毎日騒動を見て思った携帯コンテンツにおける月額課金モデルの弱点

毎日新聞騒動の過程で、いろいろ動いている人もいるようですが、最近2ちゃんなどでは「iチャネルの解約」というコピペが貼られることがあります。

222 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/07/04(金) 19:42:52 id:D3vlufI10
【ドコモ】の【iチャネル】を契約している人は
iチャネルの【即刻解約】をお願いします。
iチャネルのニュースの記事は全て【毎日新聞社】によるものです。

■iチャネル解約方法■
iモードのiメニューから料金&お申込・設定を選択
4のオプション設定のiチャネル設定から解約可能
パスワード設定した覚えがないなら0000です

解約理由を告げたい場合は携帯から151にダイヤル

■解約後の料金について■
パケホーダイなどとは異なり、解約した場合はその月のiチャネル利用料金は日割りになります
解約したその月に再契約も可能です。追加料金も発生しません。

ちなみに、ニュースはたしかに毎日新聞の提供のようですが、天気予報は株式会社気象サービスの提供らしいので念のため(ほかの占いとかはよくわからない)。

さて、これの善し悪しは置いておくこととしますが(とりあえず該当スレ以外でコピペはやめてほしい)、効果があるのか。たしかに効果があるみたいという情報もありますが(参考:毎日新聞がdocomoに平謝り?)、それが正確にわかるのはそれこそDoCoMo内部の人間しかいないと思うので(逆にそんな数日で簡単にわかったらちょっとDoCoMoの情報管理体制が問題)、真相は不明です。ただ、可能性として激減することははあり得無いわけではないと思うのですよね。しかしそれは、毎日新聞の影響というよりは、そのコピペを見た人に別の”あること”を気づかせてしまったから。

さて、iチャネルですが、DoCoMoユーザーの中で「これに入ろう!」と積極的に思って加入した人は、実は全体からすれば少数派なのではないかと思っています。DoCoMoの最近の(iチャネルボタンが搭載された機種以降)を買った人なら経験あると思いますが、多くのところでは加入時、もしくは機種変更時にこれを勧めてくるのですね。正確に言えばこれプラスいくつかのオプションサービスをつけることで、機種が大幅に割引になるので、つけることになると。まあ悪く言えば、割引を条件とした抱き合わせオプションなのですが。実際、私もそのときの機種変更までは、iチャネルの存在を知りませんでした。しかしこれ、月に150円程度かかっているのですよね。使っている人はいいですけど、特に気にしていないという人もいるでしょう。でも、明細をしっかり見ないとなかなか気づかないし、それに気づいているとしても、停止するの面倒だし、150円ならまあいいか、と思っていた人はそれなりにいたのではないでしょうか。

ですが今回の件で、やめた人もいるでしょう。ただし、それは全員が全員、毎日新聞に強い抗議の意味を持っていたとは限りません。中にはこれを見て、「ああ、そんなの入ってたなあ。まあ、金かかるならこれを機会にやめておいてもいいかな。あっちのニュースにも多少思うところあるし」といったような軽い気持ちでやめた、という、主目的は金がかかるから節約のためにやめたという人が混じっているのではないでしょうか。いや、そちらのほうが大多数かもしれません。

ただこれ、本当にこれでやめている人が多いなら、おそらくDoCoMoにとってはかなりまずいことだと思うのですよね。というのは、主体が「(解約により)抗議をすること」ではなく、「金を払わなくすること」であるので、iチャネルのついでに、いくつかの使っていないサービスを同時に止める可能性が高いので。たとえば電話帳を保存するサービスとか、留守番電話サービスなど。となると、当然DoCoMoはその分損をするわけで、実はそっちのほうが問題かもしれません。

これ、現在の携帯電話やネットサービスにおける月額課金というビジネスモデルの、(会社にとっての)最大の長所でもあり、そして弱点でもあると思うのですよね。携帯電話では、DoCoMoなどキャリア提供ではないサービス(たとえばDoCoMo機種ではマイメニュー登録サービス)なんてのがあります。そして有料サイトの多くは月額課金制で、電話料金といっしょに徴収されます。ただ、すべての人が登録してあるもの全部を、毎日、毎月のように使っているものではないでしょう。おそらく着メロ登録して最初に数回取ったけど、あとは放置って登録サイトが意外とあるのではないでしょうか。これを見ている人でも、マイメニューとか見直してみると、ここ数ヶ月全然使ってない有料のサービスとかありませんか? それでもそのコンテンツ提供者にとっては、全然使われてなくても一定の収入が入ってくるのです。

携帯サイトでは、よく月にダウンロードは何回までと制限を設けたり、解約までのプロセスがやたら長かったりしますが、それは使うにせよ使わないにせよ、できるだけ長く、そのサイトを登録しておいてほしいからでしょう。また月の利用料が安いのも、さっきのiチャネルと同じで、「まあこれくらいならいいか」と思わせる気持ちでいさせるためでしょう。そして、その思惑通り、そのまま数百円を払い続けている人も多いと。

さて、最近のエコなんたらに限らず、昔からよくでんこちゃん(東京ローカル?)あたりが、使わない電気機器のつけっぱなしは「待機電力」を意外と消費するので、コンセントを抜いておきましょうということを言っています。言ってみればこれは「待機課金」とでも言うべきでしょうか。

しかし待機電力について、でんこちゃんに促されてコンセントを抜くように、待機課金についても、それに気づいた時、課金をやめてしまうというケースがあるのではないかと。そしてまさしく今回のiチャネルの件がそれであり、これはこういったビジネスモデルの弱点をそのまま攻撃することになると思われるのです。

当然これはDoCoMoだけではなく、他の携帯キャリアと携帯コンテンツ提供社も同じであります。それだけではなく、PC用のネットコンテンツも同じコトが言えるのではないでしょうか。私の場合はあるプロバイダで月数百円の動画配信サービス(許諾コンテンツ)があるのですが、結局1度も使わなかったので、クレジットカードの明細を見直した時に解約しました。そういえばここ半年くらい、ヤフオクやってないけど、クレジットからはプレミアム代金引かれてるんだよね……


今回の件は、こういった課金コンテンツの弱点である「見直すきっかけ」を与えてしまったことが一番のダメージではないかと思ったのです。毎日とはあまり関係ないところも巻き添えなので、かわいそうなところもあるのですが、このモデルの問題点なのでしょうね。

つまりは、こういった月額課金がビジネスモデルの会社が一番嫌がることは、

「携帯電話の明細や、クレジットカードの明細を見て、使っていないのに少額の決済をされているものはありませんか? そしてそれをめんどくさいし少しだからと、そのままにしていませんか? でも、その値段を×12してください。その使っていないもののために、1年間にそれだけの値段を無駄にしているのですよ」

ということを、広く認識されてしまうことかと。

ただ、将来似たようなことは、どこでも、例え自分が悪くなくても周辺で似たようなことが起きれば起きる可能性はあるでしょうね。ですので、月額課金モデルでそういった待機課金に頼っているところは、そろそろ新しいビジネスモデルを探す必要があるのかもしれません。