「毎日jp」の閉鎖は、何の解決にもならないと思う

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『失敗学事件簿』という本を読みました。
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「失敗学」事件簿 あの失敗から何を学ぶか (小学館文庫) : 畑村 洋太郎

これ、最近不祥事とか事件でよく出てくる『ハインリッヒの法則』などをとりあげて、何故失敗するか、そして失敗から何を学ぶかということが過去の事例(JR福知山線事故、みずほ銀行トラブル、雪印、三菱自動車クレーム隠しなど)が研究されていています。

ここで出オチ。この本は各新聞、雑誌などで連載されていたものをまとめて加筆した本のようですが、その中には毎日新聞の「時代の風」というもので連載されていたものも混じっているのですよね。さて、毎日新聞と言えばネット上では例の変態記事の話題が未だ盛り上がっています。このへんから、「客観的には分析できても、自分の過ちを分析することの難しさ」というのを感じます。詳しくは、本を読むか、「失敗学」で書かれているサイトも多数ありますので、そこを読んでください。

■参考:失敗学 – Wikipedia

ではそろそろ本題。未だにネット上で盛り上がっている毎日新聞問題ですが、先日、「毎日.jpの閉鎖を検討している」という報道がなされました。しかし、すぐにその報道を否定する反論がなされたようです。

■毎日新聞、反発を受けて「毎日jp」の閉鎖を検討 ※リンク切れ
■毎日新聞が本誌に厳重抗議、「毎日jp」の閉鎖報道は事実無根と反論 ※リンク切れ

ただ、この「閉鎖しない」はどういう意図だったかはわかりませんが、正解だと思います。それは、閉鎖したところで「今の時点では」何の解決にもならないばかりか、逆効果だから。

よく、ネット上で炎上しているサイトが閉鎖することがありますが、あれはネット上でのみコンテンツを持っている人だけが完全に存在を隠蔽するという手段(つまりネット上の死。まあ別名での生き返りは可能だけど)で、逃げ切ることができるものです。しかし、ネット上以外で存在が認知される人にとっては逆効果です。それは議論において逃げた、すなわち反論できずに逃亡したとみなされるからです(もちろん、炎上→閉鎖の流れの中には本人に落ち度がないのに起きるものもあり、それはちょっと別問題となります)。そしてその逃亡は、あとあとも尾を引くことになるでしょう。

つまり、その逃亡を否定したというのは、間違いではなかったかなと。ただし、それが営業的なものなのか、上で書いた道理をわかっていたのかは不明ですが。

では、この問題を解決するためにはどうすればいいのか。それこそ、最初の失敗学みたいに、過去の失敗事例から汲み取るものがあるのではないでしょうか。

たしかに最初の「法的処置」は、大きなミスだったでしょう。船場吉兆で言えば、『「食べ残し」を「残されたお料理と言え」と要請を出して大反発を喰らいましたが、それをさらに「食べ残しと私や社員の名前入りで報道したマスコミを訴える」と言ってしまうのと、大差なく感じるからです。それはたとえ向こうに言い分があっても、受け取り側からはそう感じるでしょう。船場吉兆と同じように。

ただ、それでも過去の不祥事が起きたときの事例から、全くリカバリーできる可能性はないとは言えないと思います。その方法は「謝罪会見を開く」「そこで謝罪する」「そして経緯を偽りなく、すべて公表する」というもの。これで、たいして炎上せずに収束した不祥事も、かなりあるはずです。本当は「迅速にする」という必要もあるのですが、それが出来なかった分、傷口は広がっているとは思いますが、それでもやらなければ傷は広がるでしょう。「人の噂も75日」と申しますが、あれは75日経てば忘れるのではなく、75日分で累積された情報上書きされるからだと考えます。しかし、それが上書きできないほど、人の心に残っていたらどうでしょうか? まあ、本質的に「体質を改める」要素がなければいけないとは思いますが。ただ、追加ニュースを見る限り、おそらく、これが出来ないと思っている人が多くなっているのも事実かもしれません)

こう書いていて思ったのですが、今の毎日問題の怒りって、記事内容だけではなく、毎日新聞、ひいてはマスコミの態度に対する怒りも強くなっているのではないでしょうか。それは、この問題を報じた紙媒体、電波媒体のマスコミが、週刊誌やごく一部のテレビなどでしかなく、マスコミ全体でこの事件を隠蔽しようとしていると思われていること。つまり、毎日新聞への怒りだけではなく、その陰には、問題報道を隠蔽しようとするマスコミ全体への不信が広がっているのではないか、とも思えます。いや、もしかしたらマスコミ内部の人間が、会社的事情で書かせてもらえないのでネットにぶつけているという可能性もあるかもしれませんが、それはすでに既存のマスコミではないのですよね……

「『報道しないこと』これがマスコミ最強の力だよ」 by境ふおん

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