同人誌の値切りがコミケにダメージを与える可能性

コミケ以降、「同人誌の値切りの話」が一部で盛り上がっているような気がします。

何故、同人誌を値切るといけないのか。それは『迷惑になるから』だと思います。じゃあ誰の迷惑になるのか。上のリンク先で書かれているようにサークルやそれまでに通常価格で同じものを買ってくれた人はもちろんですが、コミケというイベントにも。

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値切りで起こりかねない問題

コミケでは時限販売など、混乱する要素がある販売方法を禁止しています(故に、遅刻した大手は、人が詰めかけて混乱する可能性があるので販売出来ない場合もあるみたいです)。しかし値切り、そしてセールスを許容してしまうと、夕方に意図しない混乱が起きる可能性が出来てしまうのではないかと。さも夕方、シールが貼られる前のスーパーみたいに。そりゃ、誰だって同じものなら安い方がいいですからね。

今まではコミケの成立過程で「値切り」という問題が、上のサークルさんや買い手などのマナーとしなかったのでいいのですが、ここからそれが許容される空気になり、発展してしまうと、サークルだけの問題はもちろんのこと、コミケ全体の問題に発展する可能性もあると思うのですよね。だって、誰だって同じものなら安く買いたいでしょうし、そうすると交渉が当たり前となって、結果、人の流れが遅くなり、混乱を生じかねないと。もちろん人の流れるの問題だけではなく、これにより余計なトラブル、例えば「前の人は○○円なんだから、それより安くしろ」と居座ったりと、トラブルを生じさせる可能性が大きいのではないかと。そうすると、ただでさえ綱渡りのコミケを、糸渡りにするようなものです。

つまり、そういった様々な要因も兼ねて、今のコミケでは、値切りはやめておいたほうがいいでしょう。タイや中東では当たり前にある値切りの文化が、西洋ではあまりないように、そういったコミケの事情や文化として(即売会によって、その会場やサークルが認める限りについてはまた例外となることもありますが、基本的には)。

ただ、値切りではありませんが、値段変動や売り方が許容されているイベントもあります。もう10年くらい前にもなりますが、コミケではない、とあるまったりとしたイベントでは、「時価。値段は相談で(ただこれも、事実上無料配布だったようですが)」とか、「麻雀をするので、勝った人を当てたら本をプレゼント」ということをしたサークルもあります*1。ただそれは、「サークル側がそれを許容している(というか仕掛けている)」という点と「会場に迷惑をかけない(と、サークルが考える)範囲で行っている」という2点があると思います。そこの状況が許容したからで、現在のコミケや混雑する即売会では、そのようなことは出来ないでしょう。ところ変われば文化も変わるのですから*2

まあ、そういった様々な要素があるので、総じてサークルが主催者の定めたルールの範囲内でやらない限りは、販売方法を買い手が要求するのはやめておいたほうがいいのでは、というのが私の考えです。

即売会の迷惑行為

ちなみにこの機会に書いておきますが、以下の行為も迷惑行為になる可能性があります(幸い、私はサークルとしてそのような目にあったことはないですが、買い手としては見たことちらほら)。

