今年10月からNHKが訪問集金を廃止する理由

NHKが、今年の10月から訪問集金を廃止するというニュースをご存じでしょうか。

NHK、10月1日から訪問集金を廃止。受信料の各種割引を強化

こう書くと、「あの、やかましく訪問してくるNHK徴収員がいなくなるのか?!」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、残念ながらそうではありません。ちょっとそのへんを受信料の仕組みと併せて順序立てて説明したいと思います。



現在、あの夕食前の忙しいとき、疲れている帰宅後に遠慮なく訪ねてきて、ベルを何回も押すやかましい集金労働員は、実質的にはNHKの職員ではなく、NHKから業務委託契約を受けているNHK地域スタッフです。余談ですが、一人暮らしをしているときに、嘘をつかれてオートロックを解除させられて侵入されたのは、新聞拡張員とこのNHKの集金スタッフです。これ、違法じゃないの?(ちなみに今は実家なので、昔からの口座振り替えで払わされている)。このスタッフは、全国に6,000名存在し、平均年収は550万円。その内訳は月額15万円が基本給となり、あとはすべて歩合となっています。つまり、あれだけしつこかったのは、新聞拡張員と同じく、歩合で給料が変わるからなのですよね。

■参考:NHK受信料、家族割引を拡充、訪問集金は廃止 ( その他ビジネス ) - トークに使える 日経新聞 今日のネタ - Yahoo!ブログ

そしてその人の業務には、そういった地域スタッフの仕事には新規契約だけではなく、銀行振り込みやクレカ、コンビニ決済などにしていない人に対して、直接料金徴収を行うという仕事も兼ねていたのですよね。新聞で言えば、拡張員と集金員を兼ね備えているといった感じでしょうが。その人件費は、総額で330億円程度とのこと。しかし、口座振替の73%に対して、訪問集金15%と圧倒的少数。故に、そこにかかる費用を圧縮するために、訪問集金業務を廃止して、スタッフの仕事を新規契約と、口座振込などへの転換依頼にするとのこと。

これは、受信料義務化に対しての、国からの圧力(費用を圧縮して受信料を下げないと、国民は納得しない)によるものの一環と思われます。何せ、NHKは受信料収入6,300億円に対して、契約収納費に819億円を支出と13%は集金コストにかけているので。故に、スタッフの業務振り替えとは言うものの、実質は人件費大幅削減のための第一歩でしょう。

しかし、スタッフもそれをわかっているようで、反発が大きいみたいです。



思うのですが、完全にNHKの収益体質って、この訪問集金といい、曖昧な受信料契約方法といい、昭和の30年代から体質が変わっていないのではないかと思うのですよね。このへん曖昧にしたまま今に至ったので、揉めているのではないかと。

ちなみに個人的には、受信料制度はやめにして、月に2,000円(受信料相当)の有料放送でいい気がします。それとは別に、税金で運営される、一日中お堅い番組(ニュースと国会中継、政府公報など)しかしないチャンネルを設けてもいいんじゃないかと思うのですけどね。

あと、どうもこのあたりの不払いは、NHKにとっては「個人が金を使いたくないから」と思っている節があると思うので、そこに受信料問題の意識の違いがあるような気がします(ダビング10問題でも似たような意識の違いが問題になっているような気がします)。ですので、国民が受信料分の2000円を負担することは義務化してよいとして、その使い道をふるさと納税みたいにどこかに選べるようにしたら面白いかなと。たとえばNHKのほかに、福祉とか社会事業とか、省庁とか。そうすれば、ケチをしているという言い分は有効ではなくなりますし、ほかの団体が必死でそのお金を奪いに来るでしょうから、国民が必要だと思っているものにお金を支払うことが出来るでしょうし*1

*1:一応書いておきますが、実際の運用は難しいと思うので、話半分で。