなんですよね。だって、完全にその管理人に依存されますから。しかし、その偏りこそが長所なのではないかと。それはRSSでの情報取得やらソーシャルブックマークでの取得にはない、99%の人には興味がないようなものでも、残りの1%に対して貴重な情報を拾えるから。また、そんな知名度の高くない個人ブログでのエントリーなど、あま他がフォローされないような場所から情報を拾うことも多いです。ここが個人ニュースサイトの肝だと思うのです。

ちなみに、個人ニュースサイトから情報を拾って、ソーシャルブックマークで最初のブクマをつける例というのもそれなりに多いのではないでしょうか。また、個人ニュースサイトからサイトの存在を知って、RSSに登録したという人も多いと思われます(たぶんうちとかに登録して頂いている人は、そういう人が多いのではないかなあ)。

全てを生かして、自分なりの情報収集ルートを構築する

そういったわけで、RSSやソーシャルブックマークがあるから個人ニュースサイトが否定されるのではなく、むしろこれらは相関関係にあると思うのですよね。実際、今になってもニュースサイトの数は減っていないように思われますし。

というか、はてなの個人のブックマークページってのは、ある意味において個人ニュースサイトみたいなものですしね。まあ最初のリンクのコメントは、これを根拠にして、形式として旧来型の個人ニュースサイトが終わったと書いたのかもしれませんが、それでもデザイン以外の情報取得の面においても、個人ニュースサイトに出来てブクマに出来ないことはありますし(そもそもはてなブックマークって意図してかせずか制約が多いですが、その話はまた別の機会に)。

そんなわけで、RSS配信がついたりブログ移行したりと形は変ってますし、これからも変化するでしょうが、「個人ニュースサイト」という個人がニュースをまとめるサイトは在り続けるのではないかと思います。

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