ゲームやマンガの人気投票をあまり真面目に受けとらないほうがよいという話

さて、現在『人気投票』についてネットで少し話題になっています。

エロゲブランドは人気投票がお好き?

エロゲメーカーが人気投票をやる(たぶん)本当の理由

「キャラ人気投票」は不毛なのか??

まあ、最近多すぎて、こういった注目ブランド(上の例ではオーガストさん)でもない限り、全然目立たないというのはわかる気はします。
そんな感じで、ゲームに限らずマンガなどの企画でも昔からよく行われてきた人気投票ですが、これ、順位としては本当に信頼できるのでしょうか。

Webでの人気投票は、昔から個人サイトなどでもよく行われていますが、よく勘違いした人が混じったスパム投票で潰れてしまうこともありました。ルール内で定められているなら一日何票入れても問題ないですが、IP変えてまで投票している感じの例まであるという感じ。まあメーカーの人気投票でWebを使う場合もその手の問題はよく起きますが、その場合はメーカーが逐一チェックしている感じでしょう。ただ、完全なチェックなど不可能ですので、数票差のところでは本来のデータより逆転する可能性はあります。しかしこれはたとえWebではなくハガキでの投票も同じことで、昔から「組織票」を行う人はいました。こちらは幾分Webよりは弾きやすいでしょうが、それでも正確とは言えません。とはいえ、国政選挙みたいに正確さを求めるシステムにするのは無理だし無駄でしょう。

それに、極論を言ってしまえば、こういった人などを選ぶタイプの投票というものには、管理者がそれを操作しやすいのですよね。ほぼ一元的に管理者の元に集約されやすいので、バレることはないでしょうし。だけど何故、そんなことをする必要があるのか、別に管理者が誰かの熱烈なファン、というわけではなく、それには業務上の理由が存在する可能性があるのです。今まで、こういった例は実際には目にしたことはない、という注釈をつけてから書きますが、以下のようなこともやろうと思えば出来るのです。

社長「あのさ、先日出したゲームのA子、人気あるらしいからこのキャラクターの商品大々的に売り出したいんだけど、どうも普通に出しただけだとインパクトないんだよね」
社員「それなら、『人気投票』やって、それの1位になったキャラを商品化するってやればいいんじゃ? 盛り上がりますよ」
社長「よしじゃあそれで」

〜数日後〜

社員「あら、実際にやるとB美のほうが高くなってますね」
社長「おいおい、もうとっくにA子の商品、作り始めてるぞ。今から変更はきかないって」
社員「ああ大丈夫です。データはこっちにあるので、適当に毎日順位を足して調整して、最終的にはデッドヒートでA子が勝つようにしましよう」
社長「そうか、ならB美も『惜敗記念』ってことで、もうひとつ商品化を進めておくか」
社員「そうですね。その方がありがたがれますし」

実際は人気投票と同時に商品化自体そんなしないので、上のような例は希でしょうが、出来ないことはない、というわけです。あと、連載中のマンガの場合などではすでに死んだキャラで人気が集まりやすい作品というのもありますが、さすがにもう登場しないキャラを一位にするのはまずかろう、と思うこともあるかもしれません。

そんな感じで、ネットにせよローカルにせよ、人気投票なんてものは絶対的に反映されているなんてことはないのではないかと思うのです。

さらに付け加えると、これは現実にもよく存在しますが投票方式によって順位、とりわけ2位以下の数値が大きく変動することがあります。たとえばaとb、ふたりの主人公がいる作品で、1位だけ書いて送るタイプなら、主役クラスのキャラaかbがトップをとりやすくなりますが、3位まで、となると、脇役クラスのキャラcが浮き出てくる感じ。つまりa(b)のファンがそっちの一位をとらせたいために、b(a)に投票しないで、かわりに敵対しない上に嫌いではないキャラが上にくるという感じ。

でも、こういうことがあった時の反応から見ていると(まあこの例の場合、操作というより単純に締め切りの記入ミスだと思うけど)、上のようなことをふまえてあまり過信している人はいないような気もします。


そもそも、こういったものは本気での人気投票ではなくて、あくまでお祭りなのですよね。デットヒートしている人は一部で、残りの人はまあ好きなキャラが上に来るといいなあ程度で、軽くその様子を見ているのではないでしょうか(いや、中にはそれをふまえていて、デットヒートを楽しんでいる人もいるでしょう。ルール内の行為ならいいででしょう)。

それに最初のリンク先でもあった通り、人気投票自体が数が多すぎて、また、その手段が出来てからマンネリしている傾向があるので、目立つ手段としてはあまり効果的ではなくなっているように思えます。管理するという手間の割には。あくまでファンサービスの一環としてあればよいとは思いますけど、少し工夫が必要かもという話。ちなみに『瀬戸の花嫁』であったカップリング投票での、「3位のカップルを漫画化」はおもしろかったです。2位が永澄&政さんという、ハーレムマンガ系なのに男×男だったりしたあたり。


そういえば昔、2chLeaf・Key板で行われた全キャラの人気トーナメント(2chトーナメントの発祥となったもの)は、好きなキャラが上に来れば楽しいですが、それは二の次で、楽しくやれればいいみたいな感じでしたね。最終的には有名な同人作家らしき人がここで描き起こしたと言われる絵まで出てきたりして(真偽は今でも不明。そもそも匿名投稿だし)、かなり楽しく盛り上がっていました。ああいうふうに、順位は二の次で、みんなが楽しめる形の企画としての人気投票が、ベストな形だと思います。