空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

mixiとネズミ講の共通点

さて、これはこの前途中まで書いていたら、ブラウザがフリーズしてしまって消えたネタです。ですが、忘れてないうちに書いておこうかなと思います。つか、タイトルからしてアレですが、別にmixiが犯罪行為を行っているという意味ではありませんので念のため。


最近は一時期に比べてmixiにログインする機会も減りましたが、先日久しぶりにログインして知人の所を回ってみて思ったことがひとつ。それはマイミクの数がほとんど動いていないということ。それどころか、人の入れ替わりもなくて、ほとんどメンバーが動いていないのですね。私の場合、ヒキコモリの人見知り体質なので直接会ったことのある人くらいしかマイミクに入れてないのですが(それもこっちから誘うことはチキンなのでできなかったり)、マイミクの人の中には100人を超えている人も大勢います。昔はそういう人は自分から申請したのか、申請する人が多かったのかは分かりませんが、

さて、これは何故か、と考えてみると、いくつか思いつくものがありました。

mixiGraph

これは、マイミクの繋がりを視覚的に見ることの出来るソフトなのですが、これを見ると、自分のマイミクは少数だとしても、友達の友達、つまり2階層移動すると、かなりの人数になっていることがわかると思います。まあ、当然といえば当然なんですよね。例えば自分のマイミクが10人だとしても、そのマイミクがマイミクを10人持っているとすると、10×10で合計100人になるわけですし。ちなみにmixiでは閲覧の設定で「友人の友人まで」っていうのがありますが、マイミクのマイミク人数を平均した2乗くらいは見られると考えた方がよいでしょう。まあ中には全員に見られるようにして、犯罪自慢→炎上してしまう例もあるみたいですが。

さて、2階層だけで一気に10人が100人になってしまいましたが、それをもう1階層下って友人の友人の友人とすると何人になるでしょうか。言わずもがな、1000人です。そしてもう1階層下ると10000人、さらにもう1階層下ると100000人……と、8階層下ると1億人となり、日本のネット人口どころか、対象となっている18歳以上の人口を突破してしまいます。
もちろんこの10人という数字自体説明しやすくするためのもので、実際にはこれより多い人も少ない人も存在しますし、且つ階層を下る毎に重複する人が多く出てくるため、上記の計算通りに行くわけではないでしょうが、


さてこれを見て、この方式何かで見たことがあるな……と思いついたのがネズミ講(参考:無限連鎖講)。これは違法行為で処罰されるものですが、それの理由は「絶対破綻するもの」だからです。方式としては下部の会員を増やせばそこからバックマージンが得られるというものですが、これも同じことで、全員がたった10人ずつの会員を勧誘しても、同じように8階層程度で日本人口を突破します。故に新規会員の加入などできるはずもなくて破綻するのです。この「会員を勧誘してマージン」的な話を昔のあまり親しくないクラスメイトや、なんか「儲け話が見つかった」と色めきたっている知り合いに言われたら、上のことを思い出して勧誘されないようにしましょう。


で、最初の話に戻ってmixiのマイミクが増えていないのは、まずこれが原因にあるのではないでしょうか。すなわち、もう入る人が入りきってしまって、激しくマイミク申請する人がいなくなったと。だいたい夢中になってマイミク申請するのって、初期で珍しいころだけですからね。
そしてさらに、既存の人がマイミク申請をしなくなってしまったのは、もう今形成されている人間関係の輪で満足してこれ以上増やそうとしてないのではないかと。
まあ最近、増やしすぎて人間関係に疲れたとかで抜ける人もいるって話ですし、何かトラブルがあった人は無理に広めるメリットがなくなっていると感じているのではないかと。それにまったく知らない人を入れると、場の空気が著しく崩れる危険性もありますしね。


そんなわけで、ネズミ講がやがて行き詰まる性質を持っているように、mixiの広まりもやがて行き詰まる性質を持っていたのはないでしょうか。私の回りでも、「招待されてないから出来ない」という人より「招待されたけどもうあまりやってない」って人の方が多い気がしますし。

まあ、人数が増えなくてもmixiの絶対数は多いわけですし、このまま人をつなぎ止めておければ十分成り立つと思うのですけどね。ですのでこれからは、「どれだけ人を増やすか」ではなくて「どれだけ失わないか」がmixiのカギになると思います(携帯電話業界も状況かも)。


とりあえず、自作自演にならないように配慮した形で、複数アカウントは認めて欲しい気がします。すでに一人1アカウントが形骸化しつつあると思うので。2つあると、それに応じてキャラを使い分けたり面白いことが出来そうですしね。