現代において圧迫面接は会社にとって非常にリスキーではないかと思う話

今日こんなニュースが。

J-CASTニュース : 新卒面接で「人格欠落人間だな」 不況下で企業は高飛車なのか?

さて、就職活動の情報を見ると、必ずと言っていいほど毎年圧迫面接の話題が出てきますね。ただ、これは今に始まった話ではなく、私が就職活動をしていた2000年前後の頃、いわゆる就職氷河期の時代から売り手市場だった2000年代半ばにもあったようです。聞いたところ、バブルの頃にもあったみたいですね。

しかし、前から思っているのですが、この圧迫面接、これは企業にとって非常にリスキーなことではないかと思うのですよね。それは採用の面だけではなく、ことによると業務全体にとって、と思ったことを会社勤めをしているわけでも、人事部の経験があるわけでもない私が語ってみようと思います。信憑性はそれなりに。


さて、圧迫面接を受ける側は当然ですが好印象を持たないでしょう。まあ圧迫面接を受けて受かって、その人事担当と話をして「あれは圧迫面接だった」という弁明の機会があるのだったらまあいいとしますが、圧迫面接を受けて落とされた学生はその機会はほぼ永遠にないと言ってよいでしょう。というか、圧迫面接を受けたがために辞退する学生というのもいるのではないかと。特に同等の会社に受かった場合は。さて、この学生は受かった後、その会社に対してどんな印象を持つか。少なくともよほどの聖人君子か、面接官が相当のカリスマでもない限りは、プラス印象を持つ人はいないのではないかと。しかし、この学生だった人はこの時点ではこの圧迫面接をした企業の応募者ではありません。それどころか、客、もしくはその取引先の企業に勤めている可能性もあり得るのです。

以前、マンガの『気まぐれコンセプト』で読んだのですが、広告代理店は面接の折、内定が確定的な学生はあまり面接時間を設けず、逆に雇わないだろうと思われる学生に対しては長時間話を聞くとのこと。何故か。これは自社で落とした学生が、クライアントの広報部に配属されていることがよくあるからだそうです。つまり、落とした相手がその広告代理店の相手先企業の担当になる可能性があるいうこと。だから落とすにしても出来るだけ話を聞いていい印象を持たせてから帰し、こういった取引先という関係になっても悪印象を持たせないということみたいです。

さて、これは広告代理店と企業の広報部という例ですが、似た様なことはほかの業界でいくらでもあるのではないでしょうか。つまり、学生時代にA社に面接に行った学生が、そこで落ちてそこのA社の取引先、ことによると親会社であるB社に合格し、業務としてA社とかかわるということが。もちろん私怨でそこを陥れるという人ばかりではないでしょうか、少なくともよい印象を取り戻すのには相当の苦労が必要でしょう。また、現在では転職が盛んに行われているため、数年後に爆弾のようにその学生が取引先や親会社にいるなんてこともあり得るでしょう。

さらに上の例の様に仕事先にはならなくても、ユーザーとしてその会社の商品に接することもあり得ます。で、悪印象を受ければその会社の製品は買わなくなるという可能性も考えられます。つまり就職活動をしている人は、同時にユーザーでもあると。それをふまえて、求人をとるつもりがなくても、学生卒業くらいの年代に自社をアピールしたい企業はそういった求人で注目度を上げるという場合もあるようです。

■参考
nakamorikzs.net

つまりは、圧迫面接はそういった客となる候補者に悪影響を与える可能性があるのではないかということ。もちろん採用即影響力を行使できる人ばかりではないでしょうか、数年後、それを思い出して購入なり契約の候補から外す人もいてもおかしくはないかと。まあ仕事優先で私情は置いておく人も多いでしょうが、そういう人ばかりとは限らないわけで。また客観的に判断しても、そこの会社は自分を含め複数の学生に嫌われる行為をしたと判断されるわけですから。
余談ですが、リンク先では中途採用では圧迫面接はないと書いてありますが、なんか転職系の板とか見ていると、そんなことはないという感じもします。



思うに、昔の圧迫面接と今の圧迫面接は、その行う人の意思も、そして行ったときの状況も大きく変わっている気がするのですよね。昔の圧迫面接が行われたのは、大手企業で、それ自体に悪気はなく本当に圧迫することで適性を試しているというケースのために行われたのかなと。もしかしたら有望で採用が確実な人だけに行っていたのかもしれません。つまりは、あまり後腐れを残さないように工夫されていたように思われます(あくまで推測で、昔から圧迫面接を受けて反感を持った人もいるでしょうが)。さらに、仮に悪印象を持たれてもインターネットも無い時代、せいぜい身内くらいしかそれが伝わらなかったというのもあるかもしれません。

しかし現代はどうも敵を作っているように思えるのですよね。それは絞り込みのためか、それとも面接官が上のような圧迫面接のマイナス面をふまえていないかわかりませんが、ともかくそれで落とされた学生は反感を買うと。そして因果が巡ってその会社の業績に影響してくると。さらに現代ではインターネットが存在し、その情報を共有できるためにさらに広まる可能性があります。実際就職系の掲示板なりSNSではそういったことが書かれているようで。これを知った有能な学生がそこを避けるなんて可能性もありますね。つか、こっちはすでに圧迫面接という言葉を借りたただの暴言なのかも。


ま、これらを全部ふまえてやっているのだったらいいのですが、どうもそういう企業ばかりではないかなとも思えるのです。ま、そう考えると人事部ってのは内部に対してだけではなく、外部的な面でも本当に会社の存続にかかわる重要なところなのだなと思ったりします。