求人情報の求人以外の役目

こんなニュースがありました

IT業界不人気の理由は? 現役学生が語るそのネガティブイメージ - @IT

大昔はこういう業界にいた人間としては「今更言うか」という感じ。しかもまだイメージとか言ってるけど、本質は待遇なんだと思うのですが。それこそ2000年代前半から言われていた、というかSEやPGの人はほとんどの人が思っていたことでしょうに。「きつい、帰れない、給料が安いの3K」に加えて、「規則が厳しい、休暇がとれない、化粧がのらない、結婚できない」の“7K”というイメージもあながち間違っていないし(会社によって差があるとは思いますが)。2ちゃん就職板でもあまり良いことは書かれていないことから、ITの発展期ならともかく、今の学生のイメージはまさにそれなのでしょう。
しかも問題はこれらの人材不足のツケがまた現役のSEやPGに降りかかるという悪循環。これで待遇が改善されればいいんですけどね。まあ仕事にプライド持っているか好きじゃないとやれない仕事だとは思います。逆に好きで会社の環境(主に人間関係)がよければ、やりがいがあると言えますが。まあゲーム業界でも似たところはあるかも。

そんな愚痴はおいておくとして、今日はそこで思い出した求人にまつわる興味深い話を思い出したのでそれでも。



さて、これらのIT業界、本格的に求人が増えだしたのは1990年代中〜後半頃でしょうか。しかしその頃は超就職氷河期で、少ないブースに人がつめかけるような有様。今ではおそらく人が集まらないようなところでも、どこでもいいからと就職を決めたい人が話を聞きにきていました。

そんな時代、新入社員時代にそういった説明会に手伝いに行った時、中堅規模の会社の人(たぶん小売系)から聞いた話。
ある会社は人員的には十分で、というか仕事が減っていてどっちかというとリストラするかもって状態。でも、何故かそこはよく新卒者に向けて行っている合同就職説明会みたいなところにも参加していました。それは何故かというと「広報のため」だそうで。

普通、会社のアピールを2ページ広告として雑誌に掲載するとしたら、かなりの金額がかかります。しかし、就職情報誌(ここで言うのは、就職活動をしている人に勝手に送られてくる分厚い本。まあまだインターネットが普及していない世紀末の話ですので)に求人情報を掲載するのであれば、広告よりも費用は安くすみます。就職情報誌ならそういうものを情報誌自体も必要としているわけですし。そしてそれは少なくとも就職活動をしている学生には読まれる可能性が高いわけです。それも眺めるだけではなくてしっかりと。
つまり、本当に求人をする気がなくても、就職説明会や就職情報誌で広告の代わりが安くできるのだから、例え取る気がなくても出しておこうということですな。ちなみにこれはそういった就職仲介業務をする企業(リクルートとか)的にOKなのかどうかはわかりませんが。

でもこれは就職の超氷河期で、求人募集も減っていた時期でのことです。さらにインターネットも普及していない時代でしたので、今も全く同じことが行われているとは限りません(情報の相場上がってそうだし)。でもインターネットに舞台を移して似たようなことがされている可能性はありますけどね。ポータルサイトへの登録とかで。まあ今は完全売り手市場みたいですから本当に人が欲しいところが多いでしょうが。


あともうひとつ、本当は求人する余裕がないのに、求人をし続けている会社というのもあります。これは最近でも多いです。つまり、その会社の業績的には人を雇う余裕はないのに、さも好調なように見せかけるために、例年のように新入社員を多く入れるという感じ。山一証券の最後でも、いきなり内定取り消しになってびっくりしている学生がクローズアップされていましたね。まあ言うまでもなく、みせかけだけのために人件費を増やすので、近い未来にどうなるかはお察しの通り。
株をやっている人などは、本来の財務状況とそのちぐはぐな求人計画から、そこに対して危機感を覚える、もしくは覚えていた人もいるのではないでしょうか。



つまり、これらのことは逆を返せば求人を募集しているからと言っても、この会社は本当に人材を必要として求人をしているとは限らないのですよね。もちろん安全ということの証明にもならないのです。まあ、前者は面接に言ったところで受かる確立はかなり低いでしょうし(そもそも呼ばれるかどうかさせわからない)、後者は受からない方がまだましということになります。


そろそろ大学3年の学生は就職活動が本格的に始まる時期みたいですが(つか、最近の大学生は早いよなあ)、そういう見えないところを読む癖をつけておくと、何かと役に立つのではないかと思います。


さらにおまけ。あまり名前を聞いたことがないのに就職説明会のパンフだけやけに豪華な会社は、もしそこに行くつもりがあるなら財務状況とか実務内容をできるだけ詳しく調べたほうがいいかも。まあこれは私の勝手な思いこみですが。