状況をわきまえない立ち読み

サークルでは、立ち読みでも目を通してもらうことを推奨する場合がわりとありますし、買い手としても、お金を費やすのですからそれをするのは別に悪いことではないでしょう。むしろ関心を持ってもらえる分、嬉しいことも多いでしょう。ただ、これも時と場合によります。たとえば、後ろで列が出来ていたり、待っている人がいるのに、長時間立ち読みをするのはその待っている人に対して確実に迷惑をかけています。特に4列きっちりで動いている場合、後ろの人がいらついているのを何度も見ましたし、私も「いつまで読んでるんだ」と思ったこともあります。まあその場合、列整理や売り子の人が列をずらして不公平をなくすようにしていますが、それで微妙な混乱が起こってしますのですね(個人的には、パラパラとめくって10秒を限度として絵柄と内容をざっと確認する感じかな)。ちなみにこれを防止するため、長い列では「見本誌」を列に回して、あらかじめ内容確認をさせるところも多いです(しかしこれを盗難する人がいるので、列の人は目を光らせておいたほうがいいです)。
あと、誰も待っていない場合でも、あまりに長時間サークルの前で読むのは迷惑になりやすいですので注意(誰かいると、他の通りがかりの人が立ち寄るスペースがそれだけなくなりますから)。それと、隣のサークルにはみ出して立ち読みするのも同じく。
ちなみにオリジナル同人誌即売会のコミティアでは、見本誌コーナーがあるので、ここでじっくり読んでから買いに行くのもいいでしょう。あと音楽系即売会のM3にも試聴コーナーというのがあるのですが、貸し出しのCDポータブルプレイヤーが混むので、自分のiPod以前に使っていたCDポータブルプレイヤーが年にこの日だけ使うという。

状況をわきまえない会話

たしかにサークルに来てくれて「頑張ってください」と声をかけられると嬉しいことこの上ありません。そして私もまだまだ全然知られていないときに参加した時にサイトを見ている人に声をかけていただいて、非常に励みになりました。そして私のサークル参加の場合、このようなプラス面しかなかったのでよかったのですが、人気のサークルによってはそれが行きすぎてしまっている人も。つまり、俗に言う粘着がいすわるというもの。たいして知り合いでもないのに、サークルの前に何十分ももたむろしたり。

さて、上のは論外ですが、それなりに知っている人でも、忙しい時に来られると迷惑な場合があります。「荷物置いておいて」と厚かましい要求をしてきたりするのも同じく。ちなみに、親しい人でもだいたい訪問するのは会場前か、やや落ち着いた午後からというのが多いのでは……というか、これは買うほうも午前中は忙しいからか?(ジャンルがまったりしている場合はいつでもよいでしょうが)。

ついでに、そのサークルの人までいっしょになってスペース内で騒いでいることがありますが、よく周りのスペースに迷惑していることもあります。まあこれはサークル参加している人というより、ダミーサークルで、買い物した後の集会場になっている場合が多いですね。

高額紙幣の使用

これ、意外と困ります。まず第一に、そのような紙幣ばかり渡されておつりがなくなると売買が制限されること。もうひとつは、これを使って詐欺を働く人がいるのですよね。つまり忙しいサークルさんの場合、あまり注目せずにお金のやりとりをしてしまいがちですが、それを利用して、本当は千円しか渡していないのに、「1万円渡した」として騒いで、恐喝まがいのことをしてくる人が実際にいたのですよね(一時期問題になりました)。ちなみにこのような騒ぎにあったら、お近くのスタッフへ連絡するのが吉。ともあれ、サークルのためにも、そして万が一勘違いされることによる混乱を避けるためにも、あまり高額紙幣は使わないほうがよいでしょう。どうしても高額紙幣しかない場合は、「1万円(5000円)ですけど大丈夫ですか?」と確認をとってから使うのがよいでしょう。大丈夫な場合は、だいたい愛想良く応対してくれますので。ただ、終了間際の時には、逆にかさばらない高額紙幣のほうが喜ばれる場合もあります。

ちなみにこれは以前並んでいる人に教えてもらったテクニックですが、銀行の硬貨両替機を使って店のレジとかに置いてあるような100円玉の束(だいたい50枚で5000円)に両替していくつかもってゆき、おつりに困っているサークルさんがあったら、買うときにそれと交換してあげると喜ばれるのでそうしているという人がいました(昼くらいには、必死に「おつりがないので細かいお金を……」と言っているサークルが増える)。コミケ前日に銀行に行く余裕のある人はやってみてもいいのではないでしょうか。

■関連

*1:ちなみにコミケでも一昔前は「献血してきた人優先(献血手帳)」とか「女性窓口あり」ってところがありましたが、今はどうなのかな?

*2:ただ、あまりに空いているオンリーイベントでは、主催者の許可を得てサークルが突発イベントをやる場合もたまにあるみたいです。