藤子・F・不二雄先生はドラえもんのぬいぐるみの高さにも気を遣っていた

さて、こんなニュースが。

『ドラえもん』初舞台化が決定! しずかちゃん役にすほうれいこ

賛否に関しては、まだ見ていないどころか概要もわからないので言いません。ただ、これを見て少し思い出したことがあるので、今日はちょっとそれを書いてみようと思います。

1997年(つまりF先生が亡くなってから1年半後くらい)に小学館のドラえもんルームから出た『ド・ラ・カルト』という文庫本、これにはドラえもんのいろいろな分析が書かれています。さすが出版元だけあり、その手の話や絵が豊富でなかなか面白いものです。

この中のコラムに「ドラえもんは子どもたちを見おろさない」というのがあります。これはドラえもんブームの時には、同時に各地のイベント会場でよくぬいぐるみショーというのが行われていましたが(おそらく着ぐるみだと思いますが、原文に準じてこうしておきます)、ドラえもんに関してはそういったショーは中止となっていたようです。それの理由として、藤子・F・不二雄先生のコメントが載っています。

「ドラえもんは小学3、4年くらいの子どもたちと同じくらいの大きさか、もしくは少し小さいくらいなんです。ところが、ぬいぐるみになると、大きくなってしまう。大きい上に大人が中に入っているから、これはもう、小さな子どもから見たら巨人になってしまう。ドラえもんを、子どもたちは見上げることになってしまう」(小学館『ド・ラ・カルト』84ページより)

つまり、F先生は目線の高さを子どもと同じ高さにすることを守り続けたということなのですね。F先生のドラえもんに対して、あくまで子どもからイメージを守ろうとしたといういい話です。ちなみにその後、舞台劇やミュージカルの『ドラえもん』が行われたらしいですが、イメージを損なわないように新形式のぬいぐるみが使われたようです。

さて、今回のミュージカルでは、その、F先生が大事にしたイメージは崩されていないでしょうか。俳優や女優よりも、そっちの方が心配になってしまいます。せめて、子どもが喜ばないドラえもんであってはほしくないと思いますね。

4094160418
ド・ラ・カルト―ドラえもん通の本 (小学館文庫) : 小学館ドラえもんルーム

スポンサーリンク