新生活を始める人が狙われやすい悪徳商法や宗教の罠について書いてみる

前回、こういうのを書きました。

数年前に秋葉原でコーチ屋らしき人に声をかけられた話 - 空気を読まない中杜カズサ

で、この中で「春のこの時期は、1年の中でも悪徳商法が盛んになる時期でもあると思われます。理由は4月が新生活の始まりで、新環境の中で無知につけ込んで悪徳商法を仕掛けてくる人が多いから。」と書きました。せっかくなので、そういったものを具体的に書いて、新生活を始める人への注意を呼びかけて見たいと思います。

サークルに潜む罠

新学生対象。大学生(短大生、専門学校生)になると、友達を作るためにサークルに入ろうとするのは自然でしょう。ただ、困ったことに大学には問題のあるサークルが偽装して入っていることがあります。昔からあるのは政治運動系、宗教系。これらは外部の組織と繋がっていて、そこの運動に学生を導くために作られています。新学生は下の項目必読。

偽装サークル - Wikipedia
原理研究会 - Wikipedia

大学によっては、入学式やオリエンテーションの際に、これらに注意するチラシが配布されたと思います。
さらに最近では経済研究サークルとかいう目的で、実態はネズミ講勧誘だとかいう例もあるようです。あと、起業系の詐欺も昔から聞く話ですね。

■参考:光クラブ事件 - Wikipedia

つまりサークルに入るときは、最低限の下調べをして(たとえばサークル名を検索かけるとか)、そこが怪しいところではないかチェックすることが大切かと。で、万が一入ってしまったら、まだつながりが緩いうちに脱出するのも手かと(問題になりそうだったら大学の職員やそのサークルと全く関係のない人に相談するのもいいかな)。
あ、この手のパターンは、異性が気がありそうに誘ってきて、入れさせる、もしくは留めさせるパターンもあるので要注意。

異性が急に声をかけてきて何か買わせる罠

新入生、新社会人になって上京すると、いきなり街中で異性に声をかけられたり、電話がかかってきたりすることがあります。で、話していい人だなと思わせたあたりで、絵画なり英会話教材なりを売りつけてくることがあります。しかもたいていローンで。で、それを売った途端、その女性とは連絡がつかなくなり、あとには本当は無価値な商品と高額なローンが残るというパターン。

デート商法 - Wikipedia

ただ私みたいな容姿とかその他モテ要素をあきらめきっている人間は逆になかなか引っかからないようで。だって「俺がモテるはずない!」がしみついているので。ややリア充な方が注意した方がよいようです。

秋葉原等都市部で声をかけられる罠

同じく上京したての人が引っかかる可能性があるパターン。これは昔からありますが、街中で絵はがきを配る→「展示会をやっていますので」と半ば強引に誘い込む→誘い込まれたらある絵の価値を徹底的にアピールし、半ば軟禁状態にして買うまで帰さない→ローン契約にハンコ→しかし実際はその絵は価値が無いことに気づく(普通に買えば買値の10分の1で買える)→ローンだけ残るというパターン。

絵画商法 - Wikipedia

しかも最近たちが悪くなってきたのは、秋葉原でそういった活動を行ったり、扱う絵をオタク受けのする人向けにしていること。まあ本人が直接悪いわけではないので具体的な名前は出しませんが。まあ同じ理屈で、はじめてアキバに来る人も注意ということで。
これは絶対に会場に行かない(しつこく誘われたらハガキを突っ返せ)ことが優先。万が一行ってしまい契約してしまっても、期間内ならクーリングオフがききます。

クーリングオフ - Wikipedia
絵画商法キャッチセールス、エウリアン〜よくわかるクーリングオフ

商品が形を変えたものとして、以下の様なものがあります。これは異性を相手にさせて、デート商法的に仕掛けられる場合も多いです。

アポイントメント商法 - Wikipedia
キャッチセールス - Wikipedia
■参考:悪徳商法で販売される商品具体例まとめ - orangestarの日記

儲け話の罠

先ほど、サークルにマルチ勧誘があるという話を書きましたが、この手のマルチはどこからでも来ます。特に上京した人は、寂しいところに先に上京した昔のクラスメイトから電話がかかってきたりすると、当時はそれほどでもないのに急に仲良くなることもあります。まあそれが本当の友情ならいいのですが、残念ながらそうではない場合もあるようで。また、先輩など断りにくい人に勧誘されるという面倒なパターンもあるようです。

マルチ商法 - Wikipedia

■参考:マルチ商法系の話で思い出した某養成所にいたころのこと
■参考:マルチ商法に関する俺の体験談を書く - sunomononanoの日記
■参考:「俺ね、5年以内に起業して年収1000万超えるから。」 - 機械

ちなみにマルチ商法を仕掛けてくる人は、だいたい「これはマルチじゃない」と言いますので頭に入れておきましょう。ちなみに同情でちょっと買うのも、その人をつけあがらせてしまう上、しつこく「何で売らないの?!」という責めにあうもとになるのでやめておきましょう。

■参考:渋谷にアムウェイの人たちがよく集まるカフェがある - ハックルベリーに会いに行く
■参考:悪徳商法を見破る発言集 - タケルンバ卿日記

しつこい電話勧誘の罠

あと、悪徳がどうか微妙なところにいますが、会社の上司に商品先物取引と不動産勧誘の電話が多くかかってきて、腹をたてるのもこの頃ですね。理由は今頃からこれらの会社に入った新入社員がノルマつきの電話勧誘を始め出すので。で、達成できないと厳しく叱責されるので、こっちの迷惑かえりみず必死でかけまくってくると。おまけに電話を取り次ぐ新入社員が、この頃にはそういった会社だとわからないことが多いので、止めないでそのまま上司につなぐので。これが秋ごろになると、慣れてきた新入社員が「ああ、これは勧誘だな」と判断して、それなりの対応をとれる様になるので、この光景が少し減ります。

商品先物取引 - Wikipedia

ちなみにこの手の電話勧誘で昔から使われる手口ですが「いいです」と電話で断ったものを、相手が「肯定の「いい」だったので手続きを進めています。変更できません」というのは嘘です。口頭の、それも電話で契約が成立することはまずありません(口頭で成立する契約とかも、即時性を求める場所などではないとは言わないけど、こういう場合はあり得ないはず)。

その他どこにでもある罠

新入生や新社会人に限らなければほかにも罠はいくらでもあります。

悪徳商法 - Wikipedia

前回語ったコーチ屋もそうですね。
ちなみにこれからはバブル崩壊後がそうだったように、就職商法、内職商法の増加が予想されます。

就職商法 - Wikipedia
内職商法 - Wikipedia


さて、これらは知っている人は一通りの知識がある一般的なものです、でも自分は悪徳商法とか宗教に引っかからないと思っていても、巧妙な手口で引っかかる可能性がないとは言えません(特に知人をからめてきた場合)。さらに自分は引っかからなくても、身内や同僚がいつのまにか引っかかっていたという例はよくあります。こんな感じで。

 田丸浩史『最近のヒロシ。』角川書店・P36

それにしてもなんかこのくっしー君をこの手の時に使うパターンがネット上で定着してきたような(あとはキラの「だめだこいつ……はやくなんとかしないと」も)。わからない人は『最近のヒロシ。』を読んでください。おもしろいので。

最近のヒロシ。 (角川コミックス・エース・エクストラ)

簡単にできる悪徳商法予防法

で、そうならないために、自分はわかりきっていることでも、他人と語ることは価値があるのではないかと。「自分の知識は、他人の知識とは限らない」というのはよく言っていますが、ことそれを認識しなければいけないものは、こういったものの対策じゃないかと思います。

じゃあ自分及び身内が引っかからない様にするためにどうするか、といえば、どんな手口があるかというのを知識として持たせること。そうすればどんなものが来ても「悪徳商法かも」と気づける様になる可能性が上がるでしょう。自分がその手の知識を持っているなら、友人や家族と集まったら「こういう悪徳商法とか勧誘があるらしいけど」というのを話題のネタのひとつとしてみてはいかがでしょうか。

また、その手の本を読ませることもおすすめします。一番向いているのはドラマ化もされた『クロサギ』でしょうか。あまりマンガに興味のない人でも『前にドラマとか映画化したあれの原作でさ……』とか言えば、読んでくれる人もいるはずです。あまり性的に過激なシーンもないので、親に読ませるのもよいでしょう。個人的に絵画商法の回(7巻)おすすめ。

クロサギ 7―戦慄の詐欺サスペンス (7) (ヤングサンデーコミックス) 新クロサギ 2 (ビッグコミックス)

また、ネット、たとえばWikipediaなんかから知識を入れることもそれなりの効果はあるでしょう。実際今日の情報もそこから見ていますし。まあもっと知りたかったら検索すればいくらでも出てきますので。例えば以下のようなものも。あと手前味噌ですが、このエントリーに目を通すだけでも、無知な人が警戒する最低限の効果はあるかなと。


他には、電話機につけるナンバーディスプレイは悪徳商法の一歩目である勧誘を封じることが出来ます。

ナンバーディスプレイ - Wikipedia

この着信表示機能を使うことで、非通知の電話がかけられなくなるので(月400円くらいかな)。ただ、これは相手の番号がわかるということより「この家はこういったものに対して警戒しているから引っかかりにくい」というアピールになるのですね。何より勧誘電話が減る快適さがいい感じです。身内の高齢者がひっかかるかどうか不安な人は、つけてあげてはいかがかと。ただ、逆にそれを応用した振り込め詐欺に引っかからない様に注意はしておくのがよいかと。まあ、今の人は固定電話じゃなくて携帯で十分ならそれはそれで。


それでももし「これは悪徳に引っかかったかも……」と思ったら、まずネットで検索、もしくは1秒でも早く消費者センターに電話して相談すること(1秒でも早く、というのは、クーリングオフの期間的な問題)。


残念ながら罠が多い社会ですが、こうやってその実態を知ることが第一の対策になり、快適な生活を送れる予防薬になるだろうと思います。


◆追記
はてなダイアリーで見つけた悪徳商法系対策のリンクを追加しました。