現在のクイズ番組はどういう意図で制作され視聴者はどのように見ているのか

最近、テレビではクイズ番組が増えているそうです。私はあまりテレビの前に座ってみるということは最近ないのですが、前を通りかかった時にもそれらしきものをやっているケースは多いですね。

さて、現在のテレビ番組において、何でこんなにクイズ番組が多いのか。正直、内部の人間でもない限り、正確なことはわかりませんし、それも場所によって事情が異なるでしょう。でも、推測することはできますので、今日はちょっとそれについて書いてみようかと思います。

よく言われているのは、「セットが安い」「ノウハウがあまりいらない」「芸人を呼べば形になる」「でも安定した視聴率は稼げる」というところでしょうか。たしかにクイズ問題で多少ほかでの収録が必要な場合もあるでしょうが、最低限問題文があれば形になりますし、大がかりなセットは必要ありません。ノウハウにしても、出題者と回答者がいれば、ある程度形になり、回答者が芸人ならばある程度は外さない受け答えは出来ています。ちなみにクイズ番組でも、一般回答者が少なくなった理由は、このへんのノウハウ不足があるのではないかというのは、前に書きました。

でも、これって見る限り、わりと安定した視聴率を誇っているようなのですよね。で、必要経費の低さと安定さで、クイズ番組が増えているのではないかと。

では何故、視聴率が高いのか。それは現在のクイズ番組は、かなり広い視聴者の需要にアピールできるからだと考えます。それはどういう意味か。たとえば今一番視聴率が高いヘキサゴンIIを例にとれば、まず、羞恥心など頭が悪いと言われている回答者のバカ回答っぷりを見て、笑う人のを目的としている人がいるでしょう。そしてそれによって、自分の方が頭がいいと(意識の有無にかかわらず)優越感に浸りたい人もいるでしょう。この、「他人を見下して優越感に浸る」という要素を与えると思わせている点が、この手のクイズ番組への批判としてよくあるものでしょう。

ただ、必ずしもそういう層が大多数であるとは限らないと思うのですよね。たとえば、ご飯時に特に毒にも薬にもならないからつけているとか、暇つぶし程度に見ているという消極的な層もいるでしょうし(むしろそれが多いかも)、そして、出されるクイズは(簡単だけど)それなりの知識確認になるから見ている、という層もきっといるでしょう。そういった層は、ああいったバカ回答はおまけ程度にしか思っていないことも多々あるのではないかと。特に、ほかの番組でやや難しめのクイズが出るものは、そういった知識を試すという目的も十分あると考えます。それはまるで、昔のクイズ番組のように。

つまりは、『クイズ番組の視聴者』という面だけとっても、その目的はそれぞれ違うと思うのです。ですのでたとえばヘキサゴンを見ている人の全員が全員、羞恥心などのバカっぷりを笑うために見ているから問題というのは、ちょっと早計かもと思うのですね(まあこれが、本当に頭のいい回答者がいなくなって、バカさ加減を笑うだけの番組になったらちょっとアレですが)。ともあれ、視聴者によってはこういったクイズ番組を見て、ちゃんと知識の糧、もしくは興味の種(このあと関連事項についてネットとかで調べるとか)にしている人もわりといると思います。

クイズ番組では顕著ですが、現代はこのようにひとつの番組の見方も視聴者が皆同じように見ているという時代ではなく、それぞれが違った意図で見ているのではないでしょうか。報道番組も、それを公的的に見る人、批判的に見る人、みんな視聴者なわけですし。ですので、視聴率が高い番組が、必ずしもストレートな意味で見られてないなんて現象も、これから出てくるのではないかと思えます(というか、ボクシングの亀田戦あたりその要素が高いかな)。なんかこのあたり、アクセス数が高くても、必ずしも肯定的に見られているわけではないということが起きるネットと似ているような。

さて、視聴者がこうなら、制作者も見えるところにはない意図を持っている人というのがいてもおかしくありませんよね。クイズ番組なら、「視聴者の知識レベルを上げたい」と思ってクイズ番組を企画している人がひょっとしたらいるかもしれません。まあ、その逆も言えますけど。

でも、最終的にはどのような番組がなされても、それを見る人の意識ですね。バラエティー的なクイズ番組でも、得る人は何かを得て、得ない人は何も得ないと。でも、得る機会がある分にはいいと思います。昔、私とかが漫画やテレビで得た知識も、現在、何らかの形で実になっているものがあるように、こういったクイズ番組で得られた知識も、最終的に実になれば、それはそれでよいのではないかと思います。今でもウルトラクイズの問題をいくつか思い出せるのですが、妙なところで役に立ったりしますね(さいころの目を全部かけると720なのですが、これは1×2×……とやってゆくよりも、6×5×……とやったほうが、暗算しやすい思考とか。ちなみにこれはウルトラクイズの決勝問題)。

こう考えると、何かを得ようとする意欲というのが、学ぶ上で一番大切なのかと思ったりします。

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