空中の杜

旧名「空気を読まない中杜カズサ」。

出版社のフリして同人誌をタダゲットしようとする人間への対処法

なんか出版社のフリして同人誌をタダゲットしようとしていた人がいるとか居ないとかで話題になってますね。

■【未遂・注意喚起】偽編集者を騙った同人誌詐取 (リンク切れ)

今回の例では、詐称する人間が同人誌ショップだったり同人を利用しようとするベンチャー企業だったりしてますが、それが今回は出版社だったってことですね。どっちにしてもサークルはもちろんのこと、全参加者にとっていい迷惑ですな。


さて、これは「断りづらい人間を装う」という、詐欺でも昔からある手段です。大学の会ったこともない先輩から投資話を持ちかけられて、そのままトンズラされるみたいな。
で、これを防止する方法はまず、「相手が本当にその名乗る立場の人間か疑う」ことが一番大切ではと。

そして、今回のようなことを言ってくる人がいたら、

「ここにあるのは売り物で、一人でも多く来てくださったにお渡ししたいので、申し訳ございませんが見本はあとで家にストックしてある分を御社にお送りさせていただきます。お届け先はこの住所のこのお名前で宜しいでしょうか?」

と返すのが一番いいのではないでしょうか。そうすればあとで名刺の連絡先にメールなり何なりして本人確認が出来ますしね。たとえ山積みで売れてなさそうでも、「ストックがあるので」とかもっともらしい理由を並べましょう。

 それでも何か「あ、いや、それだと送料がかかりますし……」とか食い下がってきたら、「いえ、それはかまいませんので」とこっちも負けないで言い続けましょう。すると本物なら納得してくれますし、詐欺ならあきらめるのではないかと。
詐欺行為に対する一番の特効薬は、こちらが「何かを警戒している」と相手に思わせることです。するとそれに気づいた瞬間、詐欺を働こうとする人間は多くの場合そこから急に逃れようとします。
もし本物でも、今回のような事件が起こっているのを知っていれば察してくれるはずです。でもそれ以前にちゃんとしたところなら、サンプルでもただでもらおうとせずに購入するはずですけどね。じゃないと権力濫用、つまり会社の立場を利用して、同人誌を私物化していると思われかねませんし。

ま、そんなわけでたとえどんな立場を名乗ろうとも知らない人間に「くれ」と言われたときは、警戒しましょうってことで。


ちなみに他にも、今後起きそうな同人誌詐取のパターンを思いついたのですが、ここで書くと今回やった、もしくは本当にやろうと思った人がまたこの手口でやらないとも限らないので明記はやめておきます。それの対策法だけ先に言っておきますと、前述のように初対面の人にはすぐに渡さないこと、そして本人である確認をすること。これに尽きますね。同時に、初対面の人は初対面の時くらいは買う気遣いをしたほうが、あとあと快い関係が築けるかと。(サークルなら自分の本と交換とかね)
追記:でも相手がくれるって何度も言ってきたら、そこは折を見てどっちがか折れた方がいいかも(いや、私も払ってくれるって人にあげちゃったことあったの思い出した。でもそう言う場合は譲り合いになるより折れてくれたほうがいいこともあるので)

あとひとつ。もし本物の出版社でも、もしかしたら共同出版を持ちかけてくる会社の可能性もあるので、上の方法で送付する時はネットなどでそれが信用できる出版社かどうか調べてからにしましょう。


ここまで疑わなけりゃいけないコミケってのはヤって思う人も多いでしょうが、騙しが成功するとまたつけあがるのが詐欺なので、負のスパイラルを止めるために、こういった警戒心は持っていたほうがいいでしょう。



◇追記
あと、「この前飲み会でお会いした何々……」と言ってきても、その人を少しも覚えてないようなら、上の対策をとったほうがいいでしょう。サイト持ちの方で、それに日記を書いているのなら、あなたがどんな飲み会に参加したかは知られている可能性があるのですから。10人以上になる飲み会の参加者の顔なんて、そうそう覚えてないでしょうし。(つーか私は5人でも覚えられなくて、よく迷惑をかけてたりします)

あと、わからないときは無理に合わせないで「すみません、覚えが悪いもので……」としたほうが、たとえ本当に過去に会っている場合でも後で整合性がとれなくなって恥をかくよりいいのではないかと